中学校別対策

中学受験 24年度埼玉入試志願状況の途中経過


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コロナ収束「前受け」例年以上か
・同時合格判定で読めない開智G
・前年超ペースの大宮開成、埼玉栄

・気にするな締切直前の駆け込み

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コロナ収束「前受け」例年以上か

来年1月10日の埼玉入試解禁まで2週間を切りました

出願の最終締め切りまでまだ10日程度ありますが、学校によっては既に23年度入試の志願者数を超えているところもあり、そのほかの学校も極端に少ない学校はほとんど見当たらない状況です。

前年23年度入試から新型コロナウイルスの感染も落ち着いて「前受け」受験が過去の水準に戻っていましたが、24年度はさらに受験者数が増えそうな気配です。

埼玉入試が「本番」という受験生も多数いて「練習」「模試代わり」などという気の抜けた感じで受験すると、足をすくわれる可能性が高くなります。

入試本番になれば、どんな試験でも「全力」でぶつかるという気構えが大切。「毎回が第1志望入試」くらいの気持ちが2月に向かっての「いい流れ」をつくります

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同時合格判定で読めない開智G

埼玉入試一番の注目は「開智」グループです。

12月27日現在、開智の志願者数はあらゆる入試機会で既に前年を上回っており、5回の入試機会合計で男子は29%増(798人増)、女子はさらに勢いがあり61%増(1138人増)という驚異的な伸びを示しています。

理由は24年度新設の開智所沢です両校同時出願が可能で、開智の入試問題を使って所沢の合否を決めるという画期的な方法で24年度入試を展開します。どちらかを第1志望にして両校とも合格という場合も出てきます。

開智の志願者数は「開智と所沢の両方出願」「開智のみ」「所沢のみ」合計の数で、どちらが第1志望か判断できません。どれだけの合格者数を出すかも未知数ですが、10日の第1回入試は男女とも経年通り1.5倍強程度の入試になると予想されます。

日能研の12月発表のR4偏差値(合格可能性80%偏差値)で開智の第1回は男女とも54、開智所沢は47です。おそらく「開智は残念だったけど、所沢は合格」というケースが多発すると考えられます。

こうすると開智の偏差値ポイントも現状維持か、所沢人気に引っ張られて上昇し、所沢も開智を合格を目指すレベルなので、所沢しか合格できなくても「50」程度の結果偏差値になることが推測できます。

24年度入試の所沢は「歩留まり」が全く読めません。所沢へ進学を考えている場合はなるべく早い機会の入試が安全です。後半になれると、合格者数が極端に絞り込まれる可能性大です。

前年超ペースの大宮開成と埼玉栄

23年度を超えるペースで志願者が集まっているのは大宮開成と埼玉栄です。人気の理由は2つ。「合格しやすさ」と「大学合格実績」です。

大宮開成は12月26日現在の前年との比較で、10日の第1回入試が男女で約8%、12日の特待入試で同約13%多い志願者数になっています。このままのペースだと全体で前年比1割程度増えることになります。

かつてよりは合格者数を絞っていますが、1回目入試でも実質倍率は2倍には届いておらず、特待入試も特待生自体は少ないのですが、一般合格への「スライド」も多いのが入試の特徴です。年末に来て過去問集が良く売れているという話も聞きます。

GMARCHの合格者数といえば大宮開成、というイメージが近年定着しましたが、23年度は東大合格者も4年連続で出し、早稲田84人(延べ人数、1人で複数学部合格あり、以下同)、慶應義塾48人は学校史上最多となりました。この好結果も親御さんの気持ちをつかんでいます。

埼玉栄は13日の最後の5回目入試以外、10,11日午前午後入試は逢わせて約2割志願者が増えるペースで推移しています。

実質倍率がこちらも2倍まで行かず、合格通知をもらいやすいことに加え、同グループが経営する栄東と午後は「W受験」が可能になっています。2月にこの日程を考えている家庭にとっては好都合です。

スポーツの強豪校のイメージが強い埼玉栄ですが、もう1つの売りが大学合格校の多彩さ。23年度は前年に比べ国公立、早慶上理、GMARCHがそれぞれ合格者増となり、医歯薬系や芸術系にも強く、進路選択の幅の広さを親御さんが買っている雰囲気が伝わります。

埼玉栄

気にするな締切直前の駆け込み

難関校との併願が多い浦和明の星女子、理系新コース設置の淑徳与野は例年通りの入試になりそうな気配です。

「前受け」の定番・栄東は男子に比べて女子の志願者数の動きが鈍く、獨協埼玉や浦和実業学園などの中堅校、一般校も出足はそれほど…という印象です。

獨協埼玉や浦和実業は1月の締切直前になって「駆け込み」が増える可能性も高く、もしかしたら最初の動きとは裏腹に前年より志願者増になることも十分あります。

ただ「駆け込み」組はそんなに脅威にはなりません。迷った挙句に出願、というケースが多くを占めると予想でき、合格するには厳しい線にいるるか、受験校ランクを下げての受験かで、それほど「対策」が行き届いていないと考えられます。受験者数が増えたとしても大勢に影響は少ないのです。

最初から「入試スケジュール」を組んで「ここ」と決めた受験生との差は不思議と入試結果に反映されます。むしろ怖いのは志願者減の場合。実力伯仲の激戦入試となる展開が予想されます。

首都圏入試の先陣を切って始まる埼玉入試の動向は、年明け後も注目です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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