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25年度中学受験 千葉入試の出願動向


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開幕の市川は女子微増、男子微減
渋幕熱望女子はブレない
昭和学院秀英、男子人気の背景
・和洋国府台女子は7年連続出願増

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開幕の市川は女子微増、男子微減

1月20日は千葉県中学入試解禁日です。

毎年、幕張メッセで行われる市川の第1回入試、専大松戸の1回目などが「開幕戦」で登場します。

気になる各校の志願者動向ですが、今年の千葉入試は穏やかな「ナギ」の状態と言えます。

ただ、大きな波は来ていないものの「さざ波」程度の動きはあります。

初日に行われる市川は今年から男女別の募集定員をやめ、男女計280人としました。

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注目は例年、合格最低点が男子より高い女子の動向でしたが、前年比2%増(20人増)の910人止まりでした。

一方、男子は3%減(47人減)の1684人。トータルでは2%減(47人減)の2574人とほぼ前年と変わらない志願者数となりました。

実際の受験者数が前年並みだとすると、今年も1000人超の合格者を出し、実質倍率は2.5倍程度で落ち着くとみられます。

渋幕熱望女子はブレない

22日に1次試験が行われる渋谷教育学園幕張は、男子が前年比9%減(131人減)の1296人、女子5%増(29人増)の661人が志願しました。

渋幕は例年、女子の方が合格者数が少なく、結果として合格可能性80%偏差値(Aライン)が男子より高く出ています。

にもかかわらず渋幕に挑戦する女子が毎年安定して600人台中盤もいるのは、トレンドや倍率がどうこうではなく、実力を伴った「ブレない渋幕熱望女子」が一定数いることが分かります。

21日に前期試験が行われる東邦大東邦は12月の推薦入試は若干志願者が減ったものの、1月は3%増(57人増)の男女計2333人が出願しました。

倍率は2.5倍弱で、合格者数はほぼ例年と変わらないとみられます。

合格すると歩留まりの良い学校なので、2月の後期試験は募集定員の20人ちょうどの合格しか出さない入試になると見込まれるので「前期必勝」で臨みたいところです。

難易度が上昇傾向のの専大松戸は20日の1回目で、17日現在女子は前年並みでしたが、男子は前年比14%減(127人減)の人。残り3日で駆け込み出願があれば、2.3~2.4倍程度の倍率の入試になりそうです。

23日が1回目入試の芝浦工大柏は男女計1167人が出願。前年比4人増で理系大学の系列校の人気は堅調です。

24年同様2倍超の入試になるでしょう。

昭和学院秀英、男子人気の背景

波風が立っていない千葉入試で、男女とも出願数を伸ばしているのが昭和学院秀英です。

20日午後に算数と国語で行われる2科の「特別入試」は、男子が前年比26%増(90人増)の442人、女子は4%増(12人増)の350人で、男子の伸びが目立ちます。

秀英の特別入試は25年度、算数が100点満点から120点満点に、国語が100点満点から60点満点と配点が大きく変わりました

男子が増えたのは同日午前に徒歩20分のところで入試を行っている市川から、配点の変更で「算数小僧」の男子が例年より集まったとみることができます。

続く22日の1回目入試も男子は13%増(114人増)の771人、女子は4%増(24人増)696人が出願しました。

秀英は入学後も英語教育に力を入れており、大学合格実績も24年度は東大に6人合格、京大は23年度の0から3人、一橋は同5人から10人、東工大(現、東京科学大)も5人から11人と難関大での伸びがみられました。

国公立志向が強い男子とその親御さんに、その点が評価されたとみられます。

加えて、特別入試の倍率も男女の志願者増の勢いの差になっている可能性があります。

男子の場合、ここ2年3倍台後半なのに対し、女子は3年続けて5倍程度の倍率で推移しています。

男子の方が「間口の広さ」を感じての志願者増という側面もあります。

和洋国府台女子は7年連続出願増

難易度からみた千葉県内の中堅・一般校は志願者数が2桁から100人台のところが多く、微増微減の学校が多く見られます。

各校1回目の入試で出願者数が増えたのが千葉明徳、日出学園、流通経済大柏、麗澤などです。

出願者数が前年比で減ったのが、国府台女子学院、光英VERITAS、千葉日大一などでした。

その中で和洋国府台女子は20日の第1回入試が前年比12%増(86人増)の789人と出願者が大きく増えました。

4科、2科に加え国算英の3科入試を導入した2018年から7年連続の志願者増になります。

前受け校として受験する女子が多いのですが、2科を除いて倍率が1.0~1.2倍程度とほぼ落ちないという安心感が出願数の伸びにつながっています。

千葉入試は埼玉入試以上に第1志望組が数多く存在します。

「お試し」感覚の軽い気持ちで行くと足をすくわれます。

偏差値に関わらず、全力で合格を取りに行きます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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