中学校別対策

中学受験 私立中高一貫校の「進路実績」のウラ側


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ストレートに伝わる大学合格実績
「ボリュームゾーン」 を知る
「まとめ表示」はキケン!?
・指定校の「売れ行き」はそれぞれ

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ストレートに伝わる大学合格実績

「早慶上理への合格150%UP!!」「過去最多の国公立大合格数!」「現役合格95%以上!」

こんな文字が赤い太字で記されている印刷物が学校説明会で配布されることがあります。

中高一貫校、特に大学進学・合格実績が上向いている学校はパンフレットとは別刷りのチラシや印刷物を作成し「勢い」をアピールする傾向にあります。

一部の名門校、人気校を除いて、中高一貫校は受験生の親御さんにどうアピールするか、日々アイディアを練っています。

その中でストレートに訴える力があるのは「大学合格実績」です。

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実績が良かった年はどうしても強調したくなります。

ただよくよく聞くと、まだ一部の生徒が出した実績であって、全体の底上げはとしては「道半ば」という学校も多いです。

合格者実績でMARCHクラスまでは公表しますが、偏差値帯で50を切る大学はホームページやパンフレットに掲載しない中堅校もあります。

親御さんに「おいしいところ」のみを見せて、「進学校」であることを強調する学校は、受験・進学を検討する際に注意深く見ていく必要があります

「ボリュームゾーン」 を知る

大学の合格実績を受験校選択の指標としている場合はその高校の合格者・進学者が一番多い「ボリュームゾーン」を知ることが大切になってきます。

特に国公立や早慶上理、MARCHくらいまでしか公表していない場合は「ほとんどがその中に含まれるのか」「実は日東駒専や違う大学がメインなのか」で違ってきます。

子どもの大学進学はどこの学校に在籍しているかは関係のない「個人戦」の側面もありますが、全単位の雰囲気に左右される「団体戦」の様相もあります。

すべてではありませんが合格・進学先の「ボリュームゾーン」を把握することはとても意味があります。

「まとめ表示」はキケン!?

中高一貫校の中には大学合格・進学実績を「最近5年間」とか「過去の主な進学先」などのように、年度別ではなく「まとめ表示」している学校があります。

大学受験指導という点では、学校に期待するのは…かもしれません。

中には開成のように、あらためて説明するまでもなくパンフレットでは進学先をページの端っこに大学名を羅列しただけ(ホームページはかなり詳細な実績掲載)の学校もあります。

しかし、「まとめ表示」をする学校の多くは、学校任せではなく、進路は自分で切り拓いていく6年間になる可能性が大です。

また、時々見かけるケースとして、中堅校や一般校から東大や難関国公立大、早慶に合格しているのにもかかわらず、パンフレットなどに体験記が掲載されていないことがあります。

代わりに別の大学に合格した子が「学校の素晴らしさ」を伝えつつ、体験記を書いています。

親御さんの目を引く大学に合格、進学すればパンフに載ってもおかしくないのですが、出ないということは、学校に頼らず「独自路線」で勝ち取った生徒である可能性が高いです。

学校のカリキュラム、受験指導のPRにならなければ、意味がないからです。

指定校の「売れ行き」はそれぞれ

現在は「学校型推薦」と呼ばれる、分かりやすく言うと主に「指定校推薦」の利用状況を知ることもその学校の大学進学の方向性を探る上では有益です。

難関校、上位校では「早慶でも行きたい学部がなければ余る」ようで、国公立志向の高さがうかがえます。

これが中堅校になると「早慶は争奪戦。MARCHは明治人気は頭一つ抜けていますが、あとは学部によりけり。男子は理系学部か中央の法学部、女子は医歯薬系、文系なら経営学部が人気」といいます。

一般校レベルになると、大学進学者の半分以上が指定校や公募制による推薦で進学することが多く、「一般受験は少数派。行きたい大学というより、行ける大学を指定校推薦の中から選ぶ」というのが現状です。

毎年「売れる」指定校もあれば、「ここ何年も利用していない」という大学も実際にはあります。

よく「わが校は全国200の大学から指定校推薦が来ます」と誇らしげに話す先生がいますが、それが生徒にマッチするかどうか…。

大学合格実績については学校側が「都合のいい話」で宣伝してきます

親御さんは「数」だけを見ず、中身を吟味する必要があります


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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