親御さんの役割

引っ越しは中学受験「あるある」


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引っ越しも視野に入れた中学受験
経験者の親御さんが重視すること
通学の負担と成績の相関関係は…
・引っ越しも受験も「先手必勝」

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引っ越しも視野に入れた中学受験

中学受験は埼玉、千葉の「前受け」を除いて、「自宅から1時間程度の学校」を志望校、併願校として親御さんはスケジュールを組むパターンが「セオリー」です。

しかし、親御さんがさまざまな角度から受験校を検討し始めると「通学するとなると遠いが、この学校で6年間学ばせたい」という中高一貫校が1つや2つ出てきます。

「距離がネック」と断念するとすれば、それは「どうしても」というレベルの学校ではなかったと思って諦められます。が、熱望して「どうしても」となれば、「引っ越し」することも視野に入れながらの受験になってきます。

実際合格を手にすると「引っ越し」が現実味を帯びてきます。中にはすでに合格を想定、3月には入居できる状態にしている親御さんさえいます。

中学受験で引っ越し、は驚きという親御さんもいるかもしれませんが、入学してみると引っ越し組は結構多く、実は「あるある」なのです。

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経験者の親御さんが重視すること

電車通学、特に上り電車の場合の通学は12,13歳の子にとってはかなりの負担です。

体力もまだまだなのに、車内もかばんはギュウギュウ、周りは見知らぬ大人ばかりの中で、1時間近いの乗車は結構キツいです。

特に女子は痴漢など、あまり考えたくはないけれど、気にせずにはいられないことが多々あります。逆もしかりで、帰りの帰宅ラッシュも考慮しなければなりません。

これに部活が始まると体力の消耗は激しく(特に運動部系)、途中座れたとしてもつい居眠り。気が付けば降りる駅を乗り過ごし、下手をすると終点まで、という話も珍しくありません。私立中高一貫校に通う子どものこれも「あるある」の代表格です。

こうした実情もあり、中学受験をしたきょうだいがいる親御さんは、上の子の経験から下の子のときに、通学時間とその環境についてはとても敏感です。

「通学時間」だけでなく、「駅からの所要時間」「駅から徒歩で行けるのかバスなのか」を学校選びの「優先課題」に挙げる親御さんも少なくありません。

通学の負担と成績の相関関係は…

朝早く、帰りは遅くなる。こうなると勉強時間が思うように確保できないどころか、睡眠不足に陥ります。

入学した頃の学習意欲だけでなく、日常の学校での活動も疲れてしまってだんだん活力が削がれていきます。

個人の頑張りでどうにでもなる、と思う親御さんもいるかもしれませんが、まだ13歳です。体力的にいっても、高校生や大学生のようにはいきません。

学校の成績と通学時間・距離に相関関係があるかどうかは何とも言えませんが、肌感覚ながら、中高一貫校の場合、学校に近いか通学の負担が割と軽い生徒の方が、成績優秀にあるような気がします。

通学時に座って行くことができたり、上りほどは混まない下り電車なら負担は軽くなるので、1時間前後の通学時間は「あり」でしょう。

往復でこの時間を学校の復習や読書など有効に使えれば、6年間でかなりの蓄積になります(実際は定期試験前くらいしか勉強しませんが…)。

引っ越しも受験も「先手必勝」

金銭的にも負担がかかるので、おいそれとは決断できないのが「引っ越し」です。持ち家か賃貸かによっても考え方は違ってきます。

移るにしても、新学期前に動くケースもあれば、一度は通ってみたものの、疲れきった子どもの様子を見ていると切なくなって、と動き出すケースもあります

新学期から転居する家庭は、秋ごろから居住地の選定、価格帯や間取りを調べだし、いい物件があれば押さえてしまう人もいます。

中学受験が終わった頃というのは、大学進学や就職だけでなく、転勤などで物件の動きも激しい時期です。東京でファミリー向けの部屋を探そうとすると、値段と広さで折り合いのつく物件を見つけるのは時間と労力がかかるからです。

受験勉強と一緒、ここでも「先手必勝」です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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