◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・大手塾の人事異動は頻繁
・親御さん誘導が学力UPの好機に
・通塾しているのに成績が…の原因
・幸運も悲運も家庭次第で変わる
中学受験は実力がものを言う世界であると同時に「運」の要素も少なからず入り込んできます。
身近な例が進学塾です。
多くの大手進学塾では人事異動が頻繁に行われます。
途中で辞めてしまっていなくなったり、ある日突然先生が代わることもしばしばあります。
近所で評判の塾に入塾し、評判の先生に教わっていたとしても、学年が変わるタイミングや、場合によっては学年の途中でも突然「お別れ」になることは決して珍しい話ではありません。
そこで子どものモチベーションが下がったり、新しい先生の教え方になじめなかったりと、親御さんからは「なんてついてないの」と嘆きの声が聞こえてきます。
「逆に家から近い」とか「大手で評判も良いから」など、それほど深く考えず塾を選んだところ、たまたま教え方のうまい先生や子どもと相性の良い先生に出会うことも結構あります。
この「たまたまの幸運」、大切にしてください。
前述したとおり、進学塾の先生は異動が多く、担当の先生のチェンジも日常茶飯事。その先生に見てもらえる間にさまざまな学習ノウハウを吸収し、先生の頭の中の「引き出し」から使えるものは持っていく、という積極的な姿勢で臨めば、学力は格段に上積みされます。
いついなくなるかわからないからこそ、1回ずつの授業、質問、接点を大事にする必要があります。
とはいえ、小学生自身がそれに気が付くことは無理です。
そこで親御さんの出番になります。
子どもが先生のことを気に入っていたり、わかりやすいという話をしていたら「この先生の授業はしっかり復習しよう」と誘導します。
「いい先生で良かったね」で終わらせないのが肝。特に勉強習慣が定着していない子の場合は、この出会いが絶好のチャンスになります。
嫌な先生なら拒否反応を示すかもしれませんが、相性の良い先生の科目をやるとなれば、子どもも乗ってきやすいものです。
一度勉強の習慣がつくと、先生が代わっても継続できる可能性が高くなります。この習慣によって、子どもは成績が上がる実感を少なからず得るからです。
相性の良い先生の授業に出席していると、子どもは楽しく勉強し、学習内容も「わかったつもり」になっています。
気を付けなればならないのは、この「わかったつもり」です。
子どもたちは授業に満足したまま帰宅すると、「今日やったことは理解した。OK!」となって、成績アップと維持の生命線「復習」を怠りがちになります。
授業でやったことを、できるだけ時間を置かないうちに復習し、宿題を通じてできるかどうかを確認する。仕上げは自力で解答を導き出せる状態にするサイクルが受験の王道です。
しかし、多くの子どもは授業で「いい気持ち」になり、「わかったつもり」のままでいます。
復習しないまま日にちが経ち、翌週の授業前に小テストがあるので慌てて勉強してみると「あれ、なんだっけ」。テストになると「どっかでやった問題なのに、はて…」となる始末です。
これを繰り返していると、成績は伸びず、コツコツやる子との差はこうして広がっていきます。
「塾に通っているのに、どうして伸びない」という親御さんの悩みの原因の一つは、この「わかったつもり」を「自分でできる」の状態に進化させていないことにあります。
やはり「塾に丸投げ」は中学受験ではNGです。
親誤差が直接勉強を教える必要はありませんが、子どもの塾での様子や先生との関係を知るためにも、家庭での観察、塾へのコンタクトは欠かせません。
ここに無関心だと、支払っている金額以上のものどころか、結果的に損をしていることになります。
さまざまな角度から調べても塾選び、家庭教師、個別は「運」に左右されてしまいますが、だからこそ「幸運」の場合は、それを最大限に利用します。
逆の場合も先生が代わるのを待つのではなく、その環境の中で何ができるのかを親子で探ります。
教室長に相談したり、セカンドオピニオンとして別の中学受験の専門家や家庭教師などへアプローチするのも一つの方法です。
勇気はいりますが、その先生に質問をしたうえで接点を持つのも手。子どもだけで難しいのなら、親御さんが一歩踏み込みます。
幸運も悲運も生かせるかどうかは、受験生と親御さん次第です。