中学受験 偏差値&成績

中学受験の「流れを変える」3つのポイント


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偏差値キープの家庭学習法
6年生で「差が開く一方」の理由
「流路変更」に必要な 3要素
 近道は「教材の一点絞り」

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偏差値キープの家庭学習法

偏差値は、中学受験に本格参戦する4年生が一番伸びやすいです。

理由は主に2つ。1つは「まだ扱っている内容が易しく、積み重ねが少ない」からです。負荷が少ないうちから家庭での「学習習慣」をつけ、確実に復習していけば、偏差値は伸び、安定して高いポイントをキープしたまま推移します。

「キープ」のポイントは家庭学習です。親御さんが気にしておくことは、塾でやった内容の「分からないの芽」を放置せず、小さいうちに摘み取っておくことです。

宿題は「こなす」のではなく、出された課題を通して「何が理解できていて、何が理解できていないのか」を仕分ける指標と位置付けます。

この「仕分け」の習慣に親御さんも「参戦」します。子どもは余程しっかり自分を客観視できる子でない限り、分からないところは「放置する」からです。

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一番アウトなのは「塾に丸投げ、親御さんノータッチ」です。

入塾当初、子どもの成績が良いと安心しがちですが、解答・解法丸暗記で「理解」が伴っていなかったり、「やりっ放し」のままだと、思考力が問われるようになる5年生夏以降に失速し、なかなか浮上できなくなります。

6年生で「差が開く一方」の理由

4年生が一番偏差値が伸びやすい2つ目の理由は「まだのんびりしている子が多い」からです。

受験するという実感がない10歳は、塾での授業も集中せず、小学校とは違った友人との「社交場」となっている子が下位クラスを中心に多数います。テストの点数が悪くても「僕だけ、私だけじゃない」となれば「ヤバい」とはなりません

その中で「スタートダッシュ」をかければ、上位進出はそれほど難しくありません。

スタートダッシュで勉強習慣とともに勉強体力がついていけば、質の良い勉強をある程度の量を伴って行うことができます。これがポイント。勉強は質量が伴うとどんどん力が付きます。

5年生で「勉強の質量」を熟成させれば、中学受験の必勝パターン「先行逃げ切り」が見えてきます。6年生になって「俺もそろそろ頑張るかぁ」と重い腰を上げた子との差は歴然。逆に差は開くばかりです。

入塾は一緒でも早い段階から日々の積み重ねを無駄にしなかった子は、受験終盤でも失速することは少なく、中にはさらに偏差値を上げていきます。

「流路変更」に必要な 3要素

5年生、6年生と学年が進んでいて「今さらそんなことを言われても…」という親御さんも多いと思います。

しかし、ここから巻き返しは可能です。5年生は1年後に向かって、6年生は中学入学後の新しい「出発」から勉強の「流路変更」です。

勉強の「流路変更」に必要な要素は3つ。「地道勉強体力の養成」、「分かるところへ戻っての復習」「教材の一点絞り」です。

まずは、一定の時間内に集中して勉強をする「勉強体力」の養成です。

最終的に勉強体力がないと、どんなにいい先生に教わっても、素晴らしいテキストが手元にあっても、本人がいい素材の持ち主でも、伸びきれないまま入試となってしまいます。

無理のない勉強量からすべては始まります。「えっ、これだけ」から始めて徐々に負荷をかけていきます。勉強体力は一朝一夕には付かないからです。

遅れを取り戻そう、一気に追いつこうと「無理」をする(させる)から勉強に「挫折」するのです。

最初は「牛の歩み」。1日1つ何かができるようになれば任務完了です。それがしばらく続いて、徐々に加速です。親御さんが、子ども自身が「我慢」できるかどうかが鍵です。勉強ができるようになるコツは「気長」ともいえます。

次に「復習」です。

学年に関係なく、勉強する際は必ず「どこが分かって、どこがどうして分からないのか」を意識しながら進みます。できなくなった理由は「今、目の前の分からない箇所」ではなく、「それ以前の“あやふや”や“放置”」に原因があるというのがほとんどです。

「分からないところ」だけやっても根本の原因がつかめないと、次はまたできません。

「どこから分からなくなったか」の解明には子ども独りでは無理。親御さんのアシスト、塾の先生の協力、中学受験に精通した家庭教師の助けなどが必須です。中学受験で「自走」がほとんどできないのは、「分からない」の自力克服が難しいからです。

近道は「教材の一点絞り」

最後に「教材の一転絞り」です。

塾でも勉強法でも、結果がすぐに出ないとやめてしまうのは、偏差値が伸びない子の典型的なパターンです。偏差値の高い子は「補助教材はあったが、メインは塾のテキスト」という子が圧倒的です。つまり「教材の一点絞り」です。

中学受験の場合、各塾のテキストはもそれぞれ構成は違えど、よく練られた「良い教材」です。気を引く宣伝文句に飛びつき、次々参考書や問題集を買っても、補助教材にはなれど、メインにはなりません。辛抱強く、テキストを何度も繰り返しやり込み、読み込むことが、実は偏差値アップの「近道」です。

転塾経験はあっても1回まで、といったところ。次々に塾を変えて、個別、家庭教師へと転々とすると、中学受験はなかなかうまくいきません。場所や先生が代われば、それまでやってきたことが継続されにくく、またゼロからのスタートになるからです。

親御さんの腰が落ち着かないと、子どもの成績にも必ずと言っていいほど影響します。

結果は簡単に出ません。短くて3カ月、最低でも半年は「我慢」します。ゆっくりでも地道に積み重ねた子は、必ず伸びます


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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