中学受験 偏差値&成績

中学受験 中堅校から難関大進学は「あり」か


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・どう進む?中堅校から難関大へ
・「特進クラス」のウラ事情
・受験で一番強い「独自路線」
・「流れに逆らう」勇気を持てるか

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どう進む?中堅校から難関大へ

中学受験をする大きな目的の1つが「大学進学」です。

進学実績の良い難関校や偏差値上位校、知名度の高い大学附属校が人気なのは言うまでもありません。その類いの中高一貫校へ進めば、目指す大学へ進む確率が高くなると、親御さんが考える傾向にあるからです。 

では、中堅校(四谷大塚のAライン偏差値54~45)や一般校(同44以下)の中高一貫校へ進んだ場合、国公立大学や私立難関大学へ進むのは難しい、かと言えば一概にそうは言えません

中高6年の間に子どもたちは驚くくらい「成長」します。勉強への姿勢、自分の将来への考え方、成績は劇的な変化を遂げる子は結構います。

指定校推薦や総合型選抜(推薦)入学は別として、中学受験で難関、上位に進まなかった生徒が、どういうルートをたどって希望の大学を受験して合格を果たすのかは興味深いものがあります。

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「特進クラス」のウラ事情

大学入学者の半数が「推薦」という昨今、中堅校、一般校にありがちな「行ける大学」で進学するのではなく、「行きたい大学」へ、というのなら戦い方は2つのパターンがあります。

1つは学校のカリキュラムや「特別待遇」をフルに使う「特進クラス」「アドバンストクラス」に入って受験。もう1つは独立独歩、自ら道なき道を切り開く「独自路線」のパターンです。 

前者は中堅、一般校に必ずと言っていいほ存在する「選抜クラス」などで早い段階から、国公立、難関私大を狙うコースです。

極端な話、中学入学から大学受験を意識した勉強が始まる学校もあります。学校が授業から放課後学習、季節講習、勉強合宿など、カリキュラム、学習計画まで綿密に組んだ「レール」に乗って勉強中心の6年間を過ごします。

一般校などでは成績優秀な生徒は学校挙げてのバックアップをしてくれて、本当に「塾いらず」で東大をはじめ、難関校に合格します。中学受験で背伸びして難関、上位校へ行って「深海魚」になるより、はるかに道が開けます。

ただ勉強中心の6年間は過酷です。加えて「特進クラス」にいても結果を出せるのは一部の生徒だけ、というのが「現実」です。特進にいても勉強の進度の早さ、難度の高さについて行けず落伍する子も少なくありません。落伍した生徒には意外と「冷たい」学校も目立ちます

大学合格実績では東大をはじめ、早慶などもうかりして見た目には「華やかな合格実績」のように映りますが、実際は少数のトップ層の生徒が国立に合格し、その生徒が併願した私立の複数の学部に合格しているのが実情、という学校もあります。

延べ合格者数の「合格実績」は公表しても、実際にどこの大学へ進んだかを示す「実進学実績」を中堅、一般校の多くの学校がなかなか「公」に出さないのもこういったウラ事情があるからです。 

受験で一番強い「独自路線」

もう一つ、学校に背を向けて独自路線で希望の大学を目指す生徒もいます。

かつては「勉強に目覚めた」男子生徒が多かったのですが、最近は自分なりの「進みたい道」を見つけた女子も多いです。

いずれも学校の窮屈な課題やカリキュラムが嫌で、自由に自分自身の受験をデザインしていく生命力旺盛な生徒です。学校の「特進クラス」の子が温室育ちなら、野育ちの逞しさがあり、大学受験では一番強さを発揮します。 

自分に合う教材、参考書を探し、オンライン授業を含め予備校を利用したり、あるいは弱点を補強するため英語や数学の専門塾に通うなど、それぞれオリジナルの「スタイル」を確立している子が多いです。

高校生ともなれば、人にいろいろ言われるより、自分の考えと手と足を使って行動するというスタイルが本来の姿かもしれません。大学に合格するだけでなく、社会に出ても自分の意志で歩いていける素養のある生徒です。 

「流れに逆らう」勇気を持てるか

中堅、一般校で独自路線を貫くには、学力とともに「流れに逆らう」勇気と気持ちの強さが必要です。

中堅、一般校の多くの生徒の間には「行ける大学でいいや」という雰囲気が漂っているため、生半可な気持ちだと、周囲のペース、流れに引きずり込まれやすくなるからです。先生も「できる子」なのに、学校のカリキュラムに沿わない子は、あまりいい顔はしません。

「流れに逆らう」わけですから、勉強を頑張ることで周囲から「浮いて」しまうことが多々あります。「アイツ、何やってんだぁ」という目で見られてしまいがちです。それでも意志を貫徹させるだけの精神的にタフな子でないと、独自路線で進むのは難しいでしょう。

「気持ち」はありながらも、独自路線への舵を切る勇気が持てず、群れから抜け出せずに6年間、という生徒は実際に少なくないようです。

仲間と一緒の「現状維持」のまま、受験期になると結局は「行ける大学」を受験するか、指定校推薦から見つくろって、という進路選択になり、将来の人生設計が後手に回る、というパターンに陥りがちです。

中学受験はある程度親の敷いたレール、塾のカリキュラムに乗っていければ、相応のリターンが期待できる受験です。

一転して大学受験は自分自身で「設計、建築」していくものです。このシフトチェンジをできる子から、将来の可能性は大きく広がります。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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