中学受験 偏差値&成績

中学受験 成長の「チャンス」を逃す子3つの特徴


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人生の「チャンス」をも無駄にする
「言い訳」の流れは将来も続く
「動かない」に効くセルフアレンジ
・「現状満足」の子の壁を崩すには

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人生の「チャンス」をも無駄にする

中学受験は入学試験という学力が試される場であると同時に、子どもが人として大きく成長する機会でもあります。

しかし、長年中学受験に携わっている中で「本来ならもっと伸びるはずだったのに、成長のチャンスを逃してしまった子どもたち」をたくさん目にしてきました。

「言い訳をする子」「動かない子」「現状の生活が満ち足りている子」の3タイプがその典型です。

成績が振るわない子よりも実は将来的に「危険」なタイプがこの3つ。

勉強は気か付けばいずれ何とかなりますが、「言い訳」「動かない」「変えない」は、いずれ行き詰まり、人生の「チャンス」が巡ってきたときも無駄にしてしまう可能性が高くなります

親御さんが「管理者」ではなく「伴走者」として、責めず、あきらめず、ともに成長する姿勢を見せて、子どもの「思考のクセ」を少しずつ変えていくと、流れも変わってきます。

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「言い訳」の流れは将来も続く

「時間がなかった」「まだ習ってない」「難しすぎる」「みんなやっていない(できていない)」――こうした「言い訳」を頻繁にする子は、自分ができない子との理由を「自分」ではなく「外の誰かや何か」に求めます。

これは「思考停止」の入り口です。

中学受験で言えば、できない理由探しに終始し、自分に都合のいい理由を見つけては「できないのは自分のせいじゃない」「できるやつは頭がいいから」として、現状を変える意欲を見せません。

どこかの中学に入っても、大学進学を考えた際に逃げ道ばかり探す習慣が抜けないと、進学したい大学ではなく「行けるところ」「試験が楽なところ」という思考回路につながり、その後の人生も「繰り返し」になる傾向です。

「そんなこと言っているから、いつまでたってもできないんでしょ!」。親御さんはそんな子どもの姿勢に声を荒げます。

「言い訳」そのものを責めるのではなく、「じゃあ、どうする?」という問いかけに切り替えます。

例えば、子どもが「時間がなかった」と言ったら「次はどうすれば時間を作れるかな?」と投げかけ、「まだ習っていない」なら「自分で考えるのが勉強だよ、一緒に考えよう」と促します。

言い訳ではなく、「それならどうする?」を思考回路に組み込むことで、成長のチャンスは格段に広がります

「動かない」に効くセルフアレンジ

言われたこと以外はしない、手を動かし、試行錯誤しながら問題を解き進めることが面倒、分からないところを放置する――。「動かない子」も成長のチャンスを逸しています。

好奇心や克己心がもともと弱いとも言えますが、多くは「面倒くさい」という気持ちがまず先頭に立つ子が「動かない子」です。

中学受験は子ども自身の「前へ進みたい、もっと知りたい」の姿勢で成績の伸びが劇的に違ってきます。

言われたこと以外しない、分かっていることだけで問題を解こうとする「受け身の姿勢」が続くと、できるようになることは極めて「限定的」で伸びは鈍くなります。

このタイプに「勉強しなさい」と頭ごなしに命令しても「怒られたくないから」という理由で形だけやっている状態で終わります。

「これをどうやって勉強したら、少しでも面白くなるかな?」という声掛けをして、勉強をセルフアレンジする機会を作ります

ハードルが高ければ、どうやるかの「選択肢」を親御さんが用意して、自分で決める(動く)小さな体験を積ませます。

自分で動けるようになるのは、言い訳する子を直すより時間がかかります。

1日に1つ、2日や3日で1つかもしれませんが、自分からの提案、アレンジで「動いた」ことを親御さんは大いに認めます。

多少的外れでもいいです。それが試行錯誤して「自力で進む」ということですから。

親御さんが伴走しながら、完全に脱線しないように徐々に軌道修正します。

「現状満足」の子の壁を崩すには

中学受験をする家庭の多くが「恵まれてい家庭」です。

それ自体何ら悪いことはないのですが、多くの子どもが無意識に「この生活がこのままずっと続く」と思っています。

「困っていない」環境は、とても幸せで子供の成長にとっては「最高」です。

これに「好奇心」や何かに夢中になる「生きる力」、将来「こういう仕事がしたい」という目標(漠然としたものでも夢みたいな話でもOK)などの、「展望」があるかないかで、中学受験への姿勢は大きく違います。

同じ恵まれた家庭環境でも、家に帰ればゲームはあるし、動画も見放題、黙っていてもおいしいご飯は食べられるし…というレベルの「今の生活が待ち足りている子」は中学受験に向き合えないのは無理もありません。

本当に今のままの生活が続けば、その子にとってはそれに越したことはありませんが、今日のルールが明日には通用しなくなっている時代にはどうでしょうか。

「挑戦しなくても生きていける」「何かをやって失敗するくらいなら何もやらない方がいい」という価値観が小学生のうちに形成されてしまうと変えるのは厄介です。

このタイプは受験でも「得意科目がない」というのが特徴で、得意科目から攻めていく、という成績アップのオーソドックスな手段が使いづらく、とても時間がかかります。

みんなと同じような勉強をさせるより、好きなYouTubeで動画を使って興味がもてるものを見つけ、そこを糸口にするのもありです。

中学の文化祭やオープンキャンパスに数多く連れて行き、家の中とは違った「リアルな面白さ」を体験させるのも、自分で動く「刺激」になります。

「家の中よりワクワクすることがたくさんある」と感じることが先決。勉強はそこからの話、と言えます。

中学受験で伸びる子は、最初から賢い子ではありません。

「自分と向き合う力」「行動できる力」「未来に希望を持つ力」が育ちだすと成績も必ず上昇傾向になります


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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