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中学受験 24年度埼玉入試注目2校の途中経過


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説明会は盛況「国際系」開智所沢
・開智と同一問題 80%偏差値は…
・淑徳与野は理系進学5割超!
新コースは前受けにはならない?

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説明会は盛況「国際系」開智所沢

首都圏中学受験の本格的スタートとなる1月10日の埼玉入試解禁まで50日程度です。

受験候補校の絞り込み、もしくは決定の時期ですが、24年度の埼玉入試での注目は新設校の「開智所沢中等教育学校」と新コースが立ち上がる女子校の「淑徳与野」です。

開智所沢は同じ埼玉県内の開智、開智未来と同系列の共学中高一貫校で「探求型授業」と「国際バカロレアの認定」を目指すという2本の柱でスタートします。昨今人気の「国際系」の中高一貫校と考えてよさそうです。

初年度となる24年度入試では240人を募集します。春先からの学校説明会には申し込みが殺到し、すぐに満席。追加説明会も同様でかなりの人気です。

開智と同一問題 80%偏差値は…

入試機会は1月10日の第1回を皮切りに、第2回が1月15日、特待生入試が3回、2月には東京の開智日本橋学園の入試を使っての「併願入試」が行われ、両校の合否判定が同時に行われます。

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開智所沢の初年度入試最大の特徴は、1月入試のすべての回が開智中と同一問題で合否判定をするということです。合格最低点は違ってきますが、同一問題ということは開智レベルの問題にある程度立ち向かえる実力がないと合格は厳しいです。

開智は受験日によって難易度が違う問題を出題しますが、所沢の説明会で学校側は難易度の「ヒント」出しています。難しい順に「特待A入試(1月11日午前、募集30人)」⇒ 「算数特待(同12日午後、15人)」⇒ 「特待B入試(12日午前、45人)」⇒ 「第1回入試(10日午後、100人)」⇒ 「第2回入試(15日午前、45人)」ということです。

入試を1度もやっていないので「予想」でしかものは言えませんが、日能研の「R―4」偏差値(合格可能性80%)は、一番難易度が高いされる特待A入試で「48」、一番募集人員が多い第1回入試「46」としています。首都圏模試の80%偏差値は特待A入試で「65」、一第1回入試で「56」 と初参戦にしてはかなり高めです。

開智という中学受験での「ブランド」、最近のトレンドに乗った「国際系」でしかも「新設校」…。受験者数は「殺到」のレベルと現時点では推測できます。

首都圏模試受験者がどこを志願しているかを表す「度数分布表」(11月3日、第5回合判模試)では男子が167人で女子が136人と300人超に。偏差値態は幅広く上が76から下は30台中盤、男子は平均53、女子は55くらいでした。さらに増えるのか、敬遠されるのか、12月の動向が注目されます。

おそらく入試後に出る「結果偏差値」は、予想偏差値より高くなっていると考えられます。合格可能性80%偏差値に届いても厳しい入試になる可能性は大です。「開智所沢熱望」でも一本鎗で受けけ続けるのはハイリスクです。別の併願校を複数用意するのが得策です。

淑徳与野は理系進学5割超!

創立130年超の長い歴史を持つ淑徳与野が満を持して設立したのが「医進コース」です。

24年度入試から募集を始め、定員は約40人。1月11日の「医進特別入試」での25人募集にとどまらず、通常の1月の第1回入試でも15人、2月の第2回入試でも若干名の募集枠があります。

もともと淑徳与野は医歯薬系を中心に理系大学、学部への進学が4割前後と女子校にしては多い学校でしたが、コロナ禍の21,22年度でも42%台と人気を衰えませんでした。23年度は55%を突破。「いつかは理系専門コースを」と学校側も考えていましたが、この弾みがついた時期がタイミング、ということで設置ら踏み切ったと推測できます。

医歯薬系を中心とした理系への進学に力を入れるとともに、全般的な学力の向上と社会のニーズに応えるという背景もあり、その力の入れようは並ではありません。

淑徳与野では土曜日に年10回以上の「特別講座」を実施、その中の理科実験をパワーアップさせ、お茶の水女子大サイエンス&エデュケーション研究所の教授らを年6~8回招き、様々な実験授業を展開するプランを立てています。

放課後も通常授業をさらに「深堀り」した数学の講座を用意。中1の段階から理系に特化したカリキュラムを組む姿勢は、今後の女子校の新しい「売り」として各校の注目の的になりそうです。

淑徳与野

新コースは前受けにはならない?

「医進コース」の具体的な試験日程は1月11日午後が「 医進特別入試 」で算数と理科の2科受験それぞれ50分、100点満点の試験です。

第1回入試(1月13日) 、第2回入試 (2月4日) は医進コースか通常の「特進コース」から第1希望を決めます。入試問題はどちらのコースとも共通問題で国語と算数が各50分の各100点満点、理科と社会は併せて60分の各50点満点です。

初の入試となる「医進コース」の予想偏差値は日能研のR―4で「61」となっています。4科で行われる第1回入試がR―4で「59」、2回目が「58」ですから「初登場」でいきなり「大台突破」は驚くべきことです。

同偏差値帯は埼玉だと開智の特待A入試(1月11日)、同じく開智の算数特待(12日午後)が「61」です。東京だと2月1日それぞれ午後の東京農大第一第1回、広尾学園小石川の第2回入試と同レベルです。

午後の2科目入試とはいえ、かなりハイレベルな入試になることは容易に予想できます。問題の難易度、出題傾向とも未知数ですから「埼玉だから前受け」の図式は成り立ちにくいと言えます。医進コース希望の「ガチ」な入試になると予想できます。

志願者数は出願が始まってからでないと読めませんが、各模試での判定希望者は回を増すごとに増加傾向といいます。合格者をどれだけ出すか、学校が「歩留まり」をどう読んでいるか次第ですが、コースの性格上「大盤振る舞い」とはならず、やや厳しめ4,5倍の実質倍率になるかもしれません。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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