中学校別対策

「逆転合格」狙いなら「2校+前受け」に絞る


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逆転へ「熱望」と「確実」に絞る
「割と」「惜しい」をきっちり
苦手を深追いせず得意で攻める
・メンタルは入試を大きく左右する

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逆転へ「熱望」と「確実」に絞る

第1志望合格へ。年末年始も関係なくみんな頑張っています。ただ、初志貫徹したくても現状で第1志望校合格への道が遠く、合格可能性判定も20%を切っている受験生も少なくありません。

親御さんとしては「何とかしたい」という思いが募るばかりですが、少しでも逆転合格に近づくためには大胆な作戦で残り1カ月を過ごすのも「あり」です。

基本的な作戦は1つ。しっかりと「前受け」校に合格するという布石を打ちつつ、2月の受験校を熱望校と確実校の2校に絞り込みます

熱望校は可能な限り、複数回入試機会があればできるだけ受け続けます。「確実校」は持ち偏差値から10~15ポイント下の学校で「ここなら6年間通ってもいい」というところを選択します。志望校への夢がかなわなかった場合は、そこで大学進学へ向け再起を期すという展開になります。

「志望校に合格しなければ公立」という親御さんもいますが、12歳の子どもが数年間取り組んで「結果に結びつかなかった」というのは、大きな心の傷になります。大人のように切り替えて次へ、というのは至難で、受験トラウマとなって一生引きずる可能性があります。それより「自分の力で合格した学校で再出発」の方が将来的に大きな希望が持てます

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「割と」「惜しい」をきっちり

熱望校を1本に絞るのは、徹底した志望校対策をするためです。残された時間を考えれば、併願校対策をする余裕はなく、熱望校と前受け校、確実校の過去問を2年程度あたるのが精いっぱいです。

熱望校の過去問をもう一度総点検し、どこで得点が積み上げられ、どこを切り捨てるべきかを見極めます。算数は子どもが①「完全にできる問題」➁「割とできる問題」➂「あやふやだったり、惜しい間違いをしている問題」④「手も足も出ない問題」というように仕分けし、➁と➂をきっちり「自力で解答」できるように、類題などで徹底演習します。

過去問を何度もやって「できるようになった」ではなく、他校の出題問題や塾テキストからの類題で演習します。「解答法暗記」では上位中堅校以上では通用しません。暗記ではなく、解答への道筋を頭の中に描けるかどうかが肝です。

分析をもとに合格最低点を10点くらい上回ることを目標に「得点の読み」をします。つまりどの問題を正解に導き、どれは間違えていいのか、部分点を狙う問題など、子どもの実力と比べながら計算していきます。皮算用の世界ですが、こうしないと具体的方針は立てられません。

作戦の立案、遂行は塾の先生が関わってくれればベストですが、時期的にも時間的にも難しければ親御さん自身が戦略を練るしかありません。あるいは個別塾、家庭教師という選択もありますが、いずれにしても受験生の自力だけでは無理なので大人のサポートは必須になります。

苦手を深追いせず得意で攻める

直前期は苦手科目克服に走りがちですが、深追いしてもパンクするのがオチです。逆に得意科目で攻めまくります。これには2つの効果が期待できます。

1つは1点でも多く得点するための近道だからです。得意科目は「伸びしろがない」と思われがちですが、過去問でコンスタントに95点以上(100点満点の場合)とれていなければ、まだイケます。

得意科目なら子どもは自主的に取り組みやすく、吸収も早いです。過去問の中でできていなかったものをピックアップし、そこに間違いの「傾向」があれば類題を塾のテキストなどから探し出し取り組みます。

実は勘やなんとなくで正解したものを「きっちり」できるように解説を読み、理解を深めます。過去問や模試で80点取れている科目が、これで90点になれば算数の小問2問正解と同じ威力です。

2番目にできる科目でもこれは通用します。入試直前、少しでも多くの「そっか、そういうことだったのか」が増えれば、自信を持って入試に臨めます。あやふやな定着していないものばかりで本番、とは大きな違いです。

メンタルは入試を大きく左右する

2つ目はメンタル面。苦手な科目で「分からない」「できない」が続けば、勉強は嫌になります。直前期だろうと、明日が入試だろうと子どもは踏ん張れません。入試前最後の1カ月、加点が見込めるものならば、少しでも「なんとかなりそう」なものならば、頑張りがききます。

メンタルの良い状態が続けば、自然と苦手科目に目が行きます。直前期に全くお手上げの問題をどうにかしようとはなかなか思えませんが、「もう少しで…」なら何とかしようとと思えてきます。気持ちが前向きだからです勉強はメンタルの状態が進み具合を左右します。能力はあっても「気持ちが乗らないと」どうにもならないのです。

以上、6年生の入試直前の「切羽詰まった」場合の苦肉の策ですが、4,5年生の日々の勉強でも使えます。苦手科目は一朝一夕にどうにかなるものではありません。受験まで1年、2年と時間があれば、焦らずじっくりいけます。6年生なら開き直って得意科目勝負。追い込まれている状況で逆転合格を狙うなら「攻め」の一手です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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