中学受験 偏差値&成績

中学受験「こんなはずでは…」を回避する


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基礎力と気づきで入試得点力UP
基礎力マスターに標準で8カ月
ノートやプリント、問題用紙が肝
・「質問力」アップも基礎力のうち

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基礎力と気づきで入試得点力UP

1月の埼玉、千葉入試まで100日を切った6年生に比べ、1歳違いの5年生の秋は「のんびり」したものです。

しかし、5年生で成績が思うように上がらずくすぶり続けているとしたら、のんびりとしている場合ではありません。

何か手を打たない限り来年のこの時期、子どもも親御さんも思い描いた学校を受験すらできない状態になっている可能性が高くなります。3年近くの歳月を費やして「こんなはずでは…」の中学受験です。

4、5年生から「基礎を大切に積み重ねてきた子」は、6年生終盤の「追い込み」の時期の吸収力は目を見張ります

当初過去問に挑戦し、思うように点数が取れなくても、もともと基礎力があるので「問題に対するアプローチの仕方」を理解し、自ら運用できれば、2度目や類題を自力で解くことができます。

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入試問題の多くが「基礎力と基礎力を掛け合わせた問題」だからです。「気づき」さえあれば、入試での得点力が直前期に飛躍的にアップします。

ところが、基礎力が弱い子は、入試問題へのアプローチの仕方を先生に伝授されても、その欠如から「気づき」に至らないことが多く、いくら過去問に挑戦しようと類題にあたろうとも自力で「できないまま」の状態。結局は入試での得点力の伸びが鈍くなります

現状、成績が伸びず「停滞」が続いているのなら、その場の課題を何とかする「付け焼刃」の勉強ではなく、さかのぼって基礎力中心の復習することが先決です。

基礎力マスターに標準で8カ月

なぜ、5年生の秋から冬スタートで基礎力中心の復習が必要なのでしょうか。

「基礎力」というと簡単に復習できそうな感覚になりますが、それが「苦手」や「嫌い」という要素が加わっていると、小学生が「何とかする」のには、親御さんの想像以上の時間がかかります

「常に安定した結果が出る(テストでコンスタントに高得点が取れる)」までに、最短でも半年、普通は8カ月程度、長くて1年くらいはかかります

「苦手」は集中的に勉強すれば、一時的に成績が上がる可能性はあります。しかし、上辺だけの勉強になりがちで、実は「根なし草」状態での得点アップです。

最終的な目標を実力の「定着」ということに置くならば、それなりの時間と勉強量、良質の問題にあたる必要があります

5年生の11月から始めたとして、最短の半年で6年生の4月末、標準で6月末です。6月末だと夏休み直前です。6年生の夏休みは「受験の天王山」といわれます。

その「ヤマ場」を有意義なものにし、秋に第1志望へ向かって挑戦権を得るためには、ある程度「基礎力」が付いた状態で夏期講習に臨むのが理想的です。

6年の夏期講習では塾側ももう一度基礎力徹底を図ってテキストを用意します。そこで「あれも分からない」「これはやったことあるけど忘れた」「それって何だっけ」では、「天王山」とどころではなく、秋以降「勝負にならない」展開になります。

5年生の段階で後れをとっている子が、6年の夏以降に大きく飛躍し、冬に第1志望受験に向かって「勝負できる」状態にするためには、5年の秋から冬にかけて「下地づくり」をしないと、なのです。

ノートやプリント、問題用紙が肝

「基礎力の復習」は知識確認や基本的な問題の解法理解など、割と具体的にチェックできるものは、そう難しくありません。問題はそれより「一歩先」にあります。

そこそこ勉強はしているのに、成績が伸びない理由を探すチェックポイントは、普段使っているノート(あるいは塾で配布の書き込み式のプリントテキスト)やテストの問題用紙に転がっていることが多々あります

ノートやプリントテストに「汚れがなく、美しくまとまっている」子は、板書されたことだけ、書き込みの空欄を埋めるだけの子で、理解していようといまいと漠然と塾の授業を聞いたいるだけの姿勢がうかがえます。

逆に走り書きや至る所にメモ書きがある「ノートやテキストが汚れている」子は、集中して1つでも「土産」を持って帰ろうと、積極的な授業姿勢が目に浮かびます。

こういう子は、先生が話したことで「これ重要かも」「面白い」と思ったことを瞬時に判断して、自分の「引き出し」に収容、知識だけでなくテストの発展問題の解きに役立てたりします。このタイプの子はテストで得点をしぶとく積み重ねられる子です。

テストの問題用紙は、ノート以上に「なぜ成績が上がらないか」を如実に表します

テストの問題用紙の余白に書かれた計算が「雑」でやり方はあっているのに答えが誤答、国語の読解で素材文に線を引きすぎて「ポイント」がつかめなくなっている、社会のグラフに印が付いておらず「キレイ」なのは、何を比べたらいいのか分かっていない…などテストの○×だけでは分からないところに注目します。

「デキる親御さん」はそのあたりへの気づきが鋭いです。加えて行動も機敏。「大けが」にならないうちにケアして、修正していきます。

「質問力」アップも基礎力のうち

といっても「デキる親御さん」の数はそう多くはありません。そこで塾の先生を大いに「利用」します。現在の問題点、欠けている点を洗い出してもらい、今後の指針と具体的な取り組みのアドバイスをしてもらいます。

ただ、親御さんも子どもの勉強の「こん跡」をたどりながら「セルフチェック」をしたうえで、先生に質問、より具体的な意見を求めます

「国語ができないんですけれど、どうすればいいですか?」ではなく、「読解問題で、~はどういうことですか。わかりやすく説明しなさい、というような問題で、いつも解答欄が真っ白なんです。どう書いたらいいのか迷っているうちに自分の考えがまとまらなくて書けないようです。どいうところに目をつけ、どういう練習をすれば、記述できるようになりますか」など、内容を具体的に絞ります。

子ども自身が質問する際にも、より具体的にして尋ねます。親子共々「どうやって勉強をしていいか分からないんですが…」という、極めて「アバウト」な質問は避けます。

漠然とした質問には、漠然とした答えしか返ってこないため、いつまでも問題は「解決」しません。「質問力」を上げることも基礎力アップの1つの指標。「デキる子」は質問が具体的、何を聞きたいのかが明確です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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