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入試成績と入学後の相関関係
入学後の成績を左右する英語
友人、先輩を「使う」のが一貫校
・実技系科目は「オール10」!?

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入試成績と入学後の相関関係

最難関校や一部の人気難関校を除き、中学受験を経て入学してくる生徒は「実力相応」か「ボーダーライン」だった子が大半。残り2割程度が力がありながらも、入試で発揮できなかった層と奇跡の合格組です。

中学1年からコース別のクラス編成を行う中高一貫校もありますが、多くは最初の2年間は能力別にしない傾向です。

気になるのが「入試の成績は入学後の成績と相関関係があるか」ということです。

結論から言うと「ほぼ関係ない」というのが、多くの中学校の先生の見解です。子どもの成長の度合い、新しい先生や友人、先輩たちとの出会い、通学環境などによっても成績は大きく変化します。

ある中学では、入試の4科目合計で最高点をはじき出した生徒でも、中学ではクラス平均よりやや上くらい。高校では高校入学組と混ぜられた中で、400人中160番あたりの成績だったといいます。

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逆に入学者に欠員が出て、一度不合格となったものの「繰り上げ合格」した生徒が、中1の1学期からクラスのベスト10に入り、高校でも部活を頑張りながら成績も良く、学校で1枠しかない慶應義塾大学の推薦を獲得した、という例もあります。

中学受験時の偏差値も入試の成績も、入学してしまえば一度すべて「クリア」。また最初から、というのが中高一貫校です。

入学後の成績を左右する英語

中学入学後に成績を左右していくのが、英語と数学です。特に英語は成績だけでなく、その後の進路も決定付けます。

中学受験で主要4科の勉強をしながら英語も、という子はそう多くありません。

一方で中高一貫校には入学時点で中学卒業レベルの英検3級を取得していたり、海外での生活を経て入学する「帰国生」がいます。

そんなハイレベルの子と小学校で「かじった」レベルの子を分けて授業をするところはいいとして、レベルに関係なく、しかも「できる子」に合わせて英語の授業を進める中学は結構な数に上ります。

そうなると、事実上1からスタートの生徒は「しんどい」です。用意ドンとともにこけてしまうのですから、その後も何かしらの手を打たない限り、「英語ができない」状態になり、「英語嫌い」へとつながってしまいます。

英語が後手に回ると、不思議と他教科にも影響し、だんだん勉強への関心が薄れます。大学を考えるころには選択肢が限られ、先を見据えて中高一貫校に進学したのに…という結末になりがちです。

入試で好成績をとった子も英語で「やられる」子は多いです。逆に入試はボーダーラインギリギリで合格しても、英語を武器にその後の成績を安定させる子もいます。

中学側は「大丈夫。入学したら1から教えます」と言いますが、「鵜吞みにしない」方が、です。中高一貫校の英語は「できる子に合わせ、進度が早い」「手取り足取りは期待できない」と思っていた方が「けが」をしません

友人、先輩を「使う」のが一貫校

良い成績をとるうえで意外と欠かせないのが「友人・先輩ネットワーク」です。入学後は直後から新しい人間関係が構築され、それが成績にもかかわってくるのが中高一貫校の「面白い」ところです。

中高一貫校の授業中、「爆睡」している生徒が結構がいます。遠距離から満員電車での通学、ハードな部活動、やりきれないほどの宿題量で睡眠時間減少…男女問わず、疲れています。

ただ、どの授業もみんなが寝ているわけではなく、必ず起きている子がいます。単に真面目な子もいますが、その教科が好きで、しかも得意な子は授業に参加しています。

テスト前になると、中高一貫校の生徒の動きは「活発」になります。

要点書き込み済みのノート、プリント類など「情報」を収集してね「爆睡」していた時間を埋めようとします(最近はiPadをノート代わりにしている学校も多い)。もらうだけでは嫌われるので、自分も「提供できるものがある」というのがネットワーク参加の条件です。

昭和や親御さん世代の大学を見ているような「光景」ですが、中高一貫校の多くには「定期試験はみんなで乗り切ろう」という雰囲気があります。この「トレンド」に乗った子たちは、割と成績上位をキープします。

この流れは大学進学を考えた時も使えます。友人から得られる予備校、塾情報に使える参考書、学校補習で「使える先生」情報も友人経由で得られます。

定期考査の前に、先輩から「過去問」を調達する強者もいます。

先輩との交流はとても大事で、大学受験をして得た教訓を「ナマ」で聞けることは、かなりの説得力があります。 3年間で途切れない、中高一貫6年間の意味は「先輩との長い年月のつながり」にあります

中1からその背中を見ている、それぞれの代の先輩は自分の勉強、これからの生き方のヒントになります。多くの中学校の先生も「教師や親御さんより先輩の言動に影響を受ける子は多い」と認めています。

実技系科目は「オール10」!?

公立の中学では実技4教科が苦手だと、高校入試に響きますが、中高一貫校に進むと、この負担はグッと軽くなります。中にはどれも得意ではないのに成績が10段階評価で「オール10」なんてこともあります。

体育は運動ができる、できないにかかわらず、真面目に出席して苦手なりにも頑張っていれば「10」「9」が付きます。

音楽もピアノやバイオリンを授業で扱うことも珍しくありません。とても上手い子がいる反面、男子を中心に触れたことのない子さえいて、環境は千差万別です。

それでもまじめにやっていれば「えっ」と声を上げてしまうくらい、良い成績が付きます。

実技教科は苦手だと、劣等感を持ってしまい「嫌な思い出」として残りがちです。そういうものから解放されるのも中高一貫校です。

「プールがないから」「グラウンドが狭いから」「実技教科ができなくても悪い成績が付かないから」というのが、中学受験の「本当の志望動機」という子もいたりします。

そのために受験勉強を頑張れる子がいるのも中学受験。入りたい運動部があって、その一心でトライするのも中学受験。動機は100人いたら100通りです。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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