◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・日付変わっては「赤信号点滅」
・日付またぎ日常化はパンクする
・時間内にまとめる力は受験必須
・睡眠も受験の「カリキュラム」
中学受験は「時間との勝負」でもあります。
6年生ともなると、通塾日、時間も5年生より多くなり「家庭学習の時間が確保できない」というのが、成績に関わらずどの家庭でも共通の悩みです。
つい日付をまたいで勉強を続けてしまい、気が付けば就寝時間が午前1時とか2時とかの日も…。
だんだんエスカレートして、それが「日常的」になってしまうと、中学受験では「赤信号点滅」という状態になります。
日常的に勉強を終わる時間が日付をまたいでしまう受験生だと1、2割程度いるというのが中学受験の現状です。
宿題などに追われて勉強時間が長くなるのは仕方こともありますが、12歳の子どもが午前1時とか2時とかに寝るのは、やはり尋常ではありません。
朝は何時に起きていたのか、気になるところです。「朝勉」まで日課になっていたりとすると、確実に「パンク」します。
中には「そうやって受験を乗り越えてきた」とドヤ顔になる親御さんもいるかもしれません。それは親御さん自身の大学受験時の話でしょう。
12歳の小学生の中学受験と18歳の高校生の大学受験とは全く「別もの」です。
12歳の子はやはり8時間は睡眠時間が必要。12時に寝たとしても、朝8時起床で小学校の登校時間にギリギリ間に合うか微妙です。
夜中まで勉強したからといって、難関校に合格するわけでも、偏差値が上がるわけでもありません。
睡眠不足は集中力、記憶力の低下だけでなく、免疫力も低下し病気にかかりやすくなります。
一生懸命勉強したとしても、その倍以上の「損失」を招く恐れが多分にあり、全く効率的ではありません。
受験勉強はある程度の「時間」をかけなけれはげならないものですが、ただ長時間やれば、というのではなく、決められた時間内に「まとめる」という力が必須です。
日付をまたぐという「延長戦」は一見、頑張っているようですが、実は効率の悪さの最たるものです。
睡眠時間を確保しながら、勉強をまとめ、力を養うのは、時間内に解答をまとめ、合格点をとる入学試験に通じるものがあります。
時間だけでなく「眠りの質」を高めることも大切です。
睡眠専門医によると、寝る前の入浴はぬるめのお湯の方が眠りにつきやすくなるということです。
寝る前の会話は、受験のことや成績のことなど深刻になりやすい話題はNG。夜遅くというのは話が込み入りがちで、しかもネガティブな思考になりがちになる傾向、というのがその理由です。
よく推奨される「朝勉」も絶対、というものではないでしょう。
朝が弱い子に無理やりやらせても効果はなし。それなら30分でも1時間でも睡眠をとる方が、1日全体をみたときに有効な勉強の時間と質が確保できます。
睡眠も受験勉強の「カリキュラム」の1つです。きっちりとりましょう。