親御さんの役割

同志は5万人!中学受験 逃げたくなった時に…


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子どもの「数字」に心身がまいる
伴走放棄、アルコールで家庭崩壊
危険!合格体験記に「失敗」なし
親御さんの息抜きは大いにすべき
・「同志」は首都圏に5万人いる

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子どもの「数字」に心身がまいる

中学受験は「親が先に音を上げる」といいます。

主役である子どもは歯を食いしばっていますが、それをサポートする親御さん、特にお母さんがあれこれと悩み、メンタルが、体がまいってしまうのです。

子どもの成績、偏差値のアップダウンに一喜一憂するな、と頭では分かっていても正直無理な話です。

目の前に突き付けられた「数字」を見て咄嗟に頭に血がのぼって、マシンガンのように子供に罵詈雑言を浴びせた末に、派手な親子バトル、最後には子どもを泣かせてしまう…。我に返ると「何てことを…」と自己嫌悪に陥るの繰り返し。こうしているうちに中学受験が怖くなり、逃げ出したくなる親御さんも一人や二人ではありません

伴走放棄、アルコールで家庭崩壊

本当に「心が折れてしまった」ケースはかなりあります。

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12月の模試結果で、親御さんが熱望していた志望校の80%偏差値に「20足りない」という現実に絶望。「こんな受験、意味がない!」とお母さんは、子どもの伴走を土壇場に来て放棄してしまいました。

塾に持っていくお弁当も作らず、あれほど復習に付き合っていたのに、うそのように放置するようになってしまいました。

家族がどう接しても「受験はやめる」の一点張りのお母さん。お父さんと中学生の姉が代わりに急きょサポートして、第1志望ではありませんでしたが、実力相応校に合格しました。

ただ、お母さんは最後まで合格を心から納得してはくれませんでした。熱望校へのあこがれを捨てきれなかったのです。

別のお母さんは11月にアルコール依存になってしまいました。

仕事で帰りの遅い父親が気が付いた時には通院しなければいけない状態に。夫婦の仲は険悪になり、一人っ子の男の子は、もう受験どころではなくなってしまいました。

2月に2校は受験したものの不合格。大切な「詰め」の時期に、家庭内のゴタゴタでまともに勉強できなかったのは痛手でした。

危険!合格体験記に「失敗」なし

塾が発行する合格体験記は、第1志望合格かどうかはともかく「納得できる中学受験」ができた親子の記録ばかりが並びます。

「不合格体験記」のような「失敗」例はほぼ皆無です。それがかえって「危険」なのです。

合格体験記を読んでいるうちに「いずれはウチの子もこうなって」と頭の中で「合格に喜ぶ我が子と私」という「絵」が親御さんの頭に浮かびます。それ自体はイメージとして抱いてほしい「絵」です。精神論ではありませが、受験は「イメージ」も結果を大きく左右する力を持っています。

しかし、模試の成績や過去問の出来が芳しくないことで、我が家はその「絵」のようにならないんじゃないかと、親御さんは不安とイライラが募り、時に「爆発」してします。我慢すれば、今度はストレスが溜まり心身のバランスを崩すこともあります。

「自分が受験した方がどんなに楽か」という言葉を親御さんからよく聞きますが、冗談ではなく本音です。

合格体験記は参考や励みになってこそ意味があるものです。受験のスタイル、結果は一つとして同じものはありません。他人のサクセスストーリーに執着せず「そういう話もある」程度の認識でちょうど良いです。

親御さんの息抜きは大いにすべき

イライラ解消、ストレス発散にこうすればいい、というのは一概には言えません。メンタルな部分のケアは人それぞれです。

一つ言えるのは自分なりの「息抜き」のやり方で、大いに発散してほしいということです。

食べることで少しでも発散できるなら食べてください。少しくらい太ってもいいじゃないですか。それが「精神安定剤」になるのなら。ダイエットは合格後にすればいいのです。子どもにアタるよりはるかに「マシ」です。

おしゃべりで気持ちが晴れるのなら、旦那さんでもママ友ども相手になってもらってください。いきなりベラベラしゃべるとうるさがられますので最初に「お願い、30分だけ聞いてくれる?」と前置きしてみます。

ママ友は人選を間違えないように注意してください。話をしたこと自体で、周囲に広がるリスクは高いです。

よく知らない人まで「あそこのお母さん、ヤバいらしい」という話がもの凄い勢いで広がるのは、よくある話です。

塾の先生に話すのは「安全」です。「不安な胸の内を聞いてもらう」のも高い月謝のうちです。大いに「利用」して、相談と言いつつ、気持ちをすべてぶちまけてしまいましょう

同僚の先生同士の間では「ネタ」にされてしまうかもしれませんが、外部に漏れる危険性はありません。ママ友より安心です。

「同志」は首都圏に5万人いる

頑張っている子どものために親にできることは「信じる」ことです。

つらいとは思います。そんな時はこんな風に考えてみてください。「同じ学年に5万人もの家庭の親御さんが我が子を信じているんだ」と。

首都圏の私立中学受験をする子どもは毎年約5万人強、公立の中高一貫校を含めれば6万を超えます。その人数分の家族が大なり小なり不安を抱えているのです。

「つらいのは自分だけじゃない。目標とする学校はそれぞれでも同志がいる」。そう思うだけでも気持ちが軽くなります。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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