中学受験 偏差値&成績

中学受験 「偏差値の差」は「授業言動の差」


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・「授業言動」の差が「偏差値の差」
・授業で「ゲームを楽しむ」子
・デキない子の授業の過ごし方
・「なぜ」と「こなす」の差

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「授業言動」の差が「偏差値の差」

所属しているクラスの違いはあるにせよ、進学塾での授業時間数は同じ、テキストも同じなのに、なぜ点数、偏差値の差が出るのでしょうか。

さまざまな要素が挙げられますが、1つのキーワードとして「授業言動」というのがあります。

塾の授業内での「発言」、一挙手一投足の「動き」の差が、その後の家庭での「復習濃度」の差になります。

さらに小テストや月例テストの結果にそれが反映され、2年、3年間の蓄積の差が最後に受験結果へとつながっていきます。

小学4年で入塾した場合、3年間の1回1回の「授業言動」が、最終的に受験結果を決めるということを、多くの生徒、親御さんが想像できないまま時間が過ぎていくのが「中学受験」の一面です。

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授業で「ゲームを楽しむ」子

デキる子の塾での授業言動は「ゲームを楽しむ」かのようです

テキストの問題をどう攻略するか、自分の頭の中にある「アイテム」(問題を解くための考え方や知識の引き出し)を駆使して解き進めていきます。クリア(正解)すれば快感を得られ、次のステージへと進みます。

授業中も積極的です。

国語の記述問題などもゲームに臨むがごとく「挑み」ます。添削してもらい×を付けられても、点数が低くてもアドバイスを利用して、また書き直して「挑み」ます。

この繰り返しをめげることなくすることで、△が増えて部分点を積み重ね、最終的に時には「満点」をとるレベルにまで達し、入試本番では、合格点を取ります。

授業中、発言の機会がある場合、自分の解答や考えを口にします。受け入れてもらえば自信になります。

間違えた場合、方向性がズレていた場合、またいつか遭遇するゲームを攻略すべく、なぜダメなのかを自分なりに咀嚼し、先生の解説やクラスの他の生徒の発言を糧にして、自分の「武器」に組み込んでしまいます

格好つけてメモもせず「頭の中に」入れていく子もいれば、テキストやノートの端にササッとメモ書きをする子もいて個性が出ます。それを持ち帰り、家で改めて復習、吸収して自分の「戦闘能力」に変えます

デキない子の授業の過ごし方

一方、デキない子の授業中は「ひたすら時が過ぎるのを待つ」という過ごし方になります。

できる問題に取り組んでいる時は良いのですが、自分の手には負えない問題にぶち当たると「思考停止」の状態になりがちです。

そういう状態が続くと、苦痛に感じるのは大人も同じです。

その「苦痛」を和らげるために、周囲の同じ「苦痛」を感じている子を見つけては痛みを和らげるように「おしゃべり」をします、じゃれ合ったりもします。

現実から逃避して、他のことを考えるともなしにボーッとしている子もいます。

「思考停止」の子は、国語の記述でも算数でも「挑む」より、「先生の解答解説待ち」という受け身の姿勢になります

模範解答をうつして勉強をしたような気分になりますが、深く考えていないため頭の中には残らず、家で復習するという感覚も希薄なので放置してしまい、何も残らないのです。

授業中、乗ってくるは先生の脱線話だけ。家に帰って親御さんに先生の脱線話をして「塾面白いよ!」という子どもが危ういのは、「勉強が面白い」のではないからです。

親御さんは「要注意」です。

「なぜ」と「こなす」の差

「塾を使い切っていない」受験生、親御さんは圧倒的に多いです。

特に子どもが授業を利用しきっているかといえばかなり疑問です。

塾で解説を聞いて、問題を解いて○×を確認するのが授業ではありません。

偏差値が高い子、結果を出している子の多くは、授業に参加しながら「どうしてそうなるのか」という問いを常に意識しながら教室にいます。

この意識があるかないかで、授業がより生きてくるか、通り一遍のことしか身につかないか、あるいは何も頭に残らないかの分かれ目になります。

通り一遍の内容、意味なく暗記することが勉強と思っている受験生は「ある程度」で伸びが止まります。

伸びる素質はあっても「なぜ」を追求しない子は、「偏差値が停滞」「やっているのに成績下降線」を繰り返して、不安を抱えたまま受験になります。

知識は大切です。覚えなければいけないことも中学受験ではぼう大な量に上り、ベースとしてそれがないと勝負になりません。

それに加えて、算数でも国語でも、理科社会でも「なぜそうなるのか」を徹底的に追うことで初めて壁が突破でき、前に進み、成績が上がります。

大手進学塾のトップクラスの授業は、常に「なぜ」「どうして」を考える展開で進みます

下位クラスは「こなすだけ」で精いっぱい。白熱した「なぜ」「どうして」の意見の応酬にはなりにくい雰囲気です。

同じ時間数、テキストも一緒、それでも差がつくのは当然です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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