中学受験 偏差値&成績

塾の宿題を「絞る」ことで成績は上がる


にほんブログ村 筆者プロフィール

◆中学受験の窓口 今日のメニュー
大量の宿題に優先順位を付ける
3つの基準で宿題をカスタマイズ
親の日頃の「交流」が直前期に威力
・なぜ絞ると成績が上がるのか?

スポンサーリンク

大量の宿題に優先順位を付ける

塾からの「大量の宿題」に「溺れている」受験生、親御さんはかなりの数に上ります。

その量は尋常ではなく、出している塾の先生でさえ「全部できるとは思っていない」というのが本音です。

消化不良になるほど宿題を課すのは、2月に受験が終了した際、塾としては「これだけ手を尽くしました」という「証拠」としての役割があるとも言えます。

「全部は無理」と先生も分かっているのなら、こちらも真面目に付き合う必要はありません。

出された宿題の中から「優先順位を付けて取り組む」というのが大量の宿題の渦にのみこまれない最善の方法です。

スポンサーリンク

優先順位を付ける際には、宿題を課している「張本人」の塾の先生を巻き込みます

家庭教師の先生がついている場合は、取捨選択をお願いするのも「あり」です。

3つの基準で宿題をカスタマイズ

優先順位の付け方は2つのルートが考えられます。

1つは塾の先生に絞り込んでもらうこと。先生は中学受験をするうえで「必須」あるいは「落とせない基本問題」を中心にセレクトしてくれます。

「これだけは是非とも」という問題ばかりなので、宿題量は半減くらいにはなるでしょう。

もう1つは、さらに一歩踏み込んで子どもの「出来具合」に応じて、取り組む問題を個々にカスタマイズしていくやり方です。

具体的には「糸口さえ見つかれば自力で解ける問題」「授業中はできなかったけど、先生の解説を聞いたら納得した問題」「授業中にやったらできたけれど、実はどうして正解なのかきちんと説明できない問題」の3つを基準に選びます。

子どもの解答欄が真っ白の、現状で難しく感じる、手も足も出ない問題は「後回し」にします。

3つの基準で選んだ問題をやっていくうちに、敬遠した問題を解く糸口が見つかったり、「こうすればいけるかも」という気付きが徐々に増えていきます。

「解答欄真っ白」問題はその後、手が付けられれば…という流れで十分です。

親の日頃の「交流」が直前期に威力

3つの基準による宿題の絞り込みも、塾の先生にセレクトをお願いするのがベストです。

ただ、個人によりカスタマイズされたものなので、その子のくせや特徴、得意苦手の傾向を知っていないと、適切な絞り方を求めるのは唐突過ぎて難しいかもしれません。

この絞り方の肝は、親御さんも含めた塾の先生と子どもの普段からの「やり取り」「交流」です。

親御さんは日ごろから子どもの質問の橋渡し役として、先生とコミュニケーションをとります。子どもは授業が終わったらさっさと帰るのではなく、1つくらい質問をして先生と「交流」をします。

こういう積み重ねが6年生後半、受験直前の「困った」というときに威力を発揮します

6年生の秋はさまざまな「方面」からお願い事が殺到する時期です。

「特別扱い」はしてくれなくても、普段からの交流があれば「なんとかしてくれる」と思います。

「塾に丸投げ」か「塾とコミュニケーションをとる」かの親御さんの「姿勢」の差は、中学受験において成績、偏差値、果ては志望校の合否にまで大きく影響します

なぜ絞ると成績が上がるのか?

個人にカスタマイズして宿題の選別をするやり方は、各科目で「穴」が劇的に少なくなり、テストで手を付けた問題の「得点率」が飛躍的にアップします。

ミスによる「取りこぼし」が減少し、「あやふや」を解決することで、解答の精度がアップするからです。

難問ができないから偏差値が上がらないのではなく、上げる「コツ」は「できるを確実にする」ことにあるのです。

家庭学習で「できない」ことばかりが続き、勉強が滞ってしまう状態が受験では最悪の展開になります。

「できない」「手も足も出ない」中で、小学生に「頑張れ」と発破をかけても自力で前に進むことはできません

そのためにも宿題の優先順位はカギを握ります。

家庭学習である程度自力で進むことができ、少し背伸びくらいの宿題に取り組むことで「自信とチャレンジする姿勢」を育てます。徐々にでも「勉強習慣」の確立、「勉強体力」の増強につながります。

「自力でできる」が増えると「穴」が少なくなります。次に同じ単元の発展・応用編の授業の際、関連事項での「つまづき」がなく、スムーズにマスターできる可能性が高くなります。

この流れが継続すると、今度は一転して大量の宿題が出されても今度は次々「やっつける」ことができます。「分からないこと」が激減しているからです。

結果的には質量とも他の受験生を圧倒することができ、成績、偏差値は高止まりして「いける」という手応えを実感しながら入試本番を迎えます。

時々「入試本番が一番ワクワクした」という子がいますが、「いける」という境地に達するからです。

塾の宿題は「絞ったものをきっちりやる」。勉強量は減らしてみると「見えること」もたくさんあります


にほんブログ村 筆者プロフィール

スポンサーリンク
池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

Recent Posts

早稲田 大学合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago

普連土学園 大学合格実績

【主な国公立大】 21年度 東…

5年 ago

東洋英和女学院 合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago

お問い合わせ・ご相談

苦手科目の克服、学習面の取り組…

5年 ago

渋谷幕張 大学合格実績

※実際の進学者数は公表しておら…

5年 ago

開成 大学合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago