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中学受験で人気上昇確実!?東大合格「爆伸び」2校


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・「倍以上」となった市川&鴎友女子
「前受け」を卒業した市川
11年ぶり「大台」興奮しない鴎友
・東邦、芝柏も25年度は激戦の様相

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「倍以上」となった市川&鴎友女子

43年合格者数1位の開成、聖光学院が初めて100人の大台に乗る、など東大合格者を巡っては24年度も話題に事欠きませんでした。

特に学校別の合格者数、前年度との増減比は当事者だけでなく、興味を持って見守っている人も少なくありません。

24年度は西日本の私立、あるいは各地の公立高校が東大の合格者数を増やした傾向が見られます。

首都圏の1都3県の中高一貫校も合格者が大きく「躍進」した学校もあり、その代表格が千葉の共学校、市川と東京の鴎友学園女子の2校です。

東大合格者を毎年出している中高一貫校ですが、24年度の「伸び」は「倍増以上」となりました。

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東大合格者数は翌年度の志願者数だけでなく、合格後入学の手続きをする「歩留まり」の率をもアップさせます。今から25年度入試は「激戦確実」の可能性が高いこの2校です。

「前受け」を卒業した市川

市川の24年度東大合格者数は31人(現役27人、卒業生に対する割合6.4%)。昨年度は15人なので16人増、現役に至っては9人から3倍になりました。

21年度に22人の合格者を出し、初の20人突破となり、22年度も23人と記録更新となりました。昨年度、一度落ち込んだものの再浮上した際には合格者数は大躍進となりました。

市川は千葉入試の解禁日となる1月20日に幕張メッセを使用し、2500人規模の入試を行います。東京、神奈川の難関校受験組が「前受け」として挑んでくるパターンが定番でしたが、コロナ禍前後から様相が徐々に変化しつつあります。

千葉県内だけではなく、最近は東京からの入学者も増えており、「前受け」というより第1志望校として位置付けている受験生も少なくありません。

要因の1つに大学合格実績の好調が続いていることが挙げられます。24年度の東大もしかりですが、京大や一橋、東工大など他の国公立大の現役での進学率は近年4割弱という高さです。

中学受験での難易度の変化も顕著です。四谷大塚でのAライン(合格可能性80%)偏差値は10年前「61」でしたが、24年度1回目入試では男子「64」、女子「66」。男子なら慶應義塾普通部、早稲田実業、女子なら洗足学園、雙葉の「67」と大差はありません。

共学で割と「元気な子」の多い校風で、あらゆる意味で「勢いのある学校」です。今回の東大「爆伸び」は25年度入試でさらに勢いが増すのは間違いないとみられます。

11年ぶり「大台」興奮しない鴎友

鴎友学園女子の24年度東大合格者数は13人で現役合格が12人です。

13人合格は前年23年の3人の4倍以上、2013年以来11年ぶり2度目の2桁合格に到達しました。東大合格は1996年から28年連続です。

通称「かもめ」と呼ばれる、90年の伝統がある女子校で、女子御三家や進学校の豊島岡女子学園より、吉祥女子と並んで女子の間では「人気校」として真っ先に名前が挙がります。

あまり束縛されない自由な校風で、中1の間は3日に1度席替えをしたり、校内放送局があったり、ガチの体育祭があったりと個性豊かな学校ですが、英語教育には定評があり、大学入試でものを言う英語を武器にそれぞれの志望校に合格していきます。

今回、東大が久々の2桁の大台に乗ったのは決して狙ったのではなく「たまたま東大志望の子が多かった」程度の認識。学校側も「興奮状態」ではないようです。

1980年代は偏差値40を割る、当時でいうところの「スケ番」がいたような学校でした。学校改革の継続によって、校風は変わっていき、24年度の1回目入試のAラインは「62」。中学受験の世界で存在感のある学校として受験生や親御さんが熱望します。

24年度入試は2回の入試機会で志願者約1割減でしたが、学校側は何とも思っていなくても、この東大の合格者数は目を引きます。

難易度が高くて腰が引ける子もいますが、チャレンジャーも多数出るとみられ、こちらも激戦入試必至です。

東邦、芝柏も25年度は激戦の様相

話を千葉に戻すと、市川だけでなく24年度の東大入試では東邦大東邦が23年度の5人(現役2人)合格から10人(現役6人)と倍増。22年度合格者0からの劇的な復活です。25年度入試では志願者、第1志望が殺到する可能性が十分あります

もともと12月の推薦入試をはじめ、1月21日の前期入試での歩留まりは毎年高く、2月の後期入試では募集人員以上の合格者はほとんど出ないことで有名です。23年度後期は20.8倍、同24年度17.3倍。前期入試は男女計2倍強程度なので、ここでの「必勝」しかありません。

芝浦工大柏は3年ぶりの複数となる4人(現役4人、うち1人が推薦)が合格。ここ10年では最多となりました。

併設の芝浦工大へは10%程度しか進まず、他大学進学者が圧倒的に多い中高一貫校。偏差値で見ると四谷大塚では55前後でやや「中堅校」寄りです。この位置にある学校は東大合格者数が翌年の志願者数に色濃く反映される傾向にあります。

学校側の説明会でのプレゼンの方向性にもよりますが、レベルの高い志願者が集まり、今回の実績を継続、伸ばすことができれば中堅校から「上位校」(偏差値56から59)に食い込む可能性が出てきます。

千葉は渋谷教育学園幕張を筆頭に中高一貫校の勢いが公立高校以上にあります。少子化の時代、生徒の獲得合戦の中で「東大効果」はかなり有力な武器になります。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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