親御さんの役割

中学受験を成功に導く早期からの「学校選びの旅」


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子の未来を真剣に考える学校選び
説明会参加の基本「早く、数多く」
志望校決定後も「学校研究」継続
・受験は「自分の未来を選ぶこと」

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子の未来を真剣に考える学校選び

中学受験は子どもの「学力勝負」の結果だけで、成否は決まりません。

入試本番を迎える前に、親子でどれだけ吟味して志望校、受験校を絞ったのかで成否の8割が決まります。

偏差値などに関わらず、受験したどこの学校へ進学することになっても「成功」といえる受験にするには、早い段階からの「学校選びの旅」がものを言います

同じ受験生の親御さんでも志望校、受験校を自ら動いて「研究する親」と塾のおすすめや偏差値ランキング程度を頼りに「丸投げする親」の間には圧倒的な差が生じます。

単に親の熱心さの違いではなく、10代の骨格をなす13歳から18歳の6年間、「どこに身を置くか」をどれだけ重要視しているかの差が行動に表れます。

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「我が子の未来をどうデザインするか」を真剣に考えるのなら、志望校・受験校の決定は親子で入念にするべき「最重要事項」です。

説明会参加の基本「早く、数多く」

「研究親」の動きは「早く、数多く」が基本姿勢です。

中学受験をする、と決めた時点で早い時期から(小3、小4ごろから)複数の学校説明会(偏差値に関わらず、合同説明会を含め20~30校程度)に足を運び、「第1段階選抜」をします。

次に親の目から見て「魅力的」「我が子が入学した場合をイメージして楽しく通学していそうか、どうか」などを検討。学校を数校(5~7校程度)について、再訪問します。この時、子どもを同伴します。

子どもにとって説明会は退屈なので、文化祭やオープンスクールで部活や授業体験をします。

その後、子どもの意見(意外と大切なのが、第一印象、「好き、嫌い」などの直感)を尊重し、親御さんの考えも子どもに伝えながら、5年生の段階で大まかな志望校をピックアップします。

こうして選ばれた志望校は、単なる「偏差値、合格可能性」や「知名度、進学実績」という物差しではなく、子ども自身が「行きたい」と思える学校になり、受験でのモチベーションにもつながります。

志望校決定後も「学校研究」継続

志望校、受験校として残った学校以外の「研究」も親御さんは継続します。

ここが肝心で、一度「落選」の学校も成績の伸び具合、受験日程の関係からその後存在が「クローズアップ」される可能性が十分あるからです。

むしろ研究を重ね「追加」の学校があっても良いくらいです。

万が一、入試本番の合否が芳しくなかった場合、「どこでもいいから受けられるところ」をと慌てふためくか、事前にどういう学校かを知っているかどうかの差は比較になりません。

受験直前になって「志望校が決まらない」「受験日程をどう組んでいいか分からない」「締切直前に出願」などの状況になる家庭の多くは、「納得できる受験」になりにくい可能性がすこぶる高いです。

語弊はありますが、受験戦略の中で「受けられる学校の駒の数」を何枚持っているかの差は、親御さんがどれだけ「我が子の未来を真剣に考えたか」どうかの差となって表れます

受験は「自分の未来を選ぶこと」

親御さんが熱心に学校説明会へ足を運び、子どもにその話を伝え、それがきっかけで文化祭やオープンスクールに参加することは本当に大きな意味があります。

何度も訪れるうちに、言葉にせずとも、子どもは「受験って、自分の未来を選ぶことなんだ」と感覚的に気づくからです。

入学のしやすさの目安である偏差値は確かに受験で無視できない存在です。

気に入った学校の偏差値が高くても挑めるだけの成績はとっておく必要があります。

しかし、「6年間の居場所」としての選考基準は偏差値や学校の評判、大学合格実績などとは別ものです。

「6年間の居場所」として「ここなら」と思える学校選びの旅は、勉強とともに6年生の夏くらいまでを期限に継続します。

中学受験は通塾して勉強する子どもだけの挑戦ではありません。

人生において小学校時代の約3年間を「有意義な時間」にするには、親御さんも一緒に「学ぶ」姿勢が求められます


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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