偏差値低迷…中学受験の土俵に上がるには

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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・「どうして中学受験?」という子 
・ 土俵に上るための3つの要素
・ 敵は親御さんの「焦りと短気」
・ 流れが変わると「意識が変わる」

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「どうして中学受験?」という子 

成績、偏差値が「低迷」しているケースで一番多いのが「なぜ中学受験をするのか子どもがピンとこない状態で、親に勉強しなさいとだけ言われている」というパターンです。 

とりあえず親御さんの言う通り進学塾へ行ってはいますが、本人の正直な感想は「どうして中学受験するの?」です。

塾で勉強して、できることには多少の楽しさを感じますが、前向きな姿勢ではないため、自分の理解を超えた内容については「難しくてわかんない」。それ以上考えようとせず、興味も湧いてきません。  

率直なところ、このタイプの子は自分で気が付かない限り大手進学塾へ通塾していても効果はほとんどありません

親御さんからは「周りの子も中学受験をしようと頑張っているし、刺激を受けるのでは?」と反論されそうですが、成績が低迷している子と同じクラスの子は同じく「どうして中学受験なんてするの?」と思っている子です。つまり「同類」です。 

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自分だけじゃないと安心し、同じようにできない仲間がいれば、そこはまさに「社交場」。子どもは「塾は楽しい」と親御さんに言います。成績が芳しくない子どもの「塾は楽しい」が危険なのはここです

「同類」からは強い刺激は受けません。むしろ、そこから突出することを恐れるかもしれません「仲間」ではなくなるからです。同類の仲間が、一念発起して出て行こうとするのを邪魔さえします。

成長して「いつまでもこんなところにいられない」と気が付く場合もありますが、それはいつになるか…。気が付かないまま、中学受家が終わる可能性も十分あります。

土俵に上るための3つの要素

塾での勉強が「ちんぷんかんぷん」では興味の湧きようもありません。

偏差値20台とか30台の子は大手進学塾で「みんなと一緒」の授業より、子どものレベルに合わせて焦らずじっくり、内容をカスタマイズしてくれる、地元の個人経営の塾や家庭教師の先生を見つける方が得策です。

その際、先生に「お任せ」ではなく、親御さんと先生がきちんと話をして「目指すところ」を共通認識として共有することが必須です。

一方で可能ならば、偏差値40前半レベルまでの場合は、親御さんが伴走して「親塾」の方が一定期間はいいかもしれません

「1から」となると、時間もお金もとんでもないことになります。基本的な計算や漢字、読解、理科社会の知識をある程度つくまで親御さんが面倒を見て、その先は塾や家庭教師にバトンを渡します。

具体的な親塾のやり方の一例です。問題が10問あるとしたら、7~8問正解のレベルの勉強を続けます。例えば5年生なのにレベルは小3でも構いません。現状がそうなのですからしっかり現実を見つめます。「遅れている」ことを認めるのは嫌かもしれませんが、基礎がないのに建物を組み立てても壊れるだけです。

大切なのは残りの2~3割。ここに少し考えたり、考え方を発展させればできる問題を入れて、親御さんと一緒に取り組みます。

8割方正解したことを評価しつつ、それ以上に残りのややレベルアップした問題に取り組んだこと、きちんと考えたことを8割の正解以上に認めてあげます。

基礎中の基礎を固めつつ、少しずつ「考える習慣」「目の付け所が分かれば解けるという実感」を積み重ねます。同時に育つのが中学受験レベルの問題に挑戦できる「勉強体力」をつけます。「基礎」「考える習慣」「勉強体力」の3点が揃えば、中学受験の土俵に上れますこれが「親塾」の目的です。

敵は親御さんの「焦りと短気」

注意しなければならないのは「できる子に早く追いつきたい」という「焦り」です。

偏差値20とか30台の子の場合、中学受験の土俵に上る「以前の問題」にあるというのが実際のところです。そのため周囲どうこうではなく、自分の勉強だけにまずは集中です。

基礎を固めるという「縦方向への積み重ね」が、徐々に「横方向への広がり」(関連事項の習得や別の問題を解く際のヒント)になり、「できること」が徐々に増えていきます。

塾のカリキュラムについて行きながら、基礎固めの勉強を進めたいところですが、それが難しい場合、4、5年生なら一旦通塾を休みにするというのも「あり」です。じっくり、確実に基礎固めに集中する「まわり道」が実は「近道」になる可能性が高いからです。

ここが正念場。効果がすぐに表れないからダメ、という親御さんの「短気」が子どもの伸びを阻害します。少なくとも半年くらいは地道に基礎固めに徹します。中学受験は親御さんの「信念と忍耐」も試されます。

流れが変わると「意識が変わる」

基礎を固めていくうちに、少しずつできるようになると、多くの子どもが勉強の面白さに気が付きます。そうなると「流れ」は変わります

これまでなんとも思わなかった、周囲のできない子と「同類」であることに疑問を持ったり、その状態を不快と感じ「何とか変えたい」と思い始めます。テストの点数も変わるとともに、「意識が変わる」と成績は一転、上昇カーブを描くモードに入ります。 

問題はこの先順調ではなく、いくつかの「ヤマ」を通り越さなければならないことです。勉強ができるようになるには、段階をいくつか経て上がっていくもので、どんな子でも「試練」を迎えます。

そんな時、子どもが投げ出さないように親御さんが寄り添ってメンタルサポートしたり、可能なら勉強のアシストや先生への質問の橋渡しの段取りを取り組むなど、必要に応じて出られる状態でスタンバイしておきます。

子どもが「成長」して自力で解決できるようならそれがベスト。静かに見守ります。ただ、いつでも「援軍」に出られるようにはしておきます。それが親御さんの真の「伴走」となります。

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