中学受験 偏差値&成績

中学受験に「強い子」と「弱い子」の差はココ!


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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・強い子は「一歩踏み込む子」
・平均点超えない「結果オーライ」
・勝者と敗者の「言い訳」の差
・性格の良さ、素直さと成績の伸び

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強い子は「一歩踏み込む子」

未熟ながらも自分で思考し、「自力」で答えを出す。あるいは考えられるところまで「自力」で考える。

別の言い方をすると、取り組む問題に対して正解か不正解かは別にして「自ら一歩踏み込む」中学受験でこういう生徒は「強い」です。

受験に「強い」子の勉強の進め方は「〇が付いたからおしまい」ではありません

常に自分なりの「仮説」を立て(こうじゃないかな、こう思うんだけど)、「本当にそうかな」「どうしてそうなるのか」「そうなるまでの道筋はどうなっているんだろう」を意識します。

国語の読解の選択肢、たまたま「当たった」場合は、解説と素材文とを照らし合わせて解答の根拠を明らかにします。

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社会の正誤問題、あやふやな中で“エイ、ヤー”と選んだ答えで正解になっても、必ず解説をチェックするか、塾の先生に解説をお願いします。 

なぜなら、次に同様の問題や考え方の方向性が同じ問題にぶつかったときに、「たまたま」ではなく「確実に」仕留めるためです。

この勉強法、手間も時間もかかりますが、4,5年生から「勉強習慣」として付けておくと「勉強体力」はもとより「勉強筋肉」まで増強され、受験本番で傾向を変えられたり、問題の難易度が上がってもしぶとく勝ち上がります

平均点超えない「結果オーライ」

逆に受験に「弱い」子は、総じて「結果オーライ」の子です。

模試や塾内テストで「ヤマカンでやったら当たった!ラッキー!」「おお、国語の記述テキトーに書いたら△で5点も入ったわ。おいしいわ」――。

これで終わりの子です。社会や理科を「暗記もの」と位置づけし、ひたすら一問一答をやって「勉強した」と豪語します。

自分の現状で理解できないものは「でない」「わかんない」でスルー。勉強のスタイルが極めて単純で、一歩踏み込むことなんか思いもよりません。 

それでも受験者平均点くらいは獲れるでしょう。

しかし、踏み込んだ勉強をしていないため、平均付近より先の壁は越えられないままです。

理社は「なぜ、そうなるか」と一歩踏み込めば、入試で受験者平均65点レベルの問題で、85点や90点以上獲ることができます。

これは算数の小問4、5問正解したのと同じ破壊力です。かなり有利になるにもかかわらず、そこまで思考が及ばないため、いつまでも「暗記もの」の域を出ません。

試験で出題形式を変えられたり、切り口を変えて出されたりすると、たちまちお手上げ。試験に「弱い」子のままです。

勝者と敗者の「言い訳」の差

かつてTBSテレビで放映された「ドラゴン桜」でこんなシーンがありました。英語のmustとhave toについて、東大専科の男子生徒が前に出て説明すると間違いを指摘されます。

その後、桜木先生(阿部寛)は、なぜ間違ったのかの理由をくどいほどその生徒に質問します。生徒は面倒になって「そんな言い訳みたいなことして何の意味があるんだよ」と苛立ちます。そこで桜木先生はすかさず言います。 

「その言い訳が大事なんだ。逆にミスしたときに言い訳しない受験生は伸びない。言い訳には2種類ある。勝者の言い訳と敗者の言い訳だ。敗者はよく考えもせず、たまたま間違っただけだと言って片づけたり、人のせいにする。自分は悪くなかったと思うようにする。それに対して、勝者はミスした状況を深く自己分析し、改善できる方法を徹底的に考え、次にいかす

中学受験も大学受験もこの点においては一緒です。

自己分析し、改善方法を徹底的に考える=「一歩踏み込む」勉強を継続してきたかどうか、その差が偏差値の差として表れます。入試での合不合格の差になります。 

子どもだけでは自己分析も改善方法を見つけることも難しすぎます。親御さんが伴走するのは、こういう時のためです。

客観的に子どもを分析し、必要ならば塾の先生に相談、子どもとの橋渡しをします。

性格の良さ、素直さと成績の伸び

塾の授業や家庭学習でも「そっか!」「なるほど!」と、勉強をしていて反応の良い子がいます。

受験で「性格の良さ」「素直さ」は伸びる大事な要素です。

学んだことへの驚きや感動をストレートに吸収しやすい「土壌」が備わっているのは、受験では大きなアドバンテージです。 この性格をベースにして「自分で考え、自分で判断する」ことができるかどうかが「飛躍的に伸びる」ポイントです。

それができるのが進学塾の上位クラスに「昇格」し、その後も残る子です。進学塾に入塾後、成績で顕著な伸びを見せる子は、もともと地頭が良い子や大人びている子より「性格が良い」「素直」な子です。

元来子どもは「素直」です。それが照れや格好をつけて、反抗期というのもあってなかなか「素直」になれていないのかもしれません。

その態度を非難してもかたくなになるだけなので、子どもの言い分を反論せず、じっくり聞いて「成績を上げるための下地」をつくります

いきなり強くはなれません。まずは自分が知っていること、分かっていることからの「検証」でも構いません。あえて「一歩踏み込んで」ものを考えてみます。

その習慣を1つずつ積み重ねると、考えることが「回転」し始めます。最初は重たいかもしれませんが、回り始めれば徐々に加速します。成績はこうやって上昇傾向に転じます


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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