中学受験 偏差値&成績

どうにかなるのか…6年夏、偏差値20、30台


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できるものを増やしていく
多くを望まず絞る
中学受験撤退か続行か
・「面白い」が「自信」につながる

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できるものを増やしていく

偏差値40台の生徒は、ある程度の時間と手順を間違えなければ、やり方によっては成績が上がります。

上げるために一番大切なのは、本人の「どうしてもできるようになりたい」という意志の強さ(どうしても、というのが肝)です。

これに親御さんの適切なアシストが加わると、最短3カ月で偏差値5~10くらいのアップは見込めます。50前後なら「60」の壁もぶち破れます。 

しかし、偏差値20台、30台の場合は「ケースバイケース」です。

勉強歴が浅く、何も勉強していない「空っぽ」からの状態と、通塾歴●年、万年偏差値30台とでは話が違ってきます。

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前者は手のかけ方次第での伸びが期待できますが、後者の状態が6年夏なら、入試までに「できるものを1つでも2つでも増やしていく」という勉強にシフトチェンジします。

多くを望まず絞る

偏差値20台、30台前半のレベルは、全くといっていいほど「勉強に関心がない」という状態です。

おそらく100点満点のテストで得点はだいたい3分の1以下、ひどいときは1桁の得点です。記号問題を適当に選び、4分の1の確率で「当たった」なんてやっているレベル。問題をきちんと理解して自信をもって解答しているのは「数えるほど」という状態です。 

現実を受け止めたうえで行動です。まず、塾のテキストから「自力でできるもの」「ちょっと頑張ればできそうなもの」をピックアップし、その類題演習を徹底します。

2科目受験を想定し、国語は漢字と慣用句、ことわざなどを頑張り、得点を「拾い集める」ことに徹します。

読解は漢字などの勉強がある程度軌道に乗ってからで。「確実に点の取れるところ」を固めます。

集中して頑張る「勉強体力」が欠けているケースが多いので、最初は多くを望まず1日の課題を「やり切った」ことを認めてあげるのが次への勉強意欲につながります

算数なら計算問題とパターンで解ける一行問題に絞り込みます。1つずつ「正確に解く」習慣をつけ、ここも「確実に得点する」に徹し、本人にとって難しい問題はNGです。

頑張れば何とかなりそうなもの程度で止めておきます。1日10問程度。「勉強体力」に幾分余裕をもたせて終わります。

できれば中学受験の指導歴のある家庭教師、大手進学塾の個別指導(日能研の「ユリウス」やサピックスの「プリバート」など)の先生にお願いします。

ここまでくると、マンツーマンで対応するしかなく、集団塾で何とかなるレベルではないことを、親御さんは認識しなければなりません。

ただ、時期的にも、確率的にも「腕の立つ」個別の先生や家庭教師と巡り合う可能性は高くありません。親御さんが伴走できるなら、それも有力な選択肢の1つです。

中学受験撤退か続行か

「そんなレベルなら、中学受験をやめた方が…」と考える親御さんもいるでしょう。

志望校を下げてまで、偏差値の低い学校へ行っても…という思いが、どうしても拭い去れないのならば、受験勉強自体から何も得られるものはないので「撤退」も致し方ありません

「もともと軽い気持ちで始めて、どうしても中高一貫校じゃなきゃ、というのではない」場合もリタイアした方が…です。

「ここまでやってきたことを少しでも実りあるものにしたい」という思いが親子であるなら、受験継続です。

偏差値が高い中学が良い中学で、低いところは…、というのは正しい認識とはいえません

入学してやっていることは一部の中学を除いて大差はありません。簡単に言えば「看板」が違うだけです。

大学進学になると学校というより「個人がどうか」という勝負になります。偏差値の低い中高一貫校へ進んでも、精神的に成長した子は、東大や早慶に現役合格する子もいれば、御三家に行っても「入学」だけが目的だった子は、Fランクの大学へ、というケースは枚挙にいとまがありません。

成績の振るわない子の多くが「勉強嫌い」というより「今だけに関心があって、先が見通せていない」タイプです。

そういう子は、解放された瞬間、何も学んだことが残らず、公立中学へ行っても勉強に向き合うことはあまりありません。ただの「逃げ」だとすれば、公立中学に進んで高校受験で巻き返しを図っても、本人が精神的に成長しない限りは「二の舞」になる可能性が高いです。

「面白い」が「自信」につながる

「逃げる」タイプの子に、一番必要なのは「自信」です。

現状、偏差値が高い子のようにバリバリ問題を解いて、モリモリ力をつけていく、ということは現実的に無理な偏差値帯です。

問題を解いても、なかなか正解に至らないことも多いはずです。それを非難しても、一方的に教え込んでも逆効果。怒ってもできるようになるわけではありません。

「できる」を少しでも増やしながら、「できたことの充実感」を大切にします。

意図的に「できる問題」を多くやり、「頑張ればできる問題」を2問、「今は厳しい問題」を1つチャレンジします。1日の勉強の終わりに「きょうはこれができた、できるようになった」を先生との間で、あるいは親子で振り返ります。

「これだけできるようになった。素晴らしい」の誉め言葉を添えていくと、子どもはだんだん「その気」になります(時間はかかります)。

認められれば、単純に「面白い」と感じるからです。「面白い」が「自信」につながり、加速すれば、「中学受験以降」が楽しみになります

中学受験は合格して、入学が決まってジ・エンドではありません。「入学後」の方がはるかに大事です。勉強を継続すれば、受験の時に「種が硬い」ことで苦労した子も、成長とともに徐々に柔らかくなり、開花します。

「種が硬い」子は世の中のペースに合わせず、マイペースで「その時」を待ちます。子どもの成長は長い目で見た人が最終的に結果を出します。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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