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埼玉「前受け」受験 23年度結果偏差値の動き


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埼玉で「流れ」に乗れないと…
御三家より難?栄東の東大特待
日程によって違った埼玉栄
・立教新座、浦和明の星は難化

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埼玉で「流れ」に乗れないと…

中学受験シーズンの本格的開幕となる埼玉県の中学入試の解禁は1月10日。3週間後の東京・神奈川入試の前哨戦、言葉はあまりよくありませんが「前受け」「お試し」としての位置付けです。

むちろん埼玉県内の中高一貫校進学を目指す子も多く、軽い気持ちで受験すると「こんなはずでは…」という青ざめる結果になり、その後の受験の「流れ」に乗れないまま悔いを残し終了、ということになりかねません。埼玉入試をしっかり研究し、受験校を決めることは志望校合格の第一関門です。

みくに出版の中学受験雑誌「進学レーダー」5月号に、日能研の23年度入試の「結果R4偏差値」(合格可能性80%偏差値)の変動のようすが掲載されています。偏差値だけでは受験校は決められませんが、目安として把握しておくことは受験の基本になります。偏差値の上から埼玉入試を俯瞰します。

御三家より難?栄東の東大特待

埼玉入試の共学人気校は、のべ1万人以上の受験生を集める栄東、「探求型学習」で定評のある開智、有名私大の合格実績で毎年好結果を出し続ける大宮開成の3校が代表格です。

栄東は東京の最難関グループ受験の子が「開幕戦」として受けることが多い「東大特待」、難関・上位校グループがぶつかる難関大クラスの「A」「B」入試に大別されます。

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1月12日の東大特待Iは「68→69」と1ポイントアップ。18日の特待Ⅱは逆に「65→63」となりました。12日の方がより偏差値の高い子が集まり、志望校は違えど各最難関校を目指す上で「真剣勝負」に近い腕試しとなります。2月に男女御三家に合格した子でも、東大特待ではなく難関大クラスのスライド合格止まりというケースは珍しくない、難易度のかなり高い入試です。

栄東Aは1月10日、11日のいずれかの受験となりますが、22年度はともに80%偏差値「59」でしたが、今年は11日が「60」の大台に到達しました。ともに合格は相当数出すので、割と安心して受けられる入試です。A日程は「前受け」組が多いのですが、栄東進学を本気で考えている埼玉の受験生は16日のB日程を選ぶ場合が多く、偏差値の変動は「58→59」でした。

開智は難関・上位校受験組から中堅校狙いの生徒まで幅広く受験します。先端特待(11日午前)は「62→61」と若干易化、一般クラスの「先端A」(10日午前)は「54」のままでした。

志願者数が右肩上がりだった大宮開成でしが、23年度は減少に転じました。12日の特待選抜は「59→58」と1ポイントダウン。難易度が高くなり、実力がありながらも受験を見送った層が多かったようです。一方で10日の1回目は「54→55」とアップ。ここで合格して進学、というケースもよくあります。

栄東

日程によって違った埼玉栄

埼玉入試は男女とも「中堅校」のレベルが軒並み上昇、例年なら合格するはずの子がバタバタと崩れ落ちたのが23年入試でした。

日程によって難易度が大きく変動したのが、埼玉栄でした。1月10日午前の1回目(4科)は「44→45」、同日午後の2回目(2科)は「49→51」と難化した一方で、11日は午前の3回目が「49→43」、同日午後4回目が「51→46」と大幅ダウンです。

最近難易度が高くなった埼玉栄ですが、より確実に合格をとれる10日に偏差値高めの子が集中し、11日はちょっと厳しいかも…というレベルの子まで合格した入試になりました。中堅校は高い確率で「隔年現象」が起こります。24年度はその傾向も考えたうえでの受験になります。

東大合格者を連続して出すなど、「出口が良い」ことで評判の昌平は11日午後の「Tクラス」(特別選抜クラス)入試は「50→53」と3ポイントアップ。算数1科入試とあって実質倍率も7倍という激戦入試となりました。

青山学院大の系属校となって3回目の入試となった浦和ルーテルですが、志願者数も落ち着きを見せ、偏差値も「52→49」に。本格的な青学への推薦入学はは、もう少し先の話、というのが浸透し「バブル」だった偏差値が戻ってきたようです。

立教新座、浦和明の星は難化

共学が多い埼玉ですが、男子校、女子校はどうでしょう。

男子校の立教新座は、埼玉入試どころか千葉入試も終盤にさしかかった1月25日に1回目入試を実施します。1週間後に東京・神奈川入試解禁とあって「調整」として受ける子も多く、2000人前後が毎年トライします。

23年度は「59→60」と1ポイントアップ。コロナが落ち着き、実力のある受験生の参戦でやや難化しました。前受けではなく、立教新座熱望組は2月3日の2回目受験もありです。「59→59」と今年は落ち着いていました。

女子の2大人気校、浦和明の星女子と淑徳与野は偏差値が下がる雰囲気がありません。特に淑徳与野は1月13日の1回目が「59→60」、2月4日の2回目も「56→58」と2ポイントも上昇しました。東京で上位校の受験を考えている女子の「前受け」的存在でしたが、持ち偏差値で60ないと、厳しい結果もあり得る難化です。

浦和明の星女子は1月14日の1回目が「64→64」、2月4日の2回目が「61→61」と横ばいでした。ただ、24年度は難易度が上がってくるかもかしくない状況です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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