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「明大世田谷」になる日本学園 25年志願者動向


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・日本学園の志願者動向
・明大世田谷へ偏差値急上昇

入試問題の難易度UPも
日本学園、気になる併願校

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日本学園の志願者動向

2026年度春、男子校の日本学園は男女共学の明治大学系属世田谷(明大世田谷)へと大きく変わります。

明大世田谷になること発表して初めて行われた22年度入試は「大ブレーク」しました。

定員割れするかしないかの状態だった2月1日の4科入試で4.1倍(募集定員70人、311人受験、77人合格 2科は77人受験、合格7人、11倍)と大盛況でした。

2回目以降も4科で11.9倍、10.0倍と合格が至難の2桁倍率に。入学者は定員を若干上回る123人。当時の中2、中3を合わせた85人を上回りました。

2科入試を廃止した23年入試は前年の熱気はやや冷めたものの、出願者数はのべ1193人を数え、1日は3.0倍(306人受験、101人合格)、4日の2回目は6.4倍(344人受験、54人合格)、5日の3回目は8.3倍(306人受験、37人合格)でした。

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人気が落ちたというより、憧れや一発逆転狙いの受験生が「現実の厳しさ」に撤退しただけで入試レベルは確実にアップしました。

25年度入試は日本学園として最後の入試になりますが、1回目の志願者は増加に転じるとみられます

単純に倍率が4.1倍から3.0倍と減少したこと、「明大ブランド」の強みに加え、明大系4校の中では一番の「駅近」というのも強みです。

さらに偏差値帯がまだ「中堅校」の位置にあるのも志願者数を集める「強み」になります。

現状では「高すぎて受験するには…」というレベルではなく、志願者が集まりやすいといえます。

明大世田谷へ偏差値急上昇

日本学園の25年度入試の合格者偏差値は、各塾の予想偏差値より高くなる可能性は十分考えられます

23年度入試まで「掲載なし」だったサピックスオープンでの合格可能性80%偏差値は24年度「38」から25年度は「40」(2月1日第1回)に2ポイント上昇。“先輩”の明大八王子の「41」に校名変更前から肉薄です。

四谷大塚の合不合判定では第1回が「50」で国学院久我山①、成蹊①と同ポイントです。4日の第2回、5日の第3回は「53」です。

一番分かりやすい伸びを見せているのが首都圏模試です。

日本学園が志願者集めに苦戦していた時代から偏差値表には登場していますが、22年度の結果偏差値は「40」でしたが、明大世田谷への校名変更が発表された1年目の23年度入試は「60」と20ポイントもアップ。24年度は「63」となりました。

入試が終わって、結果偏差値が出ないと何とも言えませんが、「明大人気」「最寄駅から徒歩5分」「女子1期生入学」など、明大世田谷1年目は偏差値が上がる材料はいくつもあります。

大学唯一の附属校明大明治の80%合格偏差値(1回目)はサピックスで「56」、四谷で「61」。すぐにとはいきませんが、今後匹敵する「上位、難関校」になる可能性は十分秘めています

入試問題の難易度UPも…

22年度入試から日本学園は入試問題を徐々に「明大世田谷シフト」へと変化しつつあります。

学校側は「傾向の変更などを急いでしない」とアナウンスしており、ガラリと変わったということはありません。

しかし、2科入試を23年から廃止し、問題の難易度はレベルアップしているのは確かです。

そのレベル感の変化について行けてない受験生も多く、ここ2年の国語と算数の合格者平均と受験者平均の差(2年平均)を1日の1回目入試で見ると、国語で約12点、算数で約20点開いています。

通常の100点満点の中学入試だと国語で6~7点、算数で12~15点差ですから、日本学園は「やや幅が広い」です。

不合格者となるとこれより5~8点くらいさらに低くなりますから、レベルが伴っていないのに「あわよくば明大系属校に」という「奇跡の云々」狙いの層が受験生に多く混じっていたと言えます。

各模試の偏差値がこれだけ上昇すると、25年度はそういう受験生が減ると考えられます。

それでも日本学園の場合は昔のイメージで受験してくる層も相当数いるので、本当に勝負になる子は志願者数より少ない入試になります。

日本学園中学・高校

日本学園、気になる併願校

日本学園としては25年度で最後の入試になりますが、26年度以降1日午前に入試があるとすれば、どのような併願校が現状では考えられるでしょうか。

明大に限らず、大学附属系属校狙いの子は他大学附属けいぞくこうを視野に入れてプランを組む傾向にあります。

1月の前受けでも埼玉のAライン偏差値40台後半の埼玉栄や星野学園、城北埼玉、開智所沢ではなく、青山学院浦和ルーテル(10日、Aライン51)や、千葉なら千葉日大一①(1月20日、49)ややや背伸びして芝浦工大柏①(53)、専大松戸①(20日、54)などにトライします。

2月1日は午前に第1回を受けた後、午後に一部の子が明治学院(47)や目黒日大②(50)、東洋大京北②(52)のダブルヘッダーを組みます。

1日の即日発表で残念だった場合は、4日の第2回を目指し、1日午後の合格校をお守りに決戦の日まで勉強するか、2日午後にに日大豊山②(52)、3日に日大二②(45)にぶつかります。

男子校の明大中野(2日第1回入試、58)の「押さえ」としての併願も目立ちます。

1日に日本学園の合格を決め、2日と4日の第2回(58)に備えるというものです。

明大中野受験組の日本学園1回目合格の割合は5割程度とみられ、「どうしても明大系」の男子が受験します。

今のところ、明大明治(2日第1回、61)との併願は少数派ですが、明大世田谷となって共学になれば、女子が徒歩5分で学校というアクセスの良さと同じ京王線沿線ということで、一定数の併願が見込まれます。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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