◆受験の窓口 今日のメニュー
・ルート、所要時間の把握は必須
・一度途中下車でも間に合うように
・同じ時間、曜日の電車で学校へ
・「必要なかった」が最高!
受験校への「道のり」――。こう書くと受験校合格への道のりのように聞こえますが、ここでは受験校への交通経路について考えます。
志望順位の高いところだけでなく、お試し受験や第4志望以降の中学、結果次第で急きょ受験する可能性のある学校、あるいは指定された試験会場まで押えます。「ルート」を入念にリサーチしておくのは親御さんの大切な使命です。
もちろん所要時間や出発、到着時間の把握も必須です。朝早く家を出る場合、午後受験で別会場から駆け付ける場合、さまざまなケースを想定します。
学校までの交通経路です。ルートがほぼ1つしか考えられない場合もありますが、その場合でも事故など電車が止まった場合の別ルートをあらかじめ考えておきます。
「ここまで行けば、この電車でどこまで出られる」など、代替ルートを前もって知っているだけでも「万が一」の時に冷静に次の行動が考えられます。
次に出発時間です。早過ぎてもいけませんが、「ぴったり」に到着というのも何があるか分からないので怖いです。
電車の乗り継ぎがあれば、そのつながりもあるので一概には言えませんが、「ちょっと早いかな」「2、3本見送っても大丈夫」くらいの余裕を持って家を出るのが良いです。
極端に早く到着しない限り、中学校側も控室を用意してくれているので、暖を取れるところで待たせてくれるはずです。
来た電車に乗らず2、3本見送っても、というのは、満員電車内の蒸し暑さや緊張から気分を悪くする受験生が毎年必ずいるからです。
我慢せずに1回降りて、外の空気を吸ったりするなどしてからもう一度乗車するなどした方が得策です。
我慢し続けると、精神的にも身体的にもいいことはありません。お腹に不安がある場合は、家を出る際には何でもない時でも薬を飲んでおくと、不安に陥らない可能性が高いです。
時間、交通経路、事故の場合の対応など、必ず「文字」にしてまとめておきます。頭で理解している「つもり」は、いざという時、パニックで役に立たないことが多いからです。
その上で是非親御さんにやってほしいのが、同じ時間、同じ曜日の電車に乗って受験校まで実際に1度行ってほしいということです。
頭の中で想像できても、実際に電車に乗って移動してみると、「違うこと」もいろいろ出てきます。手間を惜しまず「百聞は一見に如かず」です。
特にウイークデーの上りの場合は通勤ラッシュの時間帯にぶつかります。
大人なら頑張れるかもしれませんが、普段満員電車に揺られていない12歳の子どもには「酷」です。どれぐらいの混み具合になるのかを事前に把握しておくことで、必要に応じて「入試前日は会場近くで宿泊する」「早めに家を出る」などのプランが組めます。
快速とかではなく2、3本前の各駅停車に乗れば、座席を確保できる、など朝方の通勤通学電車を観察していると意外な気づきもあります。
場合によっては、その日だけ特別にグリーン車や特急指定席を利用するのも手です。それくらいは受験の「必要経費」です。。
乗り継ぎ駅で多少余裕をつくってトイレを済ませておくのもお勧めです。
学校の最寄り駅のトイレは混雑して使えなかった、という話を受験後によく耳にします。中学校のある駅は大きなターミナルばかりとは限りません。乗り継ぎ駅で場所を調べておくのも「あり」です。
そんなことまで…と言いたくなりますが、一生に一度の「決戦」です。「調べたけど、結局必要なかった」、となるのが一番良いことです。
その時は「無事受験ができて良かった」と喜んでください。何事もなく受験できるというのは、親御さんの努力があってこそです。