親御さんの役割

中学受験 逆効果…親御さんの「NGワード」


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・NGワード「定番」は取扱注意
・子どもにはイメージできない大金
・「全部落ちるよ」を言うべき人
・ 言葉ではなく、達成感

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NGワード「定番」は取扱注意

いつになったら本気になるの…。中学受験をする子どもに対する親御さんの「モヤモヤ」は日々募るばかりです。

結果的に御三家や難関校に合格した家庭でさえ、大なり小なり子どもへの「モヤモヤ」はありました。

中学受験で子どもに対して「怒りを爆発させたことのない親御さんはいない」と断言できます

そしてつい口をついてしまうのが、言ってはならないはずの「NGワード」です。

NGワードの「定番」が「受験なんかやめろ!」あるいは「受験なんかしなきゃよかった」です。

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本心からそう思っていないのに、ダラダラしている子どもの姿を見ていたり、やる気のなさが露骨に感じられると出てくる言葉です。

しかし、常に小言を言っている親御さんが怒り狂っても、子どもの「起爆剤」にはなりません。

「受験なんかやめろ」が口癖のような親御さんもいて、しょっちゅう言われる子どもは聞き流してしまうか、劣等感にさいなまれ、むしろ結果を出さなければいけないと思うあまり、勉強することが怖くなります

子どもにはイメージできない大金

「いくら金がかかっていると思っているんだ!」

これも子どもの不甲斐なさを見るにつけ、つい出てくる言葉です。言いたくなる気持ちもよく分かります。安くないですからね、塾の受講料。

昭和の頃は月謝なるものは袋に入れて、塾の事務の人に子どもが手渡ししていたもので、子どもの方も月謝袋の金額を見ては、何となくですが「お金かかってるんだ」と実感していました。

今は銀行引き落としで実際のお金の流れを子どもが目にすることはほとんどありません。

夏期講習へ行くのに、小学校の同じクラスメイトのみんながみんな支払える額ではない大金であることまで考えが及びません。

勉強させてもらっていることが、どれだけありがたいことなのか実感できていない子に「いくら金がかかっていると思っているんだ!」は「暖簾に腕押し」。NGワードというより、「何言ってるのかよく分からない」世界です。

受験勉強もそうですが、子どもは「イメージ化」できないものは理解できません

「全部落ちるよ」を言うべき人

「そんなことじゃ、全部落ちるよ」

これも子どもの奮起を促す言葉として親御さんが時々使いますが、身内から言われると「あまりピンとこない、ふ~ん、ああそうですか、という感じ」というのが子どもの率直な感想です。

親御さんが口癖のようにしょっちゅう言っているからなのでしょう。効き目がないのです。

逆に言う人が変わると強烈に効く言葉でもあります。その筆頭が塾の先生です。身内ではない第三者、しかも普段自分の様子を見ている人に厳しい「現実」を付けつけられると、かなりの衝撃を受けるからです。

先生に言われて「火が付いた」という子どもはかなりいます。言われたその日から「目の色が変わって勉強に集中しだした」という話は毎年「中学受験あるある」です。

最近はクレームが怖いので余程ひどくないと、いやひどくても言わないかもしれませんが、先生自らは厳しい「現実」を突き付けません。

ここぞという時に親御さんからお願いして、先生に「ひと芝居うってもらう」のが「有効な使い方」です。

ただし、効き目が強すぎて立ち上がれなくなる子もいるので「今からやればギリギリ間に合う」とフォローも必要になります。ここまでセットで先生にお願いしてみます。

NGワードから一転、「流れを変えたひと言」「負の連鎖を断ち切った言葉」になる可能性大です。

言葉ではなく、達成感

野球ファンならずとも、その存在は誰もが知っている元プロ野球選手(メジャーリーガー)のイチローさんはこんなことを言っています。

「言葉ではモチベーションは上がらない。言葉ではなく、達成感。小さな“できる”を重ねてモチベーションは上がる」

言葉で発破をかけるより、親御さんや先生と一緒に取り組んで分かったものが、今度は自力でできた、親御さんが橋渡しをし、勇気をもって質問へ行ったらできるようになった…。

奮起を促したいのなら言葉だけではなく一緒に子どもと行動を起こし、軌道に乗ったら手放して見守るという親御さんの姿勢が中学受験のいい流れをつくります。

子どもを観察し、言葉以上に具体的な「行動」が親御さんのサポートの肝です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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