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中学受験 こう違う大学「進学実績」と「合格実績」


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自信の表れ「進学実績」
実進学者数公表は「少数派」
なぜ「合格実績」が多数派なのか
「大学重視」なら分析と情報収集を

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自信の表れ「進学実績」

受験本番が迫り、どこを受験しようかと検討する場合、校風や偏差値とともに親御さんが重視する傾向にあるのが「大学」の合格・進学実績です。

中高一貫校の多くが大学進学を意識した授業カリキュラムを組み、補習、講習、進路指導などのバックアップの充実をうたい、大学合格実績の素晴らしさを強調します。

どの学校も「かなり良さそう」に見える合格者数が並びます。

とかし、その数字以上に大学受験・進学指導に「自信を持っている」ことが口に出さずとも分かるのが、各大学への「実進学者数」を公表している中高一貫校です。

実進学者数公表は「少数派」

「早稲田に合格したのは18人、うち進学(入学)は5人」「明治は83人合格、進学は12人」など、延べ人数の合格者=1人で同じ大学の3学部に合格すれば3人とカウントする「合格実績」ではなく、実際にその大学に入ったのは何人いたかを公表するのが「進学実績」です。

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進学実績を公表することでその学校の進路実態がハッキリとわかります。

中には学部、学科まで詳しく出している学校もあります。

公表している学校は偏差値帯でいうと、男子の場合は難関上位校の一部で、女子校は難関から中堅まで割と多く公表しています。

共学校はどちらかというと消極的で、公表している学校はまれです。

進学実績が分かると、合格した後に実際どんな大学に進学しているのかが可視化され、6年後の我が子も「こんな感じかな」とイメージできます。

漠然とした「合格実績」は参考程度止まりですが、受験校を選ぶ際の有力な情報になります

ただ、実進学者数を出しているのは総じて「少数派」。ホントのことを公表するのはなかなか…なのが中高一貫校の現状です。

なぜ「合格実績」が多数派なのか

多くの中高一貫校が発表している大学受験の結果は、大学「合格者」実績です。

進学者実績が、1人1人の卒業生がどの大学に入ったかを示すのに対し、「合格者実績」は進学してもしなくても、その大学に受かった人ののべ人数です。当然、実進学者より数は多くなります。

1人で1つの大学の複数学部に合格するには、古くは1つ1つの学部をに日を替えて受験しなければなりませんでしたが、前身のセンター試験から現在の「大学入学共通テスト」を利用して、同時に複数の学部に出願し、一挙に「合格」を手にすることができます。

そういう手法を駆使しているかどうかは定かではありませんが、卒業生の数よりも極端に大学合格者が多かったりする学校が「自称・進学校」とされる学校に多い傾向なのは否めません。

大学の実進学者数より合格者数を前面に出す中高一貫校の狙いは2点。「数の大きさによって受験生の親御さんの関心をひく」ためと「対外的に進学校としてのイメージづくり」です。

「大学重視」なら分析と情報収集を

春になると週刊誌「サンデー毎日」には、大学別に出身高校のランキングが掲載され、話題になります。

同誌の売り上げが伸びるのは「東大・京大合格者ランキング」掲載号を筆頭に、各大学合格者の出身高校ランキングが載る号。ここに学校名が上位でランキングされる「宣伝効果」は「爆発的」なものになります。

中学受験を考えている親御さんには強烈なアピールになりますが、冷静になってみると「果たして最終的にどの大学へ入ったのだろう?」と疑問を抱きます。

説明会などで質問すれば教えてくれる学校もありますが「数字をまとめていない」「個人情報ですから」などと逃げる場合は、注意が必要かもしれません。

「あまり知られたくない情報」は保護者に伝えない傾向にある学校かもしれないからです。

こういう中高一貫校の進学実績の一角を知るには、国公立大学の合格数、合格した大学を見ると「ある程度」実態が分かります

国公立は基本的に1人1校の受験です。延べ人数というわけにはいかないからです。

私大の合格数や学校側の「独自分析」に引っ張られず、受験校選択で大学進学実績を重視する際には分析と情報収集が必須です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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