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中学受験 合格確率1/4の第1志望はいつ決める?


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4割強が「6年生の夏以降」
5年夏前に「仮の」第1志望決定
子どもの「直観」を最優先に
「素晴らしい」説明会は話半分で

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4割強が「6年生の夏以降」

24年度の中学入試の受験者動向は、23年度の「やや強気」から「確実に合格できる」という現実路線に変化した傾向になりました。

学校説明会や合同相談会の動きを見ていると、「先手先手」で学校研究を進め、憧れよりも「合格後の6年間」を見据えての志望校選択という流れになりました。

春から初夏にかけての時期に本命、併願など具体的な受験プランが決まっているケースはそう多くはありませんが、各家庭が最終的に第1志望を決めるのはいつ頃が多いのでしょうか?

大手進学塾「栄光ゼミナール」が行った、中学受験をした保護者217人を対象にしたアンケートによると、一番多かったのが「6年生の夏以降」で40.7%でした。

続いて多かったのが「6年生の1学期」で27.3%。小学校4年生から本格的に中学受験の「航海」に出たとするなら、その3分の2以上が過ぎた、最終学年になってようやく「目指すべき希望の地」をはっきり決めるというわけです。

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5年夏前に「仮の」第1志望決定

前受け、第1志望、併願、そして万が一の場合の押さえ…受験プランの最終決定は6年秋以降ですが、柱となる第1志望は早いうちに決めておいた方が受験勉強の方向性が定まり、勉強に対する姿勢も違ってきます。

まだ憧れでも構わないので、できれば「5年生の夏前」に、大きな目標として「仮の」第1志望校を掲げた方が受験勉強をより具体的に考えることができます

5年生で第1志望を決めた、という割合は同アンケートで22.7%。5人に1人以上は照準を定めていることを考えれば、珍しいことではありません。

中学受験での第1志望合格の割合は、数年前まで30%未満と言われていましたが、最近は偏差値40台前半の一般校、45以上の中堅校を中心に難化傾向が著しく、4人に1人、25%程度という見方が主流になりつつあります。

過去の多くの事例を見る限り第1志望に憧れ続け、それを目標にひたすら走ってきた生徒の方が、実際に合格、進学するケースが多いことは事実です。

実際「第1志望が決まってから勉強のエンジンがかかった」「勉強に取り組む姿勢が変わった」ということはよくあります。

「第1志望決定はできるだけ早く」。これが受験必勝の定石と言っても過言ではありません。

子どもの「直観」を最優先に

第1志望の決め方としては、子どもの「ここに行きたい」という意思が最優先です。

たとえ偏差値的に見て難しくても、親御さんに違う意向があったとしても、子どもの「ここに行きたい」をまずは尊重します。

子どもには子どもなりの「直感」、「肌感覚」があります。これが意外と「あたる」のです。理屈や根拠はないのですが、子どもの「ここなら」は志望校選びの核になります。

意思尊重の最大の効果は第1志望の旗を掲げているうちは、勉強のモチベーションを保つことができることにあります。

これを簡単に下ろしたり、なかなか定まらなかったりすると、気持ちがついていかず、受験勉強に張りがないまま、時間だけが経過してしまいます。

コロナ禍も収束し、文化祭や体験授業などを各校とも積極的に公開しています。受験生も親御さんも「意中の学校」を決める判断材料となるイベントに4、5年生のうちに足を運んで「体感」するのは最優先事項です。

一方の親御さんは学校説明会にできるだけ参加して、学校研究を進めます。

できれば訪れる学校の数も多い方が良いのと同時に、意中の学校はできれば複数回説明会訪れ、多くの教職員、チャンスがあれば在校生と言葉を交わします

「素晴らしい」説明会は話半分で

ホームページ、学校案内の冊子を見れば、どの中学校もおしなべて「素晴らしい学校」に映ります

少子化の折、各校とも生徒集めには真剣勝負で臨んでおり、一生懸命です。最近はSNSを積極的に活用し、YouTubeや学校HPに動画をアップしている中学校も多いので、大いに利用したいところです。

理想的なカリキュラム、グローバル教育はネイティブの先生がおり、海外研修に留学制度も充実、ICT教育の環境も整備、塾いらずの受験指導に多彩な部活動…私立中高一貫校は、公立中学が色あせて見えるのも仕方がない「充実」ぶりです。

ただ、どれも学校側の「宣伝」です。説明会の内容は「話半分」と思っていた方が失望しません。入学後「話が違う」より「思っていたより良かった」となった方が…です。

説明会後、気になることを複数の先生に同じ質問をぶつけてみます。それぞれの回答になるかと思いますが、そこから感じることを親御さんは学校選びの判断材料として活用します。

文化祭の最中や説明会後に生徒の下校時間などにタイミングが合えば在校生に「取材」するのもかなり有効です。「本音」がバンバン聞くことができます。

ネット上にある学校の口コミ情報も、すべては信じられませんが「参考資料」として、頭の片隅に入れておくと役に立ちます。

極端に良い評価と極端に悪い評価を除くと、その学校の「輪郭」が見えてくるからです。両者に共通して書かれている内容はほぼその通りです。

あまりのめり込むのは良くありませんが、参考程度ならHPやパンフレットではわからない、さまざまな角度から受験校が見えてきます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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