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中学受験も激戦 東大合格43人 早稲田&渋渋


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東大合格者連続増加で中受も激戦
早大以外の難関に現役で2割以上
「率」で姉妹校上回った渋渋
・鉄緑会「指定校」と中学入試

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東大合格者連続増加で中受も激戦

東大の合格者数は「隔年現象」を繰り返す高校が多い傾向です。

合格者が前年比で増加した学校は、翌年数を減らし、次の年また増やすといった具合です。

そういう傾向が強い中で、24年度にともに43人の東大合格者を輩出した早稲田と渋谷教育学園渋谷は、それぞれ2年連続、3年連続して合格者数を伸ばしています

男子校と共学校という違いはありますが、中学受験では第1志望校として多くの受験生が目指す人気校です。

進路選択が多岐にわたるのも両校の魅力の1つですが、中学入試の志願者数に影響を与える「東大合格者数」のアップによって、25年度の入試は「激戦」は必至とみられます。

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早大以外の難関に現役で2割以上

早稲田は43人の東大合格者のうち、現役が32人。卒業生の数から割り出した現役合格率は10.5%です。

京都大にも11人合格(現役10人、3.3%)、東工大は12人(現役10人、3.3%)、国公立医学部13人(現役11人、3.8%)と、東大を含め2割以上が早大以外の難関を現役で突破しています。

他大学受験で早大への推薦権は放棄しなければならなくなりますが、高校での「挑戦者」は後を絶たないようです。

早大系列の首都圏中高一貫校は早大学院がほぼ100%、早稲田実業が95%前後早大にそのまま進むのに対し、早稲田の早大推薦枠は卒業生に対して5割強の約170人です。

かつて早稲田は大学側から、推薦枠を早実並みに広げて附属校に近い系属校にならないかとの打診があったようですが、学校側は生徒の選択肢の確保を大切にしたいという方針を貫き、現在の立ち位置を保っています。

東大や国公立医学部、他の国公立、私立など多彩な選択も可能なうえに「半分がワセダ」というのは、中学受験をする子どもを持つ親御さんにとっては魅力です。

推薦枠はありつつも、学校側は「受験しても早大が受かるレベルの学力は付ける」ことを目標にしており、附属・系属校でありがちな「ユルさ」はなく、高3での緊張感は進学校並みです。

24年の中学入試は2月1日の1回目が志願者855人で前年比3%増(25人増)、3日の2回目が同1460人で5%増(67人増)で、実質倍率はそれぞれ2.9倍、4.7倍でした。人気、競争率とも「高止まり」状態が続いています。

人気の背景はストレートに言ってしまうと「最低でもワセダ、あわよくばそれ以上」というおいしさがあるのは否定できません。

「率」で姉妹校上回った渋渋

渋谷教育学園渋谷(渋渋、シブシブ)の東大合格者43人のうち、現役は36人。卒業生に対する割合は18.6%です。

姉妹校の渋谷教育学園幕張(渋幕、シブマク)は64人で現役は51人。現役合格率は14.4%。数では及ばないものの、現役での合格率では上回りました

渋谷駅から原宿寄りに徒歩7分という立地は、渋幕と比べ十分な広さはなく、運動系の部活動をしたい男子にとっては敬遠されがちでした。

元女子校ということもあって女子の人気が先行、偏差値も2~3ポイント女子の方が高いのですが、ここ数年男子も渋渋が第1志望という子が増えています。

渋幕の人気ぶりもなかなかで、都内の男女御三家に合格しても、渋幕に進学する子は決して珍しくありません。特に将来海外大学進学を考えてる子は、その傾向が強いです。

渋渋も同様に海外志向が強い子が集まっています。渋幕が1学年350人前後なのに対し、渋渋のそれは200人弱と、人気校にしては「小規模」のため、生徒それぞれに寄り添うことができる環境が女子だけでなく、男子受験生、親御さんに熱い視線を送られる要因の一つです。

24年入試では3回の入試機会で志願者は男女計2021人。前年比5%減(99人減)でしたが、実質倍率は2月1日の1回目が男子3.2倍、女子4.0倍に。5日の3回目は男子7.1倍、女子10.7倍と相変わらずの厳しい入試です。

志願者が減っても、合格が難しいチャレンジ層が断念しただけで、入試レベルはむしろ上がっています

東大合格者数が着実に増えている現状は、中学入試ではさらに人気に拍車がかかります。25年の渋渋入試は難化はあり得ても易化することはないと断言できます。

渋谷教育学園渋谷

鉄緑会「指定校」と中学入試

くしくも早稲田、渋渋の両校は、東大受験指導専門塾「鉄緑会」の指定校(中学入学時なら無試験で入塾できる15校)になったばかりです。早稲田は23年に、渋渋は22年に指定校になりました。

これも偶然ですが24年1月現在、鉄緑会に所属する両校の生徒数は248人ずつ。今年東大受験した生徒がどれだけいて、合格者が出たかどうかは現時点で分かりませんが、今後両校の「東大志向」は確実に強くなり、合格者数も増加傾向になる流れです。

東大合格者数の増減は中学入試の志願者数にも影響を及ぼしますが、難易度アップ、つまり合格者の偏差値も必ず上がります。

現在でも「難関校」レベルの両校ですが、鉄緑会指定校に認定されたことで東大合格者が増えれば、親御さんの「推し」も強くなります。中学入試はより激戦の様相を呈するのも間違いないでしょう。

難関大学の合格、進学者数と中学入試は密接に関連しています。東大ほどではないにしても、中堅校では早慶やMARCHの合格者の増減も志願者数に跳ね返ってきます。

少子化で子供の奪い合いになる中高一貫校にとって、大学合格実績は「生命線」です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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