親御さんの役割

中学受験 最悪の展開「睡眠時間を削る」


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日付変わっては「赤信号点滅」
日付またぎ日常化はパンクする
時間内にまとめる力は受験必須
・睡眠も受験の「カリキュラム」

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日付変わっては「赤信号点滅」

中学受験は「時間との勝負」でもあります。

6年生ともなると、通塾日、時間も5年生より多くなり「家庭学習の時間が確保できない」というのが、成績に関わらずどの家庭でも共通の悩みです。

つい日付をまたいで勉強を続けてしまい、気が付けば就寝時間が午前1時とか2時とかの日も…。

だんだんエスカレートして、それが「日常的」になってしまうと、中学受験では「赤信号点滅」という状態になります。

日付またぎ日常化はパンクする

日常的に勉強を終わる時間が日付をまたいでしまう受験生だと1、2割程度いるというのが中学受験の現状です。

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宿題などに追われて勉強時間が長くなるのは仕方こともありますが、12歳の子どもが午前1時とか2時とかに寝るのは、やはり尋常ではありません。

朝は何時に起きていたのか、気になるところです。「朝勉」まで日課になっていたりとすると、確実に「パンク」します。

中には「そうやって受験を乗り越えてきた」とドヤ顔になる親御さんもいるかもしれません。それは親御さん自身の大学受験時の話でしょう。

12歳の小学生の中学受験と18歳の高校生の大学受験とは全く「別もの」です。

12歳の子はやはり8時間は睡眠時間が必要。12時に寝たとしても、朝8時起床で小学校の登校時間にギリギリ間に合うか微妙です。

時間内にまとめる力は受験必須

夜中まで勉強したからといって、難関校に合格するわけでも、偏差値が上がるわけでもありません

睡眠不足は集中力、記憶力の低下だけでなく、免疫力も低下し病気にかかりやすくなります。

一生懸命勉強したとしても、その倍以上の「損失」を招く恐れが多分にあり、全く効率的ではありません。

受験勉強はある程度の「時間」をかけなけれはげならないものですが、ただ長時間やれば、というのではなく、決められた時間内に「まとめる」という力が必須です。

日付をまたぐという「延長戦」は一見、頑張っているようですが、実は効率の悪さの最たるものです。

睡眠時間を確保しながら、勉強をまとめ、力を養うのは、時間内に解答をまとめ、合格点をとる入学試験に通じるものがあります。

睡眠も受験の「カリキュラム」

時間だけでなく「眠りの質」を高めることも大切です。

睡眠専門医によると、寝る前の入浴はぬるめのお湯の方が眠りにつきやすくなるということです。

寝る前の会話は、受験のことや成績のことなど深刻になりやすい話題はNG。夜遅くというのは話が込み入りがちで、しかもネガティブな思考になりがちになる傾向、というのがその理由です。

よく推奨される「朝勉」も絶対、というものではないでしょう。

朝が弱い子に無理やりやらせても効果はなし。それなら30分でも1時間でも睡眠をとる方が、1日全体をみたときに有効な勉強の時間と質が確保できます。

睡眠も受験勉強の「カリキュラム」の1つです。きっちりとりましょう。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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