中学校別対策

「まさか」を避ける第3志望以降と前受け過去問


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・大丈夫?「第3志望以降」の準備
・前受け不合格がもたらす激しい動揺
・体裁の違いに戸惑い不合格
・第3志望以降こそ入念に
・「入り」は大切 全力で!

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大丈夫?「第3志望以降」の準備

既に取り組んでいる受験生も、まだという受験生も志望順位が高くない受験校の過去問をどうするか、という問題があります。「第1志望は10年分3周した」とか、「第2志望も5年分は2回ずつやった」などという話は、合格体験記などによく書かれていますが、第3志望以降、前受け校などについての「対策」はあまり耳にしません。

 受験最終盤の時期、過去問だけでなく塾の志望校別対策の課題や苦手克服など、ひと時ひと時が貴重なだけに、そこまで頭が回らないという親御さんも多いと思います。しかし、「第3志望以降」の詰めを誤ると、入試全体が「後手に回る」ことになります。一度流れがおかしくなると「軌道修正」は容易ではありません。しっかり準備することが、ひいては第1、第2志望合格への道につながります。

前受け不合格がもたらす激しい動揺

 結論から言うと、第3志望以降の受験校、まさかの時の「補欠校」の過去問も時間を割いて取り組んでください。特に軽く見がちな「前受け校」「地方の東京会場入試実施校」ほど必ず過去問に触れてください。

 1月10日から始まる埼玉の中学入試は、東京、神奈川、千葉の受験生や埼玉在住でも東京の中学を志望している場合、その前哨戦=「前受け校」と位置付けられ、合否とともに得点、順位が個人成績として開示されることから「1月の模試」と考えている親御さんも多いです。合格しても通学する意思はあまりないことから、過去問も見ずに受験した、という話はよく聞きます。

 しかし、これが模試と大きく違うのは現実に「合格」「不合格」が明暗はっきり分かれるということです。通学する気はない、といっても目の前に「不合格」を突きつけられれば、親御さん以上に12歳の子どもは激しく動揺します。大げさではなく、前受け校不合格の子は「この先の試験に全部落ちる」くらいの気持ちになるといいます。「開幕戦」から気持ちがネガティブに傾くと、「軌道修正」が難しくなります。入試は学力とともに、最後のひと押しは「気持ち」で決まります。いきなり「後手に回る」展開にはしたくありません。「前受け校」ほど全力で立ち向かってください。

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体裁の違いに戸惑い不合格

 関西や九州、関東近県の学校が都内の大学や会議室を借りて行う「地方の東京会場入試実施校」でも同じことが言えます。埼玉入試より若干早く行われることで、これを「前受け」代わりに受験、場慣れと合格で弾みをつけようと親御さんは考えていると思いますが、どんなに持ち偏差値より低くても、必ず過去問には当たっておきましょう。

 赤本の類はない学校も多いのですが、ホームページ上に問題と回答が掲載してあったり、希望すれば現物を入手することも可能です。冊子がホチキスで閉じていなかったり、あるいはページ縦にめくる体裁のものもあって、「初体験」に面食らって実力がありながら不合格だった、ということもあります。何度も取り組む必要はありませんが、1回や2回、実際に問題に取り組むことをお勧めします。

第3志望以降こそ入念に

 第3志望以降はどんなに点数がとれて、合格最低点を超えていても3年分は手を付けてください。年によって難易度、傾向が違うこともあります。突然「変化球」がきても対応できるように、親御さんは赤本掲載分はすべて目を通しておきましょう。気になる問題はそこだけでも手を付けた方が得策です。

 特に第1、2志望の合格がボーダーラインだったり、劣勢の場合、間違い直しは入念に。理解できていなければ、塾の先生に質問するなど、決して放置しないことが肝です。その学校だけでなく、他校で出題された場合の失点を未然に防ぐ効果もあります。第3志望以降で過去問との相性が悪い場合は「撤退」も選択肢です。

 受験するかどうかまだ決めかねている学校も演習問題をやるつもりで取り組みます。過去問との相性が悪いと「撤退」した学校と入れ替えの場合もありますし、受験が思わぬ展開となり急きょ出願となっても過去問に1度でも触れておけば、何もやっていないで受験するのとは大違いでいす。

 過去問のスケジュール調整は塾が面倒を見てくれるのならそれに従い、違う場合は親御さんがしっかり管理します。本来は入試通りのタイムスケジュールで取り組みたいところですが、まず無理だと思いますので、本当に隙間時間を見つけてやりくりするしかないです。採点も記述式はできれば塾の先生にお願いしてください。大変ですが、お願いも親御さんの出番です。

「入り」は大切 全力で!

 埼玉や千葉の学校を「前受け校」あるいは「お試し」と呼ぶのは、東京を中心とした受験生で中学受験を見ている「上から目線」です。どちらも第1志望の子がいるわけで、その子たちにとってみればお試しではなく「真剣勝負」です。

 持ち偏差値からみて「厳しい」とされる生徒が必死に逆転合格を目指して死に物狂いで当日に向かってきます。その気迫の前に、模試気分で臨んだ子など撃退されてしまいます。受験でもスポーツなどの勝負事でも「入り」は大切です。「入り」次第でその後の流れが決まってきます。中学受験は「前受け」だからこそ、準備から抜かりなく、本番は全力でぶつかってください。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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