中学校別対策

中学受験 学校別模試の判定「20%」でも大丈夫?


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合格可能性20%はショック大!?
笑って済ませても良いケース
作問の「さじ加減」が難しい学校別
・学校別20%でも合格の理由

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合格可能性20%はショック大!?

「学校別模試」の結果はどう判断したらよいでしょうか。

合格可能性20%、合格最低点まであと50点――。こんな模試結果を見て、頭がクラクラする親御さんも多いことでしょう。

総合模試なら「ウチの子には合わなかった問題が出た。気にしない、気にしない」と「強がり」も言えますが、学校別は志望校に合わせた出題傾向です。

予想問題の要素が強いのでショックがより大きいかもしれません。

そんな親御さんの救いとなればと思い、ある一例を挙げます。

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笑って済ませても良いケース

サピックスの麻布模試を受けた男子は、4科目の総合偏差値が41、約800人の受験者の中で580番。合格可能性は20%、合格点には4科総合で50点前後も足りないというものでした。

中でも算数は惨たんたるもので、偏差値33.5。後ろには36人しかいませんでした。絶望的です。それでも2月1日の本試験は合格しました。

開成や麻布、桜蔭などに合格した子でも「学校別模試は悲惨だった」という話は枚挙にいとまがありません

この生徒、合格判定サピオープン4回での算数の平均偏差値は62でした。算数の力がない子ではなく、単純に学校別模試の問題が「合わなかった」のでしょう。

数多くの模試を受けていれば「合わない」問題にもたまには遭遇します。「そういうこともある」と親御さんも笑って済ませて構いません

ただあくまでも「たまには」であって、いつもそれで片付けていては入試本場で必ずと言っていいほど追い詰められます。

確実に合格したいなら「通常の基礎力」がベースにあってのことになります。

過去問との「相性」を強調する傾向が強い中学受験ですが、「基礎力」あって初めて「相性」云々の話になります。

基礎力がきちんとしていないのに、「この学校の問題とは相性がいい」などとするのは、大半が「たまたま」正解しているにすぎません。

作問の「さじ加減」が難しい学校別

この例でも分かるように、学校別模試は点数、偏差値、判定が1回くらい悪くてもそれほど気にしなく大丈夫です。

特に全体の平均点が「低い」場合はなおのこと。実際の入試では極端に難しくなることは難関校ほどなく、例年ほぼ同レベルの問題が出題されるので、基本問題さえ落としていなければ大丈夫です。

模試の作問者は学校の傾向に寄せようとして問題を作りますが、同時に本番と同程度の難易度よりやや高いところを狙う向きがあります。

作問者が「ひと捻り」と思っていても、解く受験生にとっては意外と「難問」となる場合がよくあります。「さじ加減」が難しいのです。

「作問者が初めてだったりすると、気合が入りすぎて“やりすぎ”ということがある」と、大手進学塾教室長は言います。 塾によっては、追い込みの時期に親御さんの不安をあおり、難問を出題して学校別の特訓授業を受講させる、なんて意図があるという話も耳にします

学校別20%でも合格の理由

過去のデータをみても、学校別の判定は、総合模試に比べて本番での「番狂わせ」が当たり前のように起こります

例えば24年度の桜蔭ではサピックスオープンで合格可能性20%(偏差値53)以下の子は「ほぼ全滅」でしたが、「学校別」20%(偏差値42)以下でも3~5割程度合格している偏差値帯があります。

つまり総合模試の結果の方が、実際の受験結果と同じようになる傾向が強いということです。

学校別に比べてオーソドックスな基本問題が多数出題されるオープン模試で「落としてはならないところ」をきっちり得点にする確実性がある子が、難問をたまたま正解した子よりも本当の力があるということなのです。

模試は解き直しも大切ですが、あまりにも「凝った」問題は、塾の先生に相談して復習するか放置するか決めます。入試は基本、標準問題を「取りこぼさない」子が合格します。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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