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中学受験 24年度埼玉入試の直前志願者数情報


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・開智は志願者激増も怖くない?
・明の星、淑徳与野は安定だけに…
・大宮開成、埼玉栄、ルーテル人気
・「駆け込み」ある浦実、獨協埼玉

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開智は志願者激増も怖くない?

いよいよ埼玉入試開幕です。最近は志願者動向を公表しているところ、していないところが分かれていて、終了まで全体像はつかみにくいのですが、学校ホームページや市進学院の志願者速報などを基に、直前9日現在の状況を見てみます。

同じ入試問題で合格判定をする開智と新規開校の開智所沢は、予想通り志願者が殺到。開智単独で見ても10日の第1回で男子が前年比44%増(409人増)、女子が60%増(423人増)、11日の特待A入試で男子91%(247人増)、女子は144%増(233人増)となっています。

開智のみの出願の子もいれば、ダブル判定の子もいてどういう分布かは分かりませんが、新設校が誕生すると「ある程度の知名度」「デラックスな教育内容」があれば、志願者増は必至。驚くべきことではないかもしれません。

開智所沢はどれくらいの合格者数を出すのか、ふたを開けてみないと…という雰囲気ですが、開智は例年と変わらず、1回目入試が1.5倍強、特待A入試で3倍前後の見通し。志願者が増えても、増加した分の中に合格ライン突破組はそれほど多くなく、志願者の割には難易度アップとはならないでしょう。実力のある受験生はそれほど恐れる必要はありません

開智所沢は10日の1回目入試で募集100人のところ、男子1214人、女子1084人が出願しています。

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首都圏最多の受験生を集める栄東はコロナ禍の措置で行われていた、一番スタンダードな入試「A日程」の2回実施が今年で最後。実質倍率が1.5倍程度の10日の方は前年比で男子が12%増(397人増、確定)、女子2%増(39人増、同)で11日よりも人が集まりました。難易度、実質倍率とも大きな変化はないとみられます。

一方12日の東大特待は男女とも減少傾向。特に女子は前年比12%減(120人減)と凹み幅がややあります。前日11日に淑徳与野が自信を持って新設する「医進特別クラス」に一部が流れている可能性が高いです。

明の星、淑徳与野は安定だけに…

女子校の人気校、浦和明の星女子は6日の締め切り時点で当日集計はしていないものの、14日の1回目入試は23年度1987人の志願者に対し、24年度は1980人とほぼ増減なし。毎年安定した数を集めます。

実質倍率も1.9倍、2.0倍程度でこちらも安定。実力通りの入試となりそうです。ただ2人1人が受かるとなると、ボーダーラインの受験生は「ミス」が命取りになります。逆に注意深く点数を「拾い集める」ことができれば合格します。ミスの少ない順に合格する入試です。

淑徳与野は新設の「医進特別」に募集25人に対し、525人の志願者が集まりました。名目倍率は21倍になる人気ぶりです。

実際は募集人員丁度ということはなく、2倍、3倍の合格者を出しますが、前受け組が割と少なく「歩留まり」の良さも予想できます。終わってみれば「激戦」入試だった、ということになるかもしれません。来年度以降の志願者動向にも影響を与えることから、入試結果に注目が集まります。

大宮開成、埼玉栄、ルーテル人気

女子よりも男子の志願者数により伸びを感じるのが大宮開成と埼玉栄。共通して言えるのが近年の大学合格実績の伸びです。

大宮開成は10日の1回目入試で男子が前年比14%増(173人増)、12日の特待も11%増(62人増)で例年より多い傾向です。

難易度は徐々に上がっていますが、人気は衰えません。特待入試は実質倍率で昨年は男子6.6倍、女子は10.2倍でしたがね一般クラスへの「スライド合格」のチャンスもあることから、倍率の高さに比べて敬遠されることが少ないようです。

埼玉栄も10日午前、午後入試を中心に男女とも志願者増です。特に男子は1回目の10日午前で前年比21%増(175人増)、同日午後の2回目で31%増(95人増)と男子に人気です。

埼玉栄も合格はかなり多く出す学校なので、それほど心配することはありませんが、確実に受験生のレベルは上がっています。数年前のイメージを抱いている親御さんも一定数いるかもしれませんが、楽な入試はならないと思っていた方が無難です。

青山学院大の系属校浦和ルーテルは、青学への推薦枠がまだ少ない現状に志願者減の傾向が続いていましたが、24年度は前年比42%増(110人増)となっています。

男女合計の数なので、女子に比べて減少傾向が著しかった男子に歯止めがかかったのか、女子がより増えたのかは分かりませんが、大学のキャンパスが都心に戻ってきた大学の人気上昇に連動しての志願者増かもしれません。

青山学院大学

「駆け込み」ある浦実、獨協埼玉

23年度入試ですべての入試機会において前年度より志願者数を増やした浦和実業学園は完全に「隔年現象」となり、すべての回で志願者減となっています。

それでも6日からの3連休で10日の午前、午後入試で計90人以上の出願がありました。実質倍率がいずれの回も2倍まで行かないことで、中堅校の前受け校としては有力候補です。入試当日のエントリーも可能なので「駆け込み」組の参戦も十分あり得ます

獨協埼玉は3年続けて志願者減が濃厚です。11日の1回目は男女とも前年比2割程度減る見込み。人数にして男子が約140人、女子も100人前後前年より少なくなりそうです。

系列の獨協医大への推薦枠も2桁に増えましたが、東京の獨協と2つ併せて割り当てられた数。しかも、ほとんど東京に持っていかれているようでアピールポイントが…という状況です。

ただ、実質倍率は1.5倍程度なので、こちらも「駆け込み組」が出てくると考えられます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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