中学受験 偏差値&成績

中学受験 偏差値じゃない 「延長戦」突破の決め手


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厳しい「延長戦」倍率13倍超
・「歩留まりの良さ」が招く現象
・「メンタルの強さ」に尽きる
・持ち味を生かせた子から合格する

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厳しい「延長戦」倍率13倍超

2月1日から3日までの入試で各校は入学定員の8割以上を確保します。

4日以降も入試の「延長戦」を実施する中学は相当数あります。

ただ、募集定員も合格者数もギュッと絞られ、本来なら合格できる持ち偏差値でありながら「不合格」ということも全く珍しくありません

昨年の入試で見ると、2月5日に第3回の入試を行った男子校の本郷は、定員40人に対し536人が受験して合格者は41人

ほぼ定員ピッタリの合格者しか出しませんでした。実質倍率13.1倍の大激戦です。

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立教池袋も24年度、5日の第2回は141人受験して合格者は募集定員ちょうどの20人でした。

23年度の話ですが、この年中学入試を開始した千葉の流通経済大柏は、2月4日の5回目の入試を行い、20人が受験して合格者はわずか1人で倍率20倍でした。

募集が数字ではなく「若干名」となっていましたが、事実上「キャパオーバー」の状態だったけれども、入試を行った以上合格者0というわけにもいかず、飛び抜けて出来の良かった子1人を合格にしたのでは…と推測できます。

「歩留まりの良さ」が招く現象

募集より少ない、あるいはほぼ丁度の合格者数の裏には、早めに合格を勝ち取って入学手続きをしてしまう家庭が年々増えている背景があります。

いわゆる「歩留まりが良い」という現象です。

学校側の本音としては「もう定員一杯なので、これ以上はちょっと…」なのですが、試験日程を公表して、募集をかけてしまった以上、中止にするわけにはいかない、といった「ワケあり」入試だったといえます。

中学入試は終盤になればなるほど、実質倍率が高くなる傾向にあります。

そうなると、普通にやれば合格する子が、ミスを1つ2つしたがために涙、ということになります。

最初から4日以降も受験スケジュールに入っていたのなら、気持ちの張りもあると思いますが、1日から3日にかけ、連敗続きでのうえ急きょ「延長戦」となった場合、子どもが気持ちを作り直すのは、大人が思っている以上に「厳しい」です。

親御さんの方にも悲壮感が漂い、メンタル的には正面から受験に耐えうる状態ではありません。

「メンタルの強さ」に尽きる

終盤日程のタイトな入試の明暗を分けるものはたただ1点です。

「メンタルの強さ」。この1点に尽きます

もちろん気合だけ十分で学力は…では、勝てません。

受験する学校の第1回入試でボーダーライン(合格可能性50%前後)に位置していないと終盤日程での逆転合格は現実的ではありません。

しかし、そこをクリアしていれば持ち偏差値の差はそれほど関係ないのが「延長戦」の特徴です。

終盤日程の合否は本当に偏差値通り、合格判定通りになりません

「メンタルの強さ」はファイトむき出しで向かっていくとか、親御さんが檄を飛ばして何とかなるという類のものではありません。

追い込まれた状態ながらも、試験問題を目の前にすれば「いつも通り」に解き進められる強さ、いい意味で「マイペース」でいられるしぶとさです。

「メンタルが強くない」と周囲が気になって仕方ありません。

入試会場に入った時から「あの子、頭良さそうだな」に始まり、「できなかったらどうしよう」と試験前に自分で自分の気持ちを追い込んでしまう子がいます。

始まれば周りの受験生の問題冊子をめくる音や解答を書き込む鉛筆の音ばかりが気になり、出題された問題に集中できません。

こうなると「勝負」する前から…です。残念です。

後がない、崖っぷちの状態は本人が一番よくわかっています。

その状況は変えられないのなら、ビクビクしても仕方ありません。

周囲に惑わされず、目の前の問題を1つずつ丁寧に解き進め、得点を重ねるのが合格への道です。

持ち味を生かせた子から合格する

算数が得意なら、焦らず1つ1つの問題を楽しみながら解きます。

国語の記述が苦手でも、自分がこうと思うことを合格したい学校の先生に届けるように気持ちを込めて書きます。

特別なことはしなくていい(急にはできない)、自分の「持ち味」を生かすことができた子から合格が見えてきます

これも「メンタルが強い」からこそできることです。

親御さんもここまで頑張っている我が子を誇りに思ってください。

親御さんの言動で子どもは左右されます。

「大丈夫、あなたが一番頑張ってきたことを知っているから」と声をかけます。

つらくてもそこは演じます。

それが受験生に対してできる精一杯の「応援」です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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