◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・市川中学の志願者動向
・市川中学の実質倍率と合格者数
・偏差値で市川中学の合格を占う
・市川中学合格への併願作戦
千葉入試の解禁日、1月20日に市川中学は幕張メッセを借り切って第1回入試を行います。
難易度はサピックスオープン合格可能性80%偏差値「57」、四谷大塚合不合判定模試Aライン偏差値で男子「65」、女子「68」です。
コロナ禍真っ只中の21,22年は男子の出願者が200人程度減少しましたが、23年から復調。24年度は前年より減ったものの、男子で1731人、女子は890人が出願しました。
第1回入試は昨年まで募集定員が男子180人、女子100人でしたが、25年度は男女別の募集を止めて男女で280人となりました。
25年度の出願者数は増えるにせよ減るにせよ、24年度と大きく変わる数字にはならないと推測できます。
しいて言えば女子の定員が男子より少なかったのが、合計になったことで合格者が増える可能性があると読んだ女子が例年より多く出願するかもしれません。
ただ、80%偏差値が高く、受験したいと思っても簡単には踏み切れないため、増加しても人数は限定的とみられます。
この5年間の第1回入試の男子合格者数の平均は751.2人、実質倍率は2.2倍、女子は314人で2.8倍です。
25年度は男女合算の発表となった場合、合格者数は1065人程度、倍率は2.4倍くらいになると推測できます。
男女合計の募集になっても歩留まりは変わらないとみられ、25年度も例年通りの入試が展開されそうです。
2月4日に行われる第2回入試(四谷Aライン男子66、女子69)は、男子は志願者が増加傾向で4年連続増、女子も増加傾向が続いています。
募集定員は40人。23年こそ男子57人、女子29人の計86人という募集の2倍超の合格を出しましたが、それ以外は21年以降募集の10人超程度の合格者数です。
1回目入試での合格者の歩留まり見込みの「読み」が正確で、合格者数を「サービス」する必要がほとんどないことがうかがえます。
倍率は24年度の場合、男子8.6倍、女子12.6倍。受験者数によって倍率は変動しますが、合格者数50人前後が変わる可能性はあまり高くはないと思われます。
市川の合格可能性80%偏差値は多分に「前受け」組によって引き上げられていることは間違いないところです。
市川の合格者の半数以上は、開成や桜蔭、渋谷教育学園幕張など最難関校グループに入る中学の受験組です。
最近は市川熱望組も徐々に増え、最難関校受験組と互角に渡り合って合格、入学を果たしています。
合格者の偏差値態は四谷の偏差値を基準にみると、上が男女とも70以上、下限は58あたりです。
ただ、偏差値50台で合格するのはレアケースです。
Cライン(合格可能性50%)は男子「61」、女子「64」でこのレベルでの合格者数は男子で5割弱、女子は4割程度で合格判定以上に現実は厳しいと言えそうです。
2月の第2回はさらに厳しく、Cラインでは合格がかなり少数で、Aライン以上でも合格の保証ができない激戦の様相です。
前述の通り、市川は最難関校の前受け校として選ばれることが多い、という流れはここ10年以上ほとんど変わっていません。
それでも年々第1志望に挙げる受験生が多くなり、千葉県内だけでなく、東京都内からも入学する生徒が増えています。
市川を中心に併願校を組む場合、前受けにあたるのが埼玉入試になります。
男女とも1月10日の栄東A日程(東大クラス、四谷男子61、女子64)、加えて女子は13日の淑徳与野(58)、14日の浦和明の星➀(65)などを受ける子もいます。
市川の合格発表は22日。第1回入試の後は、21日に東邦大東邦前期(男子61、女子64)、22日に昭和学院秀英(男子59、女子61)と3連戦に臨むケースがオーソドックスな受験パターンです。
1回目入試で残念となり、2月4日に再トライした場合の合格率は1割弱。とても厳しい入試になる傾向です。
市川にどうしても、なら1回目で是が非でも「合格」を勝ち取ります。