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中学受験 合否を左右する進学塾のテキスト


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◆中学受験の窓口 今日のメニュー 
・管理が楽、まとまりがいい冊子型 
・「機動性」で優位なプリント型 
・負担減となる解答解説の充実度 
・塾のテキストと「お友達」になる

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管理が楽、まとまりがいい冊子型

我が子が通う進学塾について、親御さんは常に「これでいいのか」と自問自答する日々が続きます。

塾は合格実績や知名度より、子どもとの「相性」が良いのがベストです。目に見えないものなので判断は難しいのですが、意外と当たるのが「子どもの直感」です。

一方で目に見える判断基準として挙げられるのが各進学塾の「テキスト」です 

どの塾のテキストも良くできていて「甲乙つけがたい」のが事実です。その中で、各家庭で「どのようなスタイルで受験勉強を進めていきたいのか」で最適なテキストも違ってきます。

中学受験のテキストの「スタンダード」は2種類。四谷大塚の「予習シリーズ」や「新演習」など製本されている「冊子型」のテキストと、授業のたびに配布される「プリント型」(ホッチキスなどで留められている)に大別されます。 

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冊子型の方が管理は楽です。

本棚に立てておけば、背表紙から何のテキストか一目瞭然です。さらにページを見れば、どこに単元が配置されているか、やるべきことが何なのかが分かりやすく、「まとまり」という点では優れています 

「機動性」で優位なプリント型

プリント型の代表格がサピックスです。サピックスから独立した講師を中心に立ち上がったグノーブルもこの型です。

プリント型は散逸しやすく、小学生にはテキスト管理が難しいのが最大のネック。方法はそれぞれですが、親御さんが面倒を見てあげないとすぐにどこかへいってしまい、必要な時に「どこにいった?」となります。子ども任せにすると間違いなく欠けているテキストが続出します。

一方で「機動性」という点ではプリント型に分があります。採り上げる教材(素材)の差し替えにそれほど手間がかからず、内容がアップデートがしやすいのは大きな利点です。

入試問題は年々進化します。それに対応していくには、年度が替わるたびに「テコ入れ」が必要です。

冊子型は掲載問題を一部変えるだけでも、すべて刷り直して製本しなければなりませんが、プリント型は、新しい問題を採り入れるのにその回だけ差し替えるだけで済みます。 

実際、社会の統計のグラフがプリントタイプは最新のものであるのに対し、冊子には5年も前のものが掲載されていて、解答自体が今と違ってくるものもよく見かけます。

算数の新傾向の問題、国語でも入試によく使われる「旬の作品」をすぐ教材に取り入れられるのもプリント型です。 

負担減となる解答解説の充実度

管理する手間がちょっと…というなら冊子型で、少しでも最新の教材でというのならプリント型に、といえますが、最後は好みの問題になってきます。

どちらを選ぶにしろ、絶対に妥協してほしくないのがテキストの解説の充実度、問題の解答解説の分かりやすさの2点です。 

テキストの中身(解説)はコンパクトにまとまっているのも必要ですが、大切なところ(基礎)は小学生が分かるようにある程度言葉を尽くして説明してくれているもの、例題が充実しているものを選びたいところです。

何度も読み返すことで理解が深まれば、家庭学習、復習で頼れる強い味方になります。解説がしっかりしていると、子どもが自力で勉強することの負担が軽減されます。

 親御さんが子どもに伴走する際にも解答解説がしっかりしていれば、子どもをアシストするのに大いに役立ちます。

解説が易しく、親御さんが読んでも分かりやすいのは「新演習」です。中堅校・一般校狙いの子には最適です。難関・上位校を目指すのであれば難易度的に物足りなさはありますが、基礎固めには最適かもしれません。

「予習シリーズ」は中学受験の定番ではありますが、年々レベルが上昇しています。受験勉強が軌道に乗るまで親御さんや家庭教師のアシストが必要かもしれません。

サピックスやグノーブルの「プリント型」は、アシストできる人が伴走できるのなら最高によくできているテキストです。アシストする人がよくかみ砕いて、ポイントでレクチャーできれば、2つの塾がターゲットとしている御三家や難関校合格は現実的になります。

塾のテキストと「お友達」になる

中学受験の場合、「塾のテキストとお友達」になるのが成績アップの鍵です。

テキストをベースに受験勉強を進めていくのがベストです。その意味でテキスト自身があまり好みではないとなると、勉強はスムーズに進みません。 

ならばと、市販の参考書などに活路を見出そうとする親御さんもいますが、補強材にはなるかもしれませんが、メインにするには不十分です。

毎年改訂されるわけでもありませんし、比較的「できる子」向きに編集されていて、一部を除いて解答解説は「薄い」傾向にあるからです。

やはり長年の経験とノウハウを蓄積した塾のテキストは中学受験ではベストな教材と言えます。

信頼した塾のテキストを十二分に使い倒せば、志望校合格は必ず見えてきます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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