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なぜ?寝ている子、宿題をしない子放置の塾


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先生に叱られて「退塾」選択
「授業中寝る」を正当化する親
・宿題をしない子も怒らない
・なぜ、おしゃべりは注意するのか

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先生に叱られて「退塾」選択

小学校でも進学塾でも、最近の先生は子ども達をあまり怒りません。大声を出したりしません。

「パワハラ」という言葉が日常的に使われるようになり、少し強い口調で言うと、言われた方が騒ぎ立て、親まで出てきて「ちょっとした問題」になる昨今です。 

塾で先生に注意されただけで退塾してしまう子も珍しくありません

「あの先生怖い」と親御さんに訴え、親御さんも塾側に「先生が怖いと言って塾に行きたがりません」とクレームをつけたうえで「転塾」というパターン。やめないまでも、先生の交代を要求する親御さんもいます。 

なぜ、先生に叱られたのかと「ベクトル(矢印)」が自分たちに向かわず、子どもの言い分だけを聞いて一方的に主張するのか、と不思議に思いますが、最近では「驚くことじゃない。よくある話」(進学塾ベテラン講師)といいます。 

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「授業中寝る」を正当化する親

さらに「よくある話」をもう1つ。「塾での授業中に寝ていても、先生は注意しない」というのがあります。

授業内容が難しく、ついていけなくて睡魔に襲われるのか、疲れているのか、塾と小学校の宿題に追われて睡眠不足なのか、理由はいろいろです。居眠りを通り越して、机に突っ伏して「爆睡」という子もいます。 

しかし、先生が注意することはあまりないといいます。不思議に思うかもしれませんが、寝ている子を注意すると、親御さんの方から逆にクレームが入るからです。

「家で寝る間も惜しんで勉強していますから」「眠くなるような授業を先生がしているからでしょ」「宿題に追われて寝る時間が塾ぐらいでしか取れない」――。 真顔で授業中に寝ることの「正当性」を主張してくる親御さんがいます。

授業の準備、生徒からの質問、親御さんへの対応、教材研究、その他の雑務…塾の先生本当に忙しいです。できれば常識外れの保護者に振り回されたくはない、労力を割きたくない…、というのが本音です。

そんな理由もあって塾に「丸投げ」で、先生とは普段コミュニケーションを取ってない親御さんの子を「寝ていても起こさない」というのは「進学塾あるある」です。 大手ほどその傾向は強いといえます。

宿題をしない子も怒らない

同じような理由で宿題をやらなくても、塾の先生はそれほど怒りません。一生懸命やっている子には何ら迷惑はかけていないからです。

宿題を全くやってこない子はそう多くありませんが、「解答丸写し」「カンニング」でやったことにする子はザラにいます。 

先生はちゃんと見抜いています。子どもの実力は把握しています。それでも教室で注意することはそう多くありません。

そういうことを指摘して塾を辞めたりしたら「売り上げ」に響きます。塾は難関校の合格実績とともに、コンスタントに入る授業料が生命線。塾によっては校舎ごとの売り上げノルマがあるところも存在し、営業面からみると誰もが貴重な生徒、「お客さん」です。

進学塾は「勉強ができるようにしてくれるところ」ではありません。「自分で勉強ができるようになるために、教材とノウハウ、情報をお金と引き換えに提供してくれるところ」です。

客が寝ようと、ごまかそうと定期的に金銭が入ってくれば問題なし。ただ、デキる子は難関校合格→塾の有力な宣伝材料→次年度以降入塾生増加による収益増、という流れ見込めるので「営業活動」の一環として強化します。親御さんからの要望があれば「顧客サービス」として対応します。サービスの質も塾経営に影響するからです。

授業以外でも面倒を見てくれる先生もいます。質問を熱心に受け付けてくれる先生もいます。授業態度、宿題への姿勢を注意してくれる先生もいます。それはあくまで個人的な厚意から出るものです。先生の中には「面倒見のいい先生」の存在を非難する人もいます。

突然途中で担当の先生が代わる背景にはそんな「内部事情」もあります。指導の方向性が合わず、一方の先生が他校舎へ移る、辞めることで決着を図るのです。

なぜ、おしゃべりは注意するのか

寝た子は起こしませんし、宿題を真面目にやらない子も叱りませんが、塾は授業の進行を妨害する子には厳しい態度をとります。注意しても改善の気配がないときは「退塾勧告」をするところもあります。

授業中に関係ないことで騒ぐ、おしゃべりをするなどの子は「授業に集中している子の妨げになる」からです。 

高い授業料払って通塾している以上、相応のサービスを提供しなければ進学塾は「教育産業」として成り立ちません。合格実績をはじき出し、将来的に塾の経営、講師の生活を安定させてくれる生徒は「絶対優先」です。

寝ている分には他の生徒の邪魔をしているわけではないので、放っておくのです。同じ「授業を聞いていない」状態でも「対応」は大きく違います。

「授業に自ら参加する(流れの輪の中に入る)ことの積み重ねで得られる合格力」「学んだことの確認と自力でアウトプット(解答再現)できるかどうかを試すための宿題」――。塾が提供するサービスを生かしきるには、この2つが両輪になります。両方とも、あるいはどちらかがスムーズに回転しないと、成績も偏差値も上がらないのは当然です。

決して安くない塾代です。「塾での授業の参加度」「宿題の有効利用」をチェックをマメにすることが親御さんの役目です。それを客観的に分析し塾に相談します。相談はアフターケアで塾代に含まれています。このサービスを使わない手はありません。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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