中学校別対策

「前受けなし」なら「実戦演習と時間管理徹底」を


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「間違いが許されない」 前受けなし
過去問演習と模試が勉強の柱
「無制限」はNG 強制終了で
・「やっぱり」なら方針転換を

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「間違いが許されない」 前受けなし

志望順位が高い学校の入試の前に、本番の実戦経験を積む「前受け」は入試そのものだけでなく、朝起きてから帰宅するまでのあらゆる場面で本命入試の「リハーサル」として多くの「教訓」を得られることから、多くの受験生が1月入試に臨みます。

しかし、「前受けなし、いきなり本命校受験」というプランで中学受験を考えている親御さんも毎年一定数います。

「前受け」の主戦場である埼玉、千葉への遠征が距離的に負担になる、進学をしない学校なのにわざわざ受験する必要はない、経済的負担はちょっと…。

考え方はそれぞれですが、「前受けなし、即本命」の戦い方は、「間違いが許されない」タイトな戦いになるので、当日までの「道のり」に抜かりがあってはなりません。

過去問演習と模試が勉強の柱

前受けなしでの受験の場合、志望校入試まで「入試を想定した過去問演習」「中学校を会場にした模試への積極参加」が勉強の柱になります。

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過去問は志望校のものが中止ですが、時には模試代わりに違う学校でも構いません。志望校よりも難易度が低い学校でもOKです。

1回の演習では同じ学校の同じ回のものに取り組み、受験者平均や合格最低点が出ているものを選びます。

1日1科目とか2科目より、時間のとれるときに4科目立て続けに、お昼ご飯をはさんでなど、入試のタイムスケジュールに合わせるようにできればベストです。

問題を解く場合も実際入試でつかわれた冊子や解答用紙を用意できれば文句なし。無理でも 過去問集から直接やるのではなく、コピーをして本番により近づけて演習します。

合格、不合格は別として、前受けで入試を経験すると、実際の試験時間内で「どう解き進めていけばいいのか」の感覚が養われます。

あるいは算数の計算、国語の記述などの問題にあたった際、問題用紙の余白をどのように使うかも何かしらの教訓を学ぶことができます。

そういう経験を試験会場でしない分、毎日の勉強では過去問演習を通して、限られた時間や条件に身を置くということを意識します。

できれば演習は自宅などでやるのではなく、塾の空き教室やマンションの会議室など「別空間」を用意できると効果大です。

採点も基本的には第三者にお願いします

過去問の自己採点だと、どうしても「甘さ」「細部への気づきの見落とし」が生じます。塾の先生や個別指導、家庭教師にお願いするか、親御さんが我が子ということを忘れて客観的に採点できればそれに越したことはありません。

自分だけで勉強していると、つい甘くなりがちです。

前受け受験は本命校入試の前に、慣れた環境ではない「アウエー」の中で力を発揮できるかどうかをみるためには絶好の環境です。

それでも前受けなしを選択したなら「自分に厳しく」に徹するのはやむ得ないことです。

「無制限」はNG 強制終了で

もう1つは「体調管理、時間感覚」を十分に意識して入試までの毎日を過ごします

前受けをしない分、志望校対策を「より深く、濃く」できるというメリットがある半面、苦手なところを追いかけるあまり勉強時間が「無制限」になりがちです。

勉強の「強制終了」の時間を毎日一定にして、睡眠を十分とるようにします

前受け校を1月に複数、ある程度の間隔で受験することで、2月の本命校受験まで「ペースを刻む」ことができます。

一方、前受けなしだと自分たちでペースを管理していかなければなりません。

そのためにも勉強の終了時間は「絶対」です。

前受けをしないなら、小学校へは休まずに通常通りに通学するのが「ペースメーカー」になります。

明日、学校へ遅刻せずに行かなければ、という「制約」があれば睡眠時間も取らなければ、となります。

入試直前の小学校、「追い込みの勉強」のために休むのは基本NGです。

時間、勉強内容の管理がきっちりできる「伴走者」がいない限り、それほど効果がないからです。

逆にペースを乱し、大切な時期にやるべきことができていないまま入試に、という怖さがあります。

「やっぱり」なら方針転換を

子どもとしては「前受けなし」の受験はかなりのプレッシャーになります。一発で結果が求められるわけですから、心理的負担はかなりのものです。

そんな状況下で子ども自身が「やっぱり…」となったら、親御さんも方針転換です。

埼玉、千葉の学校が遠いというなら、東京を入試会場にしている地方の中学受験でも構いません。

特に九州の日大系の2校、長崎日大と宮崎日大はおすすめ。入試問題自体は基礎中心、合格者数もかなり出すので、入試の雰囲気に慣れるだけなら最適です。

会場は大学の教室や駅近の会議室などですが、同じ12歳の、しかも多くが「知らない子」が一堂に会して入試をする経験は模試とは違います

「入試」という場面に実際自分が身を置いてみてどういう「心の状態」になるのか、想像を超えた気持ちの状態になるのは、志望校の入試の時に役立ちます。

前受けなしも自分のペースを保って志望校入試へ、というスタイルとして「あり」です。

どちらにしても受験生自身の気持ち次第。親御さんはあまり「制約」を付けない環境を用意するのが務めになります。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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