中学受験 偏差値&成績

中学受験 第1志望に合格する4つのタイプ


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・受験をイベント感覚で楽しむ子
子の「どうしても」を尊重する
「格闘できる」子は結果を出す
受験で「素直」は強力な武器

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受験をイベント感覚で楽しむ子

中学受験で第1志望に合格できるのは受験生の25~30%程度。7割の生徒が入学を夢見た学校にフラれてしまいます。

学力もさることながら、第1志望ににうかる子はいくつかの特長を持っています。以下の4つがその「典型例」です。

圧倒的に強いのが受験を「イベント感覚で楽しむ子」です。成績に関わらず「明るく勉強している子」とも言い換えることができます。このタイプは第1志望はもとより「全勝」する子も多いです。

性格が前向きで、問題を解いてできれば喜び、間違えば「次こそ攻略してやる!」とゲームに挑んでいるかのように解き直し、復習にも取り組みます。いやいやではなく「攻略法」を知りたいという好奇心が先行しているので、吸収が早いのも「利点」です。

1月の埼玉・栄東や幕張メッセで行われる市川の入試で、大量の受験生を見て緊張のあまり気分を悪くする子がいたり、ガチガチに緊張する子がいる一方で、「盛り上がってきたな。面白くなってきたぞ」という心理状態で臨みます。入試がほぼ「イベント」です。

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第1志望校入試も「いよいよ決戦、楽しくなってきた」とばかり、緊張というよりこちらも「ゲーム」「イベント」感覚。出来はともかく「面白かった!」と言って、試験会場から出てくる子もいます。

「イベント感覚」の子も言葉には出しませんが不安は感じています。ただ、それを上回るくらい自分は頑張った、やることはやったという「自己肯定感」が高い状態で入試を迎えるのでワクワクしているので結果も良いことが多いのです。

子の「どうしても」を尊重する

「どうしてもの子」も第1志望合格の可能性は高いです。

どうしてもあの学校の文化祭に参加したい、どうしてもあの部活に入りたい、どうしてもあの制服を着たい…受験生それぞれの「どうしても」が第1志望校にあります。「どうしても」=「目標」です。目標が明確な子は、勉強する動機がハッキリしている分、漠然とやっている子よりも間違いなく成績が向上し、維持して入試に挑戦できます

もちろん「どうしてもの思い」だけで学力が伴わなければどうにもなりませんが、実力が少々劣るくらいの場合「どうしても」の強い思いが最後のひと押し、実力にして3割増くらいの力になります。

中学受験に真剣になれない場合、その子にとっての「どうしてもの起爆剤」が何かを親御さんが、塾の先生が見つけてあげることが受験の流れを変えます

親御さんも大学進学実績とか偏差値とか名門校とか、それなにの「どうしても」で我が子を合格させようとします。しかし、尊重されるべきはあくまでも子ども自身の「どうしても」です。

「そんな理由で…」という「どうしても」もあるかもしれません。ここで親御さんが子どもの「どうしても」を否定するのは「最悪の展開」を招きます。

親御さんに怒られないように表面だけやっているふりの勉強をし、モチベーションが上がらないまま時が過ぎ、受験校を決める際には親も子も考えてもみなかった学校しか選択の余地がなく…。

中学受験は「楽しくやった子」が勝てます。そういう状態、場をつくるのも親御さんのミッション。親御さんの経験則や考え方、「叱咤激励」の言葉を中心に子どもを引っ張るだけで成績は上がりませんし、志望校にも手が届きません。

「格闘できる」子は結果を出す

「何かに頑張った経験がある子」もしぶとく第1志望に合格していきます

模試でも小テストでも問題用紙の余白が「キレイな子」と「キタない子」がいます。どちらの成績が伸びていくかというと断然「キタない子」です。ここでいう「キタない」は、正解を導くために問題用紙の余白にあれこれ試した跡、つまり「もがいた跡」がぴっちりと書いてあることをいいます。

決して頭が「キレれる」タイプではなく、勉強に関しては正直「ドンくさい」です。しかし「抵抗できる子」は徐々にですが勉強体力をつけ、問題と格闘できるようになり、それが成績を上げ、入試当日に「集大成」となって、素晴らしい結果を出します。

多くの子どもは自分の解答に自信がない場合「何も書かない」というケースがよくあります。国語の記述しかり、算数の途中式しかりです。

けれどもがき続ける子は、やがてどうすれば正解に至るのかを無数の×や悔しい思いから体得していきます問題と「格闘し続けた」成果です。

勉強以外にスポーツでも藝術でも、何かに打ち込み、そして結果を出したという貴重な経験をした子は勉強と格闘できる資質を備えています。やみくもにやるだけでなく、そこには試行錯誤しながらも自力で「道を拓く」感覚を持ち合わせているからです。

よく中学受験のためにスポーツや習い事を一旦「お休み」する場合がありますが、できるだけ続けた方が好結果につながります。それが「心の支え」になっているならなおさらです。スポーツや好きなことに打ち込んでいる時間も実は受験に役立っているのです。

受験で「素直」は強力な武器

最後は「素直な子」。このタイプも第1志望合格を勝ち取る子が多いです。受験において「素直」というのは強力な武器になります。

中学受験は「精神的に大人の子」が強いとされますが、確かに「今やるべきことは何か。それを効率的にやるには…」など、自分の気持ちはともかく客観視して中学受験という「プロジェクト」を進める子は着実に「合格」を取っていきます。

一方で算数の特殊残の解法を勉強しては「へぇー」と純粋に驚いてみたり、国語の読解問題の素材文を読んでは「こうやって考える人もいるんだ。世の中は広いなあ」と素直に共感したりと、塾や家庭学習で学んだこと1つ1つに「感動」できる子は、次から次へと勉強ができるようになるための「栄養」摂取します

親御さんや塾の先生の話を自分なりに咀嚼し、勧められた勉強法ややるべき勉強を「前向きに取り組む」のも素直な子の特長。ある程度の計算が働いている 「精神的に大人の子」 よりも、周囲の大人を「信じて味方にしてしまう」分、結果が出やすいです。素直な子は応援もしたくなるので、塾でも目をかけてもらえる存在になり、結果的に「お値段以上」のものを得ます

逆に損をしている子は「ほっといて」タイプの子。大人びているように見えますが、まだ12歳です。自分のやり方を主張しますが、たとえば質問なんて格好悪いから行かないとかは、必ずと言っていいほど「デキないの放置」につながります。前述した本当に 「精神的に大人の子」 とただ「斜に構えている子」とは違います。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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