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次の「●●国際」はどこ?24年度以降の新設校情報


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24年に開智系5番目の中学誕生へ
どうなる25年開校の「羽田国際」
女子校、駅近、人気有名校
・新規校と伝統校の決定的な違い

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24年に開智系5番目の中学誕生へ

23年度入試では何の前触れもなく、4月に東京女子学園が共学の「芝国際」に校名、体制が変わるという「電撃発表」があり、中学受験界を驚かせました。2月の入試でも「驚き」の連続で、最後まで振り回された受験生は少なくありませんでした。

芝国際ほどではないにしても、9月には女子校の三輪田学園が高大連携の一環で隣接する法政大学の推薦枠を30人確保するという、「準付属校」扱いになるなど、受験校の絞り込みを始めようかという時の「体制変更」もあり、こちらも出願動向、入試結果にも大きく影響しました。

1都3県の24年度入試での動きとして、埼玉に「開智所沢中等教育学校」が24年4月に開校予定です。こちらは小学校も開校予定で、開智系の中学としては20年に茨城県つくばみらい市に開校した開智望中等教育学校以来5校目となります。

どうなる25年開校の「羽田国際」

近年、毎年のように誕生する「●●国際」という校名変更、共学化を伴ったリニューアル校ですが、24年度は現在のところこの種類の新規開校情報はありません。

近いところでは東京都大田区にある創立80年超の伝統校、蒲田女子高校が24年度に校名を「羽田国際」に変更、男女共学になります。これに伴い、翌2025年には中学校を開校、ブームに乗ってというわけでもないと思いますが「羽田国際中学」が誕生予定です。

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蒲田女子は女子野球の強豪校ですが、勉強の方は正直難関校ではありません。中身にもよりますが、「国際」という校名が示す通り、グローバル教育、英語教育には力を入れるはずで、注目を集める可能性は高いです。

ただ、現在は「国際」ブームでも、2年後の流れは未知数。23年度入試でブームに乗り「鳴り物入り」で登場しながら、期待を大きく裏切る入試になった学校もありました。6年生だけでなく、4,5年生の親御さんにとっても「教訓」になったはずです。

心ある親御さんは「パッケージ」だけで学校選択をしません。新規開校の中学は、素晴らしい教育目標を掲げますが、どうしても機能するまでには時間がかかります。「一緒に学校を創り上げていこう」という気概があるなら、新規開校、リニューアル校は「面白い」です。逆にある程度先を見通せる6年間を過ごしたいのなら、伝統校の方が無難かもしれません。

女子校、駅近、人気有名校

開智や羽田国際のように「予告」があっての新規開校や校名変更が通常パターンですが、芝国際のような電撃発表で中学受験界に旋風を巻き起こす可能性を秘めた学校も存在します。

キーワードは「女子校」「駅近」「人気有名校」です。

芝国際にせよ、少し前の広尾学園小石川にせよ、元は女子校です。近年共学校人気で女子校は一部の難関校、人気校以外は志願者を集めるのに苦労しているのが現状です。中学入試で募集定員にも満たない入試を繰り返し、高校募集でなんとか「学校」としての体を成している女子校は都内にもいくつかあります。

そういう女子校の中には100年前後の歴史を持つ学校も多く、学校の所在地も「駅近」でアクセスの良い好立地であることが珍しくないのが一つの特徴です。通学時間や交通の便を気にする親御さんが多い中学受験で、これは大きな「ウリ」の一つになります。

「人気有名校」というのは、校名変更の際の「切り札」的存在です。中学受験で既に「ブランド」化している学校名を冠にすることで、生徒募集に絶大な効果を発揮します。開智日本橋学園しかり、広尾学園小石川しかり、大学系でも青山学院浦和ルーテルなどの例があります。

これらの条件の下、すでに水面下で動きがある学校の噂も複数耳にします。もしかしたら、4月以降にあっと驚く発表があるかもしれません。

新規校と伝統校の決定的な違い

新規開校、校名変更の際に学校側は必ず「目玉商品」を用意します。新校舎に新しいカリキュラム海外大学への進学強化、英語教育、ICT教育重視など、親御さん、受験生にも魅力的に映ります。

ただ前述したとおり、実現には時間も手間もかかり、卒業の段階では「道半ば」で終わるかもしれません。しかも、OBやOGもいない状態で、そこは歴史ある伝統校と大きく違います。「別に先輩がいなくても…」とも言えますが、私立中高一貫校のいいところは、同学年の横のつながりと共に先輩後輩の「縦のつながり」です。

在学中は中学のころから高校の先輩の後姿を見て自分の「これから」を想像します。親がとやかく言うより、先輩の言動が子どもに大きく影響します。大学進学も先輩の姿を見て「どれくらい勉強すれば、どれくらいの成績なら志望校に届くか」を後輩は注意深く見ています。

卒業後もOBがいることによって道が開けやすくなります。医師や弁護士などをはじめ、あらゆる世界で伝統校出身というのは「武器」になり、同じ大学のつながりよりもはるかに強力です。

「進学校はつくれるが、伝統校は簡単につくることができない」とは中学受験ではしばしば言われることです。これから志望校選びをする際、「おいしい話」をしてくる学校には、一度立ち止まってよく吟味することが大切です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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