親御さんの役割

塾は知っている 伸びる生徒の保護者の共通点


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伸びる生徒の保護者の共通点は?
「聞く耳」と「柔軟さ、行動力」
子どもを「客観視」する重要性
「親塾」は塾のやり方に沿う

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伸びる生徒の保護者の共通点は?

週刊誌「サンデー毎日」が昨年の10月9日号に掲載した、同誌と大学通信が行った学習塾の塾長・教室長を対象にしたアンケート(有効回答数266)では「伸びる生徒の保護者の共通点はどこか?」という質問がありました。

そこには18項目の「共通点」(複数回答可)が掲載されていますが、回答した割合とともに興味深い「共通点」を挙げてみます。

「聞く耳」と「柔軟さ、行動力」

回答で一番割合が高かったのが、「塾(教師)を信頼し、聞く耳を持っている」で45.9%でした。

塾長や教室長に尋ねているので、当然の答えかもしれませんが、この回答を読み解くと「自分のやり方、考え方に固執せず、塾からのアドバイスの中で子どもにあてはまるものを親が有効に取捨選択できるかどうか」と解釈できます。

保護者会や個人面談、あるいは個別相談で塾の先生からはさまざまな助言、有益な話があります。それを客観的に分析したうえで、わが子に「使える」と思うものは、まず実践してみるという「柔軟さ」と「行動力」がある親御さんは、子どもの学力を伸ばせる傾向にあります。

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中学受験を考える親御さんは、自身に確固たる「信念」、自分あるいは上の子の受験体験から得た「教訓」をベースにした独自の「中学受験の戦い方」を持っています。

それ自体はとても大切なことです。周囲のママ友の言動やネットの妙な噂話に翻弄され、転塾を繰り返したり、安易に市販の参考書・問題集に飛びついたりするなど「軸」が定まらない受験より、「結果」は出ます。

しかし、受験の有効な勉強法や進め方は100人いれば100通りです。

兄弟姉妹であっても、子どもによってカスタマイズしていかないと、同じアプローチの仕方では結果が出ないことも多々あります。

その際に、親御さん「メソッド」を一端横に置いて、塾の先生のアドバイス、話し合いで得たヒントをミックスしたり、修整を加えたりして、その子にフィットする形にしていけるかどうかで、伸びが違ってきます。

親御さんの「柔軟さ」と「行動力」で子どもの成績は大きく変わります

子どもを「客観視」する重要性

「カスタマイズ」という観点を色濃く表しているのが「子どものことをよく見て、適性や能力を把握している」(34.6%)「自分の子どもを客観視できる」 (30.1%) 「親が与えすぎない」 (22.2%) 「寛容な気持ちで子どもに接している」 (16.9%) という塾側の回答です。

塾からは勉強の進め方、宿題・家庭学習のやり方などが伝授されますが、それは多くの人に有効と塾側が判断している「最大公約数」的なやり方です。

それを前提としながらも、子どもごとに取り組む量や問題セレクトなど「調整」していかないと、前述のように成績や偏差値は上がらないものです。

「どこの塾に行っているから」「どのテキストを使っているから」「あの先生に教わているから」だけでは成績は伸びません。

偏差値55以上であれば、基本的に受験勉強は「塾にお任せ」のスタンスで良く、必要以上に子どもの勉強に関わる必要はありませんが、こどもの「観察」は怠らないことが、成績アップのポイントです。

そういう意味でわが子を「客観視」できるというのはとても重要です。

「どうしてうちの子は成績が上がらないのか」と悩んだり、「どうしてこんなことが分からないのか」と感情的になる前に、冷静に第三者的な目線で「勉強の進め方」から「解答のくせ」などを分析する親御さんは、子どもの成績改善へのアシストができる傾向にあります。

「親塾」は塾のやり方に沿う

アンケートの回答では「両親が受験に協力している」は24.1%と伸びる要素として大切だと塾の先生も認めています。

ただ口だけを出したり、さまざまな方法論を子どもに当てはめようとする「教育熱心」は7.5%と、成績の伸びにはあまり貢献していないと見ているようです。

最近は中学受験の勉強を見てあげられる親御さんも増えています。「腕に覚えがある」親御さんも多いです。それ自体は大変心強く、子どもの成績アップに貢献できますが、注意しなければならないのは「子どもが混乱しないようにすること」です。

塾のやり方・進め方と親御さんのとでは違う場合が多々あります。

その場合は、親御さんが一歩引いて、基本的に塾側のやり方に沿って子どもに教えることが肝です。親御さんのやり方を押し付けると子どもは反発しますし、混乱します。「親塾」失敗の原因の一つがここにあります。

「親塾」は「1から10まで教える」というより困ったときの「駆け込み寺」くらいの存在で丁度良いくらいです。

ここでも「解決法」を教えるより「解決の糸口」までで。自分で解答を導き出せる力、糸口をきっかけに塾の先生に質問して、最終的に自力で解決できる力、これを身に付けることが、成績の伸びと安定して高い偏差値をマークするポイントになります。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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