中学校別対策

学校説明会は「話半分」が鉄則


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魅力的な言葉は全員に「ハマる」のか
・先取り学習の現実 早くて難しい英語

・私立一貫校の補習の実態
・実は通塾率が高い中高一貫校
・質問してほしい「通塾率」

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★魅力的な言葉は全員に「ハマる」のか
 中学校の学校説明会で入試の傾向と対策に次いで親御さんの注目の的は、目指す中学校がどのような導き方で、我が子を「一流大学」に入れてくれるかということではないでしょうか。

 先取り学習、補習体制、塾いらず…説明会ではさまざまなフレーズが中学校の担当の先生の口から出てきます。そのカリキュラム、補習システムは素晴らしい内容で「至れり尽くせり」といった感想を抱くと思います。さすが私立中高一貫校!やっぱり中学受験は必要ね、と親御さんはうなずきますが、一部の学校を除いて「学校説明会は“話半分”」と思って聞いた方が後々「話と違う」と落胆しません。どんなに魅力的な言葉が並んでも、全員がそれに「ハマる」わけではありません。

先取り学習の現実 早くて難しい英語
 「先取り学習」は多くの私立中高一貫校で採用しているオーソドックスなカリキュラムです。中3の段階で高校の内容に入り、高校2年までに全課程を終え、高3では文系・理系に分かれ、学校によっては国公立、私立、医学部など細分化してクラス編成しながら大学入試の演習授業になります。

 中学の課程を最初の2年間でやらなければならないので、当然授業の進度は早くなります。英語について、入学の段階では「全然勉強していなくても大丈夫。1から教えますから」と説明会で教頭先生などが話してくれます。しかし、公立中学校で入学後に教わるアルファベットや簡単な単語、簡単な例文は入学前に配られる自習用のテキストで取り組み、入学後は既にやったものとしていきなりそれなりの長さの英文に触れます。

 私立中学で使う英語のメインテキストは多くが「NEW TREASURE」(Z会編集部編)か「PROGRESS」(イエズス会出版)のどちらか。公立中学で使う「ニューホライズン」や「クラウン」などより、一段も二段も難しい教科書です。小学校でも英語はやりますが、かじった程度にもならないレベルなので、ほぼ初心者の生徒は早くも苦しい展開になります。加えて中高一貫校には小さいころから英語塾に通ったり、帰国子女も少なくありません。初心者とスタート時点でレベルが違い、先生もそういう生徒に合わせて授業を進める傾向にあるので、さらに厳しい話となります。

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私立一貫校の補習の実態
 授業でもよく分かっていないのに、宿題も馬に食わせるほど出ます。加えて次の授業前にで小テスト。そしてまた新しい単元と息つく暇もありません。よく分かっていないのに授業だけは進んで行って、生徒はといえばできない、分からないが蓄積していき、中間・期末テストでは悲惨な得点に、という子が学年で一定数出ます。そこで指名制の補習が行われます。

 ここで遅れた分を取り返せれば、まだいいのですが、放課後や夏休みの数時間でカバーはできないのが現実です。もう一度先生はひと通り教えてくれますが、つまずいているところは個々で違うのに一斉授業の形が取られることが多いです。粘って粘って質問に行く子は脱出する可能性が高くなりますが、多くは形だけの補習で終わります。

 中学受験でもつまずきも分からないところも十人十色で、同じ対処法ではクリアできないのと同じで、ここでも個別で面倒を見てほしいのですが、なかなかしてもらえません。中学の先生は次の授業の準備やらプリントづくりで多忙。個別指導はなかなか望めません。

実は通塾率が高い中高一貫校
 補習とともに中高一貫校の「ウリ」は、学校独自の受験用「講習」です。塾や予備校に行かなくても、学校の先生が開いてくれる夏期講習などで「大学入試対策は万全。まさに塾いらずです」と学校側は入試説明会からPRします。

 確かに先生をいい意味で“利用”すれば、高額の塾代も払わずに済みますし、質問もしやすいという大きなメリットがあります。が、実際に通塾している生徒が中堅校だけでなく、上位校も難関校も多いのは何を物語っているでしょうか。

 全てをリサーチしたわけではありませんが、私立中高一貫校の通塾率は高いといえます。中堅校から東大や京大、一橋、東工大、早慶に合格した生徒の多くは、学校の勉強はほどほどに入試にターゲットを絞って塾や予備校を活用して結果を出したというパターンは少なくありません。

質問してほしい「通塾率」
 学校説明会で機会があれば個別の質問で聞いてみてください。「通塾している割合はどれくらいですか」と。

 正確な答えを要求しているわけではありません。答え方に注目してください「ウチでも講習はやりますが、みんな結構通っています」というような返事なら信用できます。逆に「よく分からない」とか「あまり通ってませんし、学校でも勧めていません」という場合は、額面通り受け取っていいのか、悪いのか。親御さんの判断にお任せしますが、学校説明会は宣伝PRの場、ということを考えれば気が付くと思います。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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