親御さんの役割

先輩、いじめ、校則…説明会で複数の先生に聞く


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複数の先生に聞く「学校生活」
高校生の先輩と触れ合う機会
・気になる「いじめ」の対応
・変わりつつある中高一貫校の校則

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複数の先生に聞く「学校生活」

私立中高一貫校が学業面でさまざまな工夫、仕掛けをして「大学合格実績」を少しでも上げようとします。

学校の評判、志願者数、そこから派生して偏差値にダイレクトに影響するからです。

一方で「学校生活」となると、あれこれ努力しているのは、パンフレットやHPからうかがえますが、その「実態」については、なかなか伝わってきません。

学校説明会では機会をつくって気になる「学校生活」について、積極的に個別質問します。できれば複数の先生に、です。

複数の先生に尋ねるのは、指導内容が学校としての「統一見解」なのか、個人的な意見なのかどうかを知るためです。

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高校生の先輩と触れ合う機会

まず質問したいのは「高校生の先輩と交わる機会」です。

中高一貫校の場合、中1から高3まで5歳差の生徒が同じ敷地内で学校生活を送ります。校舎が別々で普段行き来がない場合もあれば、部活などで常に交流する機会がある場合など、学校によってそれぞれです。

おすすめは「高校生と交流する機会がよくある」学校です。

中学に入ると、男女問わず親御さん以上に影響を受けるのが友人です。クラスメイト、中2、中3の先輩など、影響を及ぼす人はたくさんいますが、高校生の先輩から受ける影響は特に大きいです。

頼れる、時に厳しいお兄さん、お姉さんであると同時に、とても「大人」に見えます。「ああなりたい」と憧れを抱きます。これが精神的にも、学習面でも好影響を与えます。一人っ子だったり、きょうだいの中で「上」の子の場合はなおさらです。

中学生だけの空間だと、先輩がいるとしてもまだ精神的に「幼い」子も多く、それがいじめや差別につながる場合も多くあります。

しかし、そういう「山を一つ越えた」高校生は中学生の前では大人の振る舞いをします。その姿は、中学生の精神的な成長を促します。

学業でも知っている先輩が難関大学に合格したり、志望大学の推薦を勝ち取ったりすると、いい目標になるとともに「合格への距離感」が分かります

最難関校の生徒が毎年のように東大へコンスタントに合格するのは、もちろん学力もありますが、そういう先輩が身近にいる、ということで「臆さない気持ちがある」というのもポイントです。

どの時期から、どんな勉強をすれば目標に届くのか――。中学生のうちからこれを「体感」できるのは、中高一貫校ならではです

気になる「いじめ」の対応

「いじめ」についての学校の考え方も気になるところです。

「いじめへの対策はどうしていますか?」とストレートに聞いても「毅然とした態度で…」などと模範解答しか返ってきません。尋ね方を変えて「独りぼっちになりがちな子はいますか?」などと、質問してみます。

回答として「どこかに必ず居場所がある、そういう学校です」とくれば、クラス内では独りでいることが多くても部活動が充実している学校で、誰でも「存在」を実感できる場所が用意されている中学の可能性が高いです。

いじめについての質問に「いじめをすること自体くだらないとみられる雰囲気があるので、ほとんど起こらない」と答える学校もあります。なぜか難関校で多く聞かれる回答です。

難関校は「個性的な子」がかなりの割合で集まってきます。「あんなヤツもいれば、こんな子もいる」という世界です。

「自分とは違って合わないけれど、否定はしない」という雰囲気が教えられなくても、学校内に漂っています。

男子同士で取っ組み合いのけんかをしたり、女子同士でちょっとした口喧嘩はありますが、総じて子ども同士が互いを「尊重」しています。

中高一貫校には「厳しい態度で臨みます」とする学校もあります。分かりやすく言うと「退学処分」です。校則はそれほど縛りがないものの、この一点は「問答無用」の姿勢を貫くのです。

「話し合いで解決の方向に…」とか「いじめが起こらないよう生徒には日ごろから…」などと、マニュアル的な答えしか聞けない場合は「ことが起きたとき」に納得のいく対応がされない恐れがあります

対応できる中学は「ありきたり」のことは言いません

変わりつつある中高一貫校の校則

中学生になると「スマホデビュー」を飾る子も多いです。学校の「スマホルール」も確認しておきたいところです。

多くの中学校が「携帯」していること自体は認めていますが、校内での使用は禁止、中には学校の最寄り駅に着いた時点で電源を落とすことを校則にしている学校もあります。

ルール違反をすると没収、一定期間後に保護者が学校へ呼び出され返却、としている中学もあります。

一方で「学習ツール」としてスマホを有効利用している中学もあります。休み時間や廊下での使用はNGでも、授業中調べものをする際などはOKで、LINEを通して提出課題の連絡をする先生さえいます。

最後に校則、特に髪型や制服についての質問も大切です。

多くの中高一貫校で男子は「2ブロック、ロン毛」、女子は「オン眉」が問題になります。制服を含め、風紀検査を定期的に行う学校もあるので、あらかじめ説明会でどのような決まりがあるのか確認しておくと後で「聞いてない」ということが避けられます。

最近は「理由の説明できない校則は廃止」という中高一貫校も出てきています。生徒会の要求で学校側と協議し、ルール変更を勝ち取った一貫校もあります。

男子でもロン毛OK、女子も制服でパンツが正式採用されるところも増えています。時代とともに変化し続けるのが私立です。

伝統校でちょっと古い、と思っていた学校が、校長先生が代わっただけで大きく変貌した、という例も多いです。

先入観にとらわれず、「気になったら質問」は説明会の鉄則です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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