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25年豊島岡女子 入試分析と合否の分かれ目


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豊島岡女子 合格の総得点目安
豊島岡女子の算数 傾向と対策
豊島岡女子の国語 傾向と対策
豊島岡女子の理社 傾向と対策

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豊島岡女子 合格の総得点目安

豊島岡女子学園の4科入試は第1回から3回まで300点満点(国語、算数各100点、理科、社会各50点)とオーソドックスな配点です。

合格最低点平均(直近5年)は豊島岡熱望組と女子御三家残念組がしのぎを削る、2月3日の第2回(募集定員40人 サピックスOP合格可能性80%偏差値63、四谷大塚合不合判定Aライン偏差値70)が一番高く216.2点。得点率にすると72.1%になります。

1回目(募集160人 サピOP62、四谷Aライン69)は202.2点。豊島岡第1志望の子と桜蔭、女子学院のガチンコ勝負ですが、合格者が400人前後出る2.5倍弱の入試になるため、合格者の「幅が広い」入試になります。

5日の3回目(40人 サピ62、四谷70) は214.4点。合格者平均と受験者平均の差が60点以上離れるのが「恒例」で、厳しい言い方ですが初めから「勝ち目のない」子も相当数受験しています。

豊島岡合格へは1回目入試では、210点(得点率70%)が合格への目標点

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24年は合格最低点が194点と7年ぶりに200点を割った年になりましたが、通常は200点超えが合格最低点なので「7割」確保を目指します。

第2,3回は210点台が合格最低点ですが、合格者平均は軒並み220点台となっています。

合格者数が少ないうえに、1回目入試で入学手続きの「歩留まり」が良ければ「絞られる」可能性もあるので、少し高めですが225点(得点率75%)を狙う気持ちで進みます。

25年豊島岡女子 志願動向と偏差値、併願校

豊島岡女子の算数 傾向と対策

豊島岡の算数の出題形式、傾向は毎年第1回から第3回までほぼ決まっています。

対策は立てやすいと言えますが、それ以前に問題の難易度が「受験算数の勉強にきちんと向き合ってきた子なら7割前後はできる=合格できる」問題構成です。

直前対策を頑張ったから、解法暗記をしたからできるものではなく、積み重ねの努力をした子ができる良問が並びます。

直近5年の各回の合格者の算数平均点は第1回から順に67.9点、74.5点、71.6点。1回目が低くなっているのは24年度の問題が難しく、合格者平均54.7点と例年になく悪かったためです。

大問6の立体の切断の問題は、近年豊島岡の「定番」問題で難易度はやや高めです。

実はここで勝負が決まるのではなく、合否は概ね「それより前」にすでに決まっている子が多いとみられます。

合否のポイントは2つ。1つは大問1の計算問題と大問2の一行問題の計8問です。

豊島岡を本気で狙うならここはパーフェクトが基本です。1つでも落とすと後手に回ります。

2つ目のポイントは大問3~5。数と規則、平面図形の問題が毎年出題されますが、ここでの点差が合否の分かれ目になります。

不合格者を含む受験者平均(直近5年)が計3回で56.0点と、大きく開いているのは演習量の差、復習の精度(自力解答できるまで復習したか)の差となって入試本番で現れます。

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豊島岡女子の国語 傾向と対策

算数の出来が良い子が集まる豊島岡ですが、それ以上に国語が「抜群」レベルの子の競い合いになります。

ここ5年の合格者平均は1回目から順に77.2点、77.3点、79.7点とほぼ8割の正解率を誇ります

合格者平均88点(23年第3回)、86.1点(21年第2回)という驚異的な入試もあり、「国語苦手」は豊島岡では「算数苦手」以上に厳しいかもしれません。

論説文の読解は例年素材文が3500字前後(文庫本6ページ程度)、物語文は5000字前後(同8ページ程度)のボリュームです。

総問数は20問程度で時間は50分。その中で記述2題に、抜き出し、5択の記号で答える問題、工夫を凝らした漢字の問題が3つに挑むと時間の余裕はほとんどありません。

焦らず素材文を読み進めたうえで、迷わず解答していった方がリズムに乗ります。

合否の分岐点は5択の選択肢問題です。

4択だと多くの場合、割と簡単に2つに絞れますが、5つだと3つになってしまうこともあります。

しかもそれぞれが長めの選択派なので余計受験生を迷わせます。

突破口としては「誤っている選択肢は必ずムリがある」という鉄則です。

表現の言い換えの間違い、主語と述語の関係がおかしい、主張と逆のことが書いてある、そんなことは本文で触れていない…など必ずどこか壊れています。

作問者はまず正解の選択肢をつくり、後で誤答をつくるのでどうしても「ムリ」が生じるからです。

漢字は素材文の中にあるものから問われます。

読み書きだけでなく、24年度は問題になっている漢字と同じ字を使うものを選択肢で答えさせたり、23年は慣用句、二十四節気からの出題でした。

日ごろからの語句や国語知識の学習がものを言いますが、分からなければ潔く諦めて読解に集中します。

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豊島岡女子の理社 傾向と対策

豊島岡は理科と社会セットで計50分、各50点満点で入試が行われます。

国語と算数で高得点の争いに似る中、どちらか1つを失敗して理社で挽回をという作戦は豊島岡では通用しません。

理社も国語と算数に負けず劣らず、高得点の争いになるからです。

社会のここ5年の合格者平均は第1回から順に38.3点、36.7点、38.5点と得点率80%に近いレベル。大問3題で小問数25問の構成は変わらず、7割近くが選択肢問題となっています。

大問2の地理は統計や地図を使った問題が頻出。大問3の公民は今話題になっていることを題材にさまざまな角度から設問を用意しており、少々てこずるかもしれません。

それでも36点から40点は獲りたいところです。

理科の合格者平均はこの5年、第1回から36.6点、38.8点、33.8点でした。

社会に比べて40点以上の高い合格者平均が5年間計15回の試験で3分の1にあたる5回(社会は2回)あったのに対し、逆に20点台も2回(社会はゼロ)あり、俗にいえば「当たりはずれがある」入試と言えます。

それでも35点確保は必要。難しいと感じた場合は、まずは最後まで解答することを念頭に深く考えず、テンポを重視します。

理科でも社会でも好きな方から手を付ければ良いのですが、時間配分を気にしながら、が有効な進め方になります。

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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