◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・やり残しを数えるより「イケる」
・「3つのあ」が合否を分ける
・ボーダーラインの上にいく子
・つらくても…親御さんの声掛け
2月の東京・神奈川入試解禁日まで残りわずかです。
埼玉、千葉入試で6年間通学する気がある進学先を確保している受験生は、自分の最高のパフォーマンスを発揮するだけです。
やり残したところを数えるより、「できることがこれだけ増えた。よし、イケる」というプラス思考で試験会場に向かいます。
この時期、やり残しや不安を洗い出すと「あれもこれもヤバい」となり、逆に気持ちが沈みます。
ビクビクしながら入試を受けて、緊張のあまり残念、というケースもたくさん見てきました。
よほど重大な基礎の「抜け漏れ」以外は目をつむって、「自分はイケる」で入試期間中は通します。
一方、前受けには合格したけれど、実際に進学するには…、前受けは想定以上に厳しい結果になった、という場合は学習内容より気持ちを整えて2月に臨みます。
焦って知識問題を暗記で詰め込んだり、新しい問題集をやっても入試本番には力となって現れません。定着しないからです。
それよりも今までやってきたことを振り返りながら「ここまでやってきた自分を信じる」という気持ちで入試に挑む方が合格の可能性は高くなります。「イケる」の変形です。
入試本番では「焦らず、慌てず、諦めず」の「3つのあ」が合否を分けます。
慌てず、騒がずの姿勢が特に効力を発揮するのが、2月3日以降の入試回です。
国公立の中学を除いて、大半の中学で3回目、4回目の入試にあたりますが、ここまでくると持ち偏差値や模試の合格判定は意味をなさなくなることが多いです。
合格者数も絞られ、実質倍率が10倍前後という過酷な入試も珍しくない終盤日程の入試。それぞれ「不合格」の悲しい思いをしている受験生が多く集まる中で、1回目・2回目と同様、実力勝負であると同時に「気持ち勝負」の方が色濃く出る入試になる傾向です。
合格者の分布をみると、実力的に頭1つ出ている子は高倍率の入試でも合格しますが、それ以外は偏差値通り、合格判定通りにはなりにくいというのが、3回目以降の入試です。
焦らずケアレスミスを防ぎ、慌てず問題の条件を読み取り、諦めず記述問題に取り組む――。これを丁寧に積み重ねた子が、ボーダーラインの上にいく子になります。
ただ、不合格続きで心が折れている子は、なかなか「焦らず、慌てず、諦めず」という心理状態で入試に臨めません。
12歳の子に「切り替え」を求めるのは、大人が思っている以上に難しいからです。
必然的に親御さんの出番になります。親御さんが動揺の色を見せたり、明らかに不機嫌だと、もう試験をやる前から大勢はほぼ決まりです。
親御さんのひと言が、子どもの心理状態を立て直すきっかけになります。
「面白くしてくれるなぁ。逆転合格か、カッコいいね」「入試の経験を積んで、合格に近づいているよ」「何度でも挑戦する子をこの学校は欲しいんだって。次は大丈夫」――。
声の掛け方は人それぞれですが、親御さんが無理にでも前向きな言葉を口に出せれば、子どもは最悪な状態から脱出できる可能性が高くなります(奮起をうながす厳しい言葉はここではNG)。
つらくてそれどころではないかもしれませんが、子どもは戦っています。
親御さんはその姿勢に敬意を表して、最後まで伴走をやり遂げます。子どもの底力、信じてあげましょう。