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お試し?24年度「ガチ」な1月首都圏会場入試


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絶好の実戦の場 「首都圏」入試
「ガチ」な西大和、ラ・サール
「熱望組」多数の早稲田佐賀
・「自信」という「お守り」を買う

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絶好の実戦の場 「首都圏」入試

2月の東京・神奈川入試を前にした1月の「前受け」受験は、何も埼玉や千葉だけではありません。

距離的に「遠征」が難しい場合などは、関東圏以外の中学校の「首都圏会場」入試を使うという手もあります。

多くは寮のある学校で合格すれば入学ウエルカムですが、基本的には学校のアピール、受験料の収入を期待しての入試という位置づけ。「お試し受験としてご利用ください」というスタンスです。

埼玉、千葉の中学校を第1、第2志望にしている場合でも本番の入試での「練習試合」になります。主だった模擬試験もなくなる年明けに、受験生には絶好の実戦の場です。

「ガチ」な西大和、ラ・サール

ただ、一部の学校は「お試し」以上「本命入試」未満という、受験生と親御さんが割と合否にこだわる「ガチ前受け」の首都圏入試もあります。

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最難関校レベルでは奈良の西大和学園(四谷大塚Aライン=合格可能性80%偏差値男子67、女子69、以下同)が「力試し」の代表格です。

特に男子は開成狙いの子が多く「西大和に合格すれば8割方開成も行ける」といわれており、合計得点も開示されることから人気があります。

22年度は男女192人が出願し191人が受験、合格者は101人で実質倍率1.9倍。23年度は同200人出願で195人受験、123人合格で実質倍率1.6倍でした。

合格者を「乱発」する首都圏会場入試としては不合格の子も少なくない入試です。実力のある子が「ガチ」でぶつかる入試は、模試とは全く違う緊張感、熱気が体感でき、最難関校受験のプレテストとしては申し分のない舞台です。

難関、上位校を目指している生徒は愛媛の愛光(男子58、女子59)や北海道の函館ラ・サール(男子57)などを最初に受けることも考えられます。両校とも地元で行う入学試験より東京の方が難易度が高く、「前受け」と言えども気の抜けない戦いになります。

ラ・サールは22年度、251人受験し159人合格。23年度は342人受験で合格者234人。100人前後が落ちるわけですから、結構辛口の「ガチ」入試。前受けなどと緊張感なく受験すると痛い目に遭います。

西大和学園

「熱望組」多数の早稲田佐賀

最近の注目株は佐賀県の早稲田佐賀(男子57、女子59)です。首都圏会場入試は、1月上旬に早大の本部キャンパス(東京・西早稲田)で。早稲田大学系属校で、最大で高校在学者数(定員240人)の半数が早大に推薦入学できます。

今年、東京や横浜で行われた学校説明会のネット予約は「瞬時」に満席。背景には完全附属の早大学院、系属の早稲田実業や早稲田中学が、Aラインで軒並み偏差値60超という難関校に該当することから、少しでも「入りやすい」ところに、という気持ちが如実に表れています。

確かに3年くらい前は「入りやすい」偏差値帯でした。しかし、偏差値的にも中堅校レベルで早稲田の系属校に入り、早大へ進めるならと人気が急上昇。もう数年前の「穴場」的な中学ではなくなりました

それだけに「首都圏会場」入試では、佐賀へ6年間寮生活をするつもりで受験する「熱い」戦いになります。最近は女子でも寮生活をも辞さず、という「熱望組」も増えています。23年度は首都圏入試で508人が志願、496人が受験し合格は387人、実質倍率1.29倍でした。

気になるのは東京や関東の出身者がどれくらい在籍しているかです。

23年4月時点で中学3学年で、27都道府県出身の390人(男子249人、女子141人)が在籍。うち東京出身は131人で3割を超え、福岡の127人を上回り、実はトップです。 

地元佐賀は32人。神奈川23人、千葉19人、埼玉8人で、東京と合わせると首都圏だけで約46%を占めています。

「自信」という「お守り」を買う

中堅校を志望している受験生には佐久長聖(長野、1回目男子49、女子51)が最適。多くの受験生が合格する入試で、それほど心配する必要はありません。本番の雰囲気を味わう絶好の機会です。

子どもにとっては1つ合格をもらうと勇気百倍。「本戦」に入る前に、良い「お守り」を手にすることになります。

受験料は2万〜3万円しますが、志望校受験の前に「自信」というお守りを買ったと思えば、意味のある投資です。

もちろん受験するからには入学を視野に入れている受験生もいます。しかし、この「首都圏入試」は「練習試合」の意味合いが色濃いことは確かです。

会場が大学のキャンパスだったり、イベントホールのようなところだったり、大型会議室だったりとさまざま。できれば大学や学校の施設を使った場所で受験すると、より「リアル」さが増します。

模擬試験などで中学校の教室を使った試験は経験済みとは思いますが、やはり本番とはひと味違います。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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