中学受験 偏差値&成績

中学受験 宣伝文句「偏差値劇的UP」を検証する


にほんブログ村 筆者プロフィール

◆中学受験の窓口 今日のメニュー
「刺激的」は受験広告の定番
「3カ月で偏差値20UP」の背景
・進学塾も家庭教師も「商売」
・ 「運」を味方に付けるには…

スポンサーリンク

「刺激的」は受験広告の定番

「3カ月で偏差値が20伸びた!」「偏差値40から難関中学に逆転合格!」「集団塾から個別にして志望校全て合格!」――。

中学受験だけでなく、高校も大学も心が揺さぶられるフレーズは、受験産業の広告の「定番」です。 

どうしたら偏差値が上がるのか、志望校合格のために何をすべきか…。

頭が痛ければ頭痛薬を、腹が減ったら食事をすればいいのと違い、「こうすれば合格!」という明確な答えがないのが受験です。

だからこそ、悩める親御さんは時として「刺激的なフレーズ」に吸い寄せられてしまうのです。

スポンサーリンク

「3カ月で偏差値20UP」の背景

「3カ月で偏差値が20伸びた!」――。半年でもいいですが、本当にあった話だと思います。

実際、それくらいの子はいます。

しかし、かなりのレアケースと思った方が間違いがありません

あるカリスマ先生の指導や塾の素晴らしいカリキュラムで伸びたというより、それまで自分なりコツコツやっていたことが、先生の「ひと押し」でタイミングよく開花した、というのが「爆伸び」の背景にあります。

先生が魔法にかけたわけでも、塾が素晴らしいからでもありません。

子どもの努力に、少し手を貸しただけです。

別の角度から見れば、新しい先生、塾との「出会い」が成績アップにつながったと言えます。 

そういう意味では「相性の良い先生、塾に巡り合う」のは受験結果を大きく好転させることにつながります。

受験に必要な「運」の典型例です。

進学塾も家庭教師も「商売」

「偏差値40から難関中学に逆転合格!」――。これもあり得る話です。

どの時期が偏差値40だったのか、また普段は偏差値55程度でたまたま出来が悪く40になってしまったなどのケースなど、よく聞いてみると万年偏差値40ではないことがほとんどです。

一時期やある部分を切り取って、それを家庭教師や個別指導塾が難関校へ導いたとうたっている場合はよくあります

どの場面を切り取って宣伝文句にするか…。

進学塾や家庭教師派遣会社も「商売」です。

気になる場合は、詳しく尋ねてみることをお勧めします。

本当のことを言うかどうかは別として、その時の反応、表情で何かを感じ取ることができるはずです。

「運」を味方に付けるには…

中学受験では広告にあるような刺激的で、期待を抱かせるようなフレーズが現実になる、ということは「そういうことも時々あったけれど頻繁ではないし、毎年でもないよ」と解釈するのが妥当です。

奇跡はめったに起こらないから奇跡なのであって、しかも奇跡を起こす受験生は、それだけのことを親御さんも子ども自身も日々積み重ねてやっています。

長い年月にわたって蓄積をしてきたものが、入試当日に発揮され、結果として花が開きます。 

積み重ねるからこそ、最後の最後に「運」が味方します

刺激的な言葉に一縷の望みを託す前に、やるべきことを1つずつ、丁寧に。

これが成績アップ、合格へのいちばんの「近道」です。


にほんブログ村 筆者プロフィール

スポンサーリンク
池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

Recent Posts

早稲田 大学合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago

普連土学園 大学合格実績

【主な国公立大】 21年度 東…

5年 ago

東洋英和女学院 合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago

お問い合わせ・ご相談

苦手科目の克服、学習面の取り組…

5年 ago

渋谷幕張 大学合格実績

※実際の進学者数は公表しておら…

5年 ago

開成 大学合格実績

※( )内の数字は実際の進学者…

5年 ago