大学附属・系属校

いつ、どの程度の成績で…大学附属校の基礎知識


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いつ?内部進学の最終決定

・内部進学 オール3程度でも…
・「タフさ」と「マイペース」
女子大附属が受験指導をする理由

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いつ?内部進学の最終決定

 「年内決定、のんびり正月を」。これが推薦で大学進学を目指す生徒たちに共通する思いです。大学附属の中高一貫校の推薦合格が最終的に決まるのはいつ頃なのでしょうか。

夏休み前には決まり、高校生活最後の夏をエンジョイしたり、合宿免許でも取りに行くかなんて計画する生徒もいそうですが、さまざまな学校の話を聞くと11月後半から12月の中旬ぐらいに最終決定します。

つまり、2学期の期末が終わってから、というのが大多数です。中には「クリスマスプレゼントに」という附属校もあります。

よほどのことがない限り、選考から漏れることはなさそうですが、「高3の2学期の成績で決まる」と公言し、最後まで生徒たちが気を抜かないようにしている高校もあります。学校側もいろいろ考えています。

では年明け、残り僅かの高校生活は楽しめるかといえば「結構忙しい」ようで、大学へ行って「先行授業」を受けたり、レポートの提出を求められたりなど、最後まで「楽」はさせてくれません。

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内部進学 オール3程度でも…

大学附属の中高一貫校に入学すると、余程のことがない限り推薦で併設の大学へ進めます。

内部進学の推薦基準は「甘い」ことが多く、学校内の成績で5段階評価なら「オール3」程度でも進学でも大丈夫な学校も多いです。絶対評価でのオール3ですから「大甘」といえます。

ただ、大学側からは「あまりできないのもちょっと…」とけん制されていて、英検2級以上取得の条件を付けられていたり、一貫校の定員を減らして内部進学自体を減らし、他校からの推薦に入学を積極的に行っているところもあります。

「一般受験しても合格できるだけの力をつけておかないと、入学後に困る」という考えから、定期試験で入試レベルの問題を課す附属校もあります。

学部は成績のいい順から選択できます。成績が芳しくなければ。希望の学部に進める可能性は低くなります。人気学部や理系の学部に進みたいなのら、それなりに学内で頑張っておく必要があります

「タフさ」と「マイペース」

一方で内部進学に背を向けて、違う大学を目指す生徒もいます。

ただ、早稲田中・高以外では早慶ならかなり珍しいですし、MARCHクラスも8割方が内部進学するので、その「逆風」の中で「わが道を行く」のは、精神的に「タフ」か、我関せずぐらいの「マイペース」で進んでいけるような性格でないとキツいかもしれません。

日大系のように内部進学と外部へ行く生徒が半々のところは、コースが分かれていて「同じ学校だが、もう1つ別の学校がある」雰囲気で「受験モード」にもなりますが、大半が内部進学の学校は、学校のバックアップも期待できず、自ら積極的に動く必要があります。

附属校の多くが良くも悪くものどかな雰囲気です。勉強熱心な生徒には「そんなに頑張らなくても」「何をそんなにムキになってるの?」というような目でも見られるといいます。「人と違う」という面白さもありますが、流されないだけの意志の強さと「アウェー」感を楽しむ余裕が、他大学受験の成否のカギを握ります。

女子大附属が受験指導をする理由

内部進学を選択しない傾向は、実は女子大附属校の方が近年は圧倒的に強いです。

今の中学受験生の母親世代のころの女子大附属校は、文学部英文科や家政学部、あるいは附属の短大などに進み、就職して結婚、寿退社という流れが多く、7,8割が内部進学でした。

現在は女性もキャリア志向から進む学部も法学部や社会科学部、国際系、理系と多彩です。女子大も学部新設などで時代の波に乗ろうとしていますが、国公立や私立の総合大学の方に分があり、「他大学進学」の選択が主流です。

時代に合わせなていかないと少子化の中で学校経営は厳しくなります。女子大附属が積極的に受験指導する背景には「生き残り」がかかっているからなのです。

女子大附属は伝統校も多く、指定校推薦の枠も結構持っています。とはいっても早慶クラスだと1人から多くて5人程度。この少ない「指定席」をめぐって「内部対決」となります。推薦をめぐっての「試験」を行う学校もあるほとで、一般受験同様に厳しいです。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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