中学受験 偏差値&成績

中学受験 成績UPへの道は「復習テスト勝ちグセ」


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基礎力確立は「順当勝ち」を呼ぶ
復習テストで「勝ちグセ」をつける
失敗から独自メソッドを確立する
・軌道に乗せるには「急がば回れ」

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基礎力確立は「順当勝ち」を呼ぶ

中学受験の学習で安定した成績、偏差値をコンスタントにマークする子とそうではない子の差は「地頭の良し悪し」ではありません。成績の差は「勉強習慣」と「勉強体力」の差です。

入塾試験用の「対策」をしているような子は、入塾当初から好成績を収める可能性が高いです。しかし、特に対策もせず「素手」のまま入塾試験を受ければ、目を覆いたくなるような成績と偏差値になるのが普通です。

それをもって「この子は頭が悪い」と判断するのは短絡的です。そこを起点に「勉強習慣」と「勉強体力」を積み重ねていけば、少しくらい前を走っている子がいても、「追いつき追い越せ」で時期が来れば抜いてしまいます 

「勉強習慣」と「勉強体力」 によって、「基礎力」という揺るぎない勉強の土台が構築されるからです。

4、5年生のうちは「先取り」は必要なく、塾でやることを徹底的に復習、間違いや失敗を恐れず、自力で解答を導き出せる=アウトプットに力を注ぎます。演習中心となる6年生の夏以降をしっかりと走り抜けるための「勉強習慣」と「勉強体力」の養成期間が4,5年生の時期になります。

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受験の結果は「やってみなければ分からない」と言われますが、総じて4、5年生の時に基礎をしっかりみっちりやった子は、入試本番で「危なげなく順当勝ち」します。過去問とか傾向とか関係なく、オールラウンドに対処できる「ベース」があるからです。

少々要領がいいとか、あまり努力しなくても良い成績をとってきたという子の入試は当日の出題が「当たれば」勝てますが、基礎の「抜け」も多々ある分「まさかの不合格」のリスクも高いです。

復習テストで「勝ちグセ」をつける

「勉強習慣」の第一歩は「日々決まった学習内容(ルーティーン)に必ず取り組む」ことです。

国語の漢字、算数の計算・一行問題、理社ならテキストの基礎問題がその「代表格」です。これを毎日ひたすら繰り返し、1週間後に「結果」を出します。

具体的には塾で次の週にある「復習テスト」できっちり満点(課題の積み残しがない状態)、あるいは合格点をとることを一番身近な目標にします。

毎週の「定期イベント」を通して、勉強の「勝ちグセ」をつけるのです。塾の月例テストや実力テスト、模試、最後の入試本番は先の話で、まずは復習テストで確実に「白星」を重ねます。

「勝ちグセ」がつくと、点を取ることの「欲」が出ます。できないことが「嫌」になります。どうしたら得点できるか――考えるようになって勉強に工夫が生まれます。こうして「勉強習慣」がつき、受験勉強が「走り出す」のです。

やり方はそれぞれで構いません。独自のメソッド(方法)を試行錯誤を重ねながらカスタマイズしていきます。要は勝てる(得点がとれる)ようにするためには、自分にとって何が一番最適かを「勉強習慣」の中で身に付けます。

失敗から独自メソッドを確立する

勉強習慣の「ルーティーン」の1つとして、子ども一人でも取り組みやすい、国語の漢字を例に挙げます。

塾で1週間後に漢字テストがあるとします。出題される新しい漢字をどうマスターすべきか、子どもに課すミッションは「満点、最低でも合格点の80点をとる」です。「勉強のやり方、かける時間は任せるが、必ず毎日やること」がルールです。

じっくり眺めるもよし、なぞるもよし、テスト形式にして書けるかどうか確かめるもよし、やっぱり10回書くかなとなってもよしです。時間も毎日10分でも3分でもOK。ポイントは自分で「こうすれば点がとれる」というオリジナルメソッド(独自の方法)を見つけることです。

さて、1週間が経ち、漢字テストです。結果は70点。1個5点で6個間違えました。合格は80点なので不合格。授業後に残されて、間違った漢字の練習となり、「チクショー、悔しいなぁ」――。これでおしまいの子が全体の約85%です。

残り15%の子はどうするでしょうか。点数をとれなければ自身で勉強法の改善、かける時間の再点検を考えます。しばらく同じ勉強法を結果が出るまで継続して次に備える子もいるかもしれません。

勉強法自体に正解はありません。要は自分に合った、有効な勉強法を見つけるまで「失敗」も貴重な経験ということです。

これは時々やったのでは身に付かず、日々試行錯誤するからこそ、子どもは「ある瞬間(とき)」何かを気付いていき、やがてオリジナルの、意味のある勉強が「習慣化」されます。

ちなみに自分のやり方を探して勉強を継続する子たちが、概ね偏差値60超の子です。母集団によっても違いますが偏差値60は100人いたら上位16位くらいの子です。

軌道に乗せるには「急がば回れ」

最初から自分で計画を立て、きちんと進められる子はほとんどいません。そこで親御さんの登場となります、子どもは嫌がるかもしれませんが、スタート時はある程度計画立案のお膳立てをするのもありです。

勉強習慣は急にはつかないので、できることから1つずつ、量も時間も最初は少し物足りないぐらいで丁度良いです。「ルーティーンを確実に毎日続ける」のが目的だからです。その分量の調整、時間確保に親御さんが関わります。

周りの子から出遅れている場合、早く追いつきたいと親御さんは子どものキャパ以上に負荷をかけてしまいがちです。

勉強が習慣化しないのは、キャパオーバーで未消化が続き、結果も伴わないという悪循環に陥るのが大半の原因です。

受験勉強を軌道に乗せるには「急がば回れ」です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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