中学受験 偏差値&成績

中学受験 成績UPの鉄則「基礎&標準」徹底攻略


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「仕留める」か「取りこぼす」か
「基礎と標準」の2つに照準を
基礎征服は「早さより正確さ」
・恐るべし「芋づる式」の破壊力

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「仕留める」か「取りこぼす」か

受験校によっても違いますが、実際の入試での合格基準となる得点率は6割から7割というのが「相場」です。

そして多くの入試問題は、レベルの差はあるとしても、中学受験用にきちんと勉強していれば、60%から70%は正解に至る問題が並んでいます。

つまり、受験生が入試までに「やるべきこと」をきっちりやっていれば、全員合格できるものが出題されているということです。

それでも差がついて合格、不合格に分けられてしまうのは、「正解すべき問題」「正解してほしい問題」として学校側が出題した問題を「きっちり仕留める」か「取りこぼすか」、これだけの差だといえます。

「基礎と標準」の2つに照準を

入試問題は「応用や難問」がスラスラできるかできないかが、合否を左右するわけではありません。

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入試合格に至る成績アップの鉄則は2つしかありません。第1に「基礎的な問題を確実に正解すること」です。

模試でいえば正答率60%以上の問題です。偏差値45以上ならだれでも正解できるはずの問題を「的確に取りこぼしなく」得点します。 

2番目は「標準問題の正解確率を高く保つこと」。模試でいえば正答率40~60%の問題を標準と位置付け、このゾーンの正解数が多い順に入試は合格します。

模試で標準問題の正解をきっちり積み重ねると、偏差値が高く出て、志望校判定で好評価が得られやすくなります。

模試の結果は「あてにならない」という見方もありますが、それは1度や2度の「高偏差値」や「凹み」の場合です。「いつもの成績」が真の実力です。入試結果もその通りになります。

模試や塾の月例テストが返却されると、 親御さんは解答欄が空欄の問題に目が行き、ここを重点的に勉強させようとします。

逆に計算間違いや漢字の書き取りの不正解は「ケアレスミス」として、軽く考えがちです。

実は空欄は後回し、最後の最後にやればよく、大切なのは基礎と標準問題の復習、間違えチェックです。

「気を付ければ確実に正解する」「注意すべき点を守れば必ず得点になる」ところを押さえるのが、高偏差値と入試の合格の「最短距離」です。

基礎征服は「早さより正確さ」

基礎問題を確実に正解するには「早さより正確さ」を心掛けます。「ミス」の多い子は、特にこの点を意識します。

「●分間に●問解いた」ではなく、「●問解いて全問正解」を基本方針にします。

最初は遅くてもOK。まずは「確実に正解」を目指します。

例えば、5問の易しい計算問題を正確に解く時間を計り、それ基準に全問正解するのに必要な時間を徐々に短くする練習をします。一気に縮めようとせず、1日1秒でも短くなれば成功。ただし、全問正解が条件です。

「やっつけ仕事」感覚で毎日計算練習を10問やるより、「正確さを意識」しながらやる5問は10倍の効果があります。

標準問題の正答率アップは演習量とともに、どうしてその解答になるのかの理解ができているかどうかで決まります。

問題を解いていて、3分考えても分からない時は「解答解説」を見ます。「どうしてそうなるのか」を1つずつたどりながら考えます。考えるきっかけさえつかめない時は、親御さんも付き合って一緒に考えます。

親御さんの方が先に分かって、答えを出してしまいがちですが、そこは辛抱。「ヒント」にとどめ、子どもの「気付き」を待ちます。

教えられたことは「すぐに忘れる」からです。「自分で考えた」という「こん跡」はなかなか忘れません

自力で「どうしてそうなるのか」を考え抜くことで、「解答暗記」や「なんとなく解いていたらこうなった」という「たまたま正解」という、「伸びない子」のパターンからの脱却を図ります。

恐るべし「芋づる式」の破壊力

仕上げは、親御さんが聞き役になって、子どもから「レクチャーを受ける」場面を数多くつくります

自力で問題の解答解説ができるようになれば、大問「丸ごと」の正解の域に達します。

最近は小問が頭から最後の問題まで関連している出題が多く、理屈さえ分かってしまえば「芋づる式」に解答が導き出せます。

4教科でムラなく、コンスタントに好成績を弾き出す子は、この 「芋づる式」 を連発して一気に「大量得点」を稼ぎます

偏差値65以上の子がその数値に達するのも、この「芋づる式」があるからです。

基礎も標準問題も「芋づる式」につながっていて、応用と呼ばれるものも「原理原則」という基礎がしっかりしているため、難なく正解します。

 多くの子どもは問題を「なんとなく」で解いている(曖昧な、理解不十分なところがある)レベルなので、「芋づる式」にならないのです。

基礎は取りこぼすし、標準も解けない、応用が基礎と基礎の組み合わせであることにも気が付かず、解答欄は空欄か「テキトー」に字を並べるだけになり、結果として問題によって「できたり、できなかったり」の凸凹になり、成績に伸びを欠きます。

「なんとなく」をなくすことで、劇的に成績は上がります

「勉強はどれも連動している」。気が付くのと、そうでないのとでは、勉強の取り組み方が変わってきます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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