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25年度青山学院 入試分析と合否の分かれ目


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青山学院中等部合格の総得点目安
青山学院の算数 傾向と対策
青山学院の国語 傾向と対策
青山学院の理社 傾向と対策

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青山学院中等部合格の総得点目安

青山学院中等部の入試は、合格者最低点は公表されていますが、科目別平均点や受験者、合格者の4科平均点などは分かりません。

合格者最低点は男女で毎年違い、女子の方が高い得点になっています。

直近5年で男子の合格者最低点平均は170.8点(300点満点)で得点率56.9%。女子は191点で得点率63.7%です。

得点差にして20点差というのはかなりの開きです。

この得点差が80%偏差値の差として如実に出ています。

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合格可能性80%偏差値はサピックスオープンでは男子51に対して女子58、四谷大塚の合不合判定模試では男子57で女子は65と「ステージが違う」ポイント差です。

ここ3年の合格最低点の差は縮小傾向で、22年から15点→18点→18点と20点以上の差は出ていません。

合格の目安となる点数は男子は180点あれば恐らく安全圏ですが、女子は195~200点ないと太鼓判は推せません。

青山学院の算数 傾向と対策

青山学院中等部の算数の出題形式は独特です。

大問数14。この数字を見るとビックリするでしょう。

「えっ、なら小問数は一体何問あるの?」となりますが、24年度は小問18問。つまり大問1つが「単問」という形式がほとんどということです。

出題のラインナップを見ると、整数の計算問題、小数と分数の計算、割合、消去算、ニュートン算、角度、速さと比、図形、データの活用など「詰め合わせ」のようなバラエティーに富んでいます。

傾向としては図形よりも数の性質や特殊算の出題が目立ちます。「折った三角形の角度」を求める問題は青学の定番で毎年のように出題されます。

難易度順に問題配列がなされていれば進みやすいのですが、これが入り混じっているのが青学算数の厄介なところです。

ただ、小問が複数ある終盤の大問13、14は「やや難」「難」のことが多く、時間はある程度残しておきたいところ。

そこまでの道中、沼にハマる前に、どこで引き返すかの「潮時」の見極めは、過去問を通して体感していくのが有効な対策と言えます。

受験者平均などが公表されていないので目安が難しいのですが、例年より難しかった24年度の問題でも算数が得意な子なら70点以上はいきます。

合格最低点が男子より高い女子は算数で55点を切ると、国語が得意でもかなりキツイ戦いになります。

男女とも60点前後はとりたいところ。基本、標準問題をきっちり拾えれば65点には届きます

青山学院の国語 傾向と対策

青山学院中等部の国語の出題も他校ではあまり見られない「独自路線」を貫いています。

漢字の書き取りの後、大問2で登場するのは「詩」です。

大昔は他校でも見られた出題ですが、今や「絶滅種」。青学を狙うなら対策は必須になります。

年によって難易度は違いますが、得意なら「瞬殺」、苦手なら即答できるところだけ手を付けて、残りは後回しというプランもありです。

試験時間は50分ですが、時間の余裕はほとんどありません。詩の問題の後、メインの論説文2題、物語文1題の読解問題が控えています。

24年度の素材文はどれも読みやすいものでしたが、文字数が計1万4000字(文庫本約23ページ超の分量)を超えていました

しかも、大問3が3200字程度なのに対し、大問4が約4300字、最後が6500字と、後になるほど増えていくのは受験生にとって精神的に圧迫されます。

小問数も約40。記述もありますが、幸い設問の半分が記号選択。選択肢も難しくなく、設問自体も平易です。処理能力の高い子は有利です。

女子は80点以上とって合格への波に「乗り遅れない」ことが大切です。

男子も70点は欲しいところ。時間がないからといって、素材文を雑に読まないことが肝。テキトーに読んで、安易に答えを出すと痛い失点を積み重ねます。

塾での読解演習をどれだけ丁寧にやってきたかどうかが、結果にダイレクトに反映される入試です。

青山学院の理社 傾向と対策

青学の理科と社会は配点50点ずつで、試験時間はそれぞれ25分。「正確にスピーディに」が攻略の基本です。

理科は大問5、小問数25が基本的なパターン。最初に各分野の小問集合が5問あるのが青学の特色です。

24年度はウイルス、台風、ノーベル賞関連の問題など時事問題にも絡めた内容の出題。選択肢あり、計算あり、一問一答ありの「詰め合わせ」問題なので、分かれば即答、考え込むようなら後回しにして時間をとられないようにします。

残りは4分野から1つずつ出題。24年は昆虫(生物)、地層と岩石(地学)、ものの溶け方(化学)の順に出題され、いずれも標準問題でした。

最後の物理系の「手回し発電機」の問題は苦手にしている子も多く、しかもレベルがやや高い問題。苦戦したかもしれません。

多くは基本、標準問題が並び、得意なら40点以上を狙いたいところ。30点以上あれば合格ラインに残ることができます

社会は大問数7、小問数31というのが24年の出題。地理と歴史が12~14問ずつの出題なのに対し、公民(時事問題)が5問程度と少ないのが青学の特徴です。

地理分野は「地図の読み取り」問題は毎年必出。他校でもよく出るので、受験勉強の終盤は一問一答以上にこのタイプの演習問題にあたることがおすすめです。

歴史は青学の場合、年表問題が頻出です。地理と同じく知識問題は基本が多く、確実に得点を積み重ねます。

中には大学入試でもどうなの…というレベルの問題もあります。気にせず、記号問題なら「当たればラッキー」くらいの感覚で。基本問題ができていれば心配ありません。

公民分野は毎年時事問題。24年は子どもの出生数をテーマにした問題で、やや難しい問題でした。

青学の場合、時事問題は地理や歴史の問いの中でも出題されることが多々あります

日ごろからニュースにアンテナを張っておくと、塾で習っていなかったり、テキストに載っていなくても得点を「拾える」ことがあります。

社会が得意な子なら40点は必須。標準、やや苦手という子でも30点は欲しいところです。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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