中学受験 偏差値&成績

勉強してもなかなか偏差値がUPしない3つの理由


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「頑張り」を継続するには…
「現状維持」が意味するところ
・塾での勉強を親子でいかすには?
・やるべき課題の選択ミス

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「頑張り」を継続するには…

偏差値は勉強をやればやっただけ「すぐに上がる」、というわけではないのが厄介です。

もちろん、頑張った結果がすぐに数値で反映されることもあります。こういうケースは、子どもも素直に「次も頑張ろう」というシンプルかつベストな行動につながり、後は継続できるかどうかのステージに移ります。

「頑張ったのに上がらない」は、子どもにとってかなりのショックです。

即結果が出ることは少ないので「いつか」を信じて頑張りを継続するしかないのですが、先が見えない努力は大人でも精神的にキツいものです。

ただ、偏差値が急には上がらない理由が分かっていれば「もう一度、頑張ってみようか」と気持ちを入れ替えて継続することは可能です。

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「現状維持」が意味するところ

偏差値が急に上がらない理由の1つは「周りも頑張っている」からです。

偏差値は自分だけでなく、他の生徒との相対評価で出るものなので、頑張ったとしても周囲も頑張っていれば「今までと変わらない」「上がったけどわずか」「かえって落ちてしまった」ということが当たり前になります。

 特に学年が上がるほど、入試に近くなればなるほど「結構頑張ったのに…」という悲しい現実に直面します。

しかし「現状維持」というのは実は「実力が上がっている」証拠です。周囲もエンジンがかかった状態で模擬試験なり塾内テストを受験するわけですから、「成績が落ちていない」のは「踏ん張っている」と言えます。

親御さんは「なんだ、今までと変わらないじゃない」ではなく「よく頑張ったね。大丈夫、力は付いているよ」と声をかげてあげることが、次につながります。

一方で親御さんとしては「この頑張りを目に見える数字として出したい」というのが本音。残り2つの偏差値が上がらない理由を検証、改善、実戦で使えるようにすることで効果は割と早く出る可能性があります。

塾での勉強を親子でいかすには?

勉強しても偏差値が上がらない理由の2つ目は「実は勉強になっていない」という点が挙げられます。

塾でノートをとり、家では宿題、家庭学習をしているのに成績が好転しないのは「形だけの勉強」で全く身についていないからです。

塾で静かに授業を聞いていても、ノートやプリントに先生が板書したことを書いても、何をやっているのか「本当はよく分かっていない状態」でいることがよくあります。

授業内容、自分がやっていることを十分理解していないため、先生が説明や解説していることはお経のように聞こえ、テキストは日本語で書かれていても外国語のように感じます

家庭学習でもできなかったところの答えを見て、ただの「書き写し」で終了。これを「勉強している」とする子どもは、驚くほどたくさんいます。

改善策の第一歩として「子ども先生」というアプローチの仕方があります。学習内容の「理解度確認」とともに「つまづき」も見つけられるやり方です。

塾から帰ってきたら、10~20分程度で良いので、塾でやったことを子どもが先生役になり、親御さんが生徒役となって教えてもらいます。説明が終わるまで、違うところがあっても遮らず最後まで聞くのがポイント。最後まで聞いたら親御さんから質問を投げかけます。

質問は親御さんが理解していることを敢えて聞いて、子どもの「理解度」をチェックします。ただ、あまり追い詰めたり、意地悪な質問をして困らせないように。あくまでも勉強の流れを良くする手段なので、勝ち負けではありません。

子どもの説明が途切れたり、曖昧になったら、「何が分からないのか」を親子で一緒に検証します。「分からないポイント」が判明したら、それを文字に起こして、分からないなりにも「自分はこう考える」という仮説を導き出し、塾の先生に質問します。

大切なのは「自分で考えた」ということ。分からないので、先生教えて、は聞いた直後から「忘れる」からです。自分で脳みそに汗をかいた経験こそ、苦手克服の「近道」です。

やるべき課題の選択ミス

勉強しても偏差値が上がらない理由の3つ目は 「やるべき課題の選択ミス」です。

基礎問題、漢字の書き取り、理社の用語習得などが完璧でないのに、今の自分の力以上の問題に取り組んで「手が止まってしまう」状態で勉強時間の大半を費やしている子も多いです。

勉強は同じ立ち止まるでも「思考をめぐらせながら立ち止まっている」(自分の答えを出そうとして頭の中が活発に動いている状態)と「どうしていいか分からず茫然として立ち止まっている」(思考停止)では、天と地の差です。

入試が近づくと応用問題だったり、手も足も出なかった問題を解き直すという方向に進みがちですが、入試が近いからこそ「徹底的な基礎固め」を繰り返すことが、偏差値を上げ、合格への可能性を高めます。

「できること」「もう少しでできそうなこと」をまず徹底的に強化、テストでの「得点のベース(土台)」を築くことに専念します。宿題の中から自分ができるものを選んで、完璧にします。

続けていると、必ず「できること」は広がりを見せます。難しい問題は、基礎基本が形を変えて出題されたからにすぎないからです。徐々に「できること」が増え、いつの間にか単発でポツポツできたことがつながり、回路に電流が流れるように、芋ずる式にか正解を導き出せるようになります。

とても遠回りのように見えるやり方です。「いつ偏差値が60になるの!」と怒鳴られそうです。それでも偉大なメジャーリーガー、イチローが言っているように「遠回りが一番の近道」です。

できることの積み重ねという地道な努力で、見える「景色」は劇的に変わります


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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